The Reason Jody Never Sing Shalamar Songs: The Best Decision She Ever Made

きっかけ。

昨日の日記を読んだソウルメイトLから、「ジョディーは前に来たときも、シャラマーの曲はやってないよ。絶対、いつもやらないんじゃないの」と言われた。そういえば、かつて見たジョディーのライヴもそうだったかもしれない、と思った。初来日が15年も前で、その時のセットリストはさすがに今手元にない。仮にあっても、どこかの書類の山の中だろう。そういうのが、さっとでてきたら、すばらしいのにね。(笑) 

そして、なんと91年12月にしっかりインタヴューしていた。しかし、このインタヴューは、ちょうど発売されたばかりの通算3枚目のアルバム『アフェアーズ・オブ・ザ・ハート』のプロモーションのためにやってきたために、その新作の話を中心に聞いていた。

別の機会に自分でインタヴューしたのか、どこかの記事を読んだのか、誰かミュージシャン仲間から聞いたのか、ちょっと出所が確かではないのだが、昨日書いたようにジョディーがシャラマー時代にあまりいい思い出を持っていないというのは確かなようだ。その頃、彼女は「自分は、プロデューサーや周りの人間に、こういう曲を歌えとか、こうやれなどとただ命令されるだけで、自分がクリエイティヴなことにまったく参加できなかった点に非常に不満をもっていた」というようなことを言っていたと記憶する。

周りのスタッフもまた、他のメンバーもそれぞれが個性が強く、それぞれが自分たちの意見を主張し、彼女の意見があまり聞き入れられなかったのだろう。グループというのは、微妙な力関係が常に存在する。リーダーが一人いて、そのリーダーが全体を引っ張っていくタイプもあれば、完全民主主義で、全員が平等な立場にいるタイプもある。どれがよく、どれがよくない、という問題ではない。特にミュージシャン、アーティストなどの場合、全員が個性が強いということなのだ。

例えば、3人組の場合、正三角形の力関係が保たれていればいいのだろう。だが、誰か一人が強くなったりすると正三角形が崩れる。その時に、きしみがでてくる。4人組なら、正方形か。5人組なら、正五角形か。シャラマーの場合、少なくとも正三角形ではなかったのだろう。特に、彼らの場合、女性1人、男性2人という珍しい形だからなおさらだったのかもしれない。

「離婚で終った結婚生活」という表現は、あまりいい印象ではない、というニュアンスだ。元夫とは、もう会いたくないのかもしれない。というわけで、ジョディーは84年に独立した瞬間、シャラマーの過去にきっぱりと封印をしたのだ。

インタヴューの中で、僕は「今までのキャリアの中で、もっとも間違った決断はなんでしたか?」と聞いた。彼女はしばし考えて、「わからないわね。ビジネス上の決断などをいろいろしてきたけど、それのどこが悪かったのかは、わからない…」などと答えた。続いて「ではもっともよかった決断は?」と聞くと、すぐさま「シャラマーを辞めたこと(笑)。これは(私のキャリアの中で)ベスト・ディシジョン(最高の決断)だったわ。(爆笑)」と答えたのだ。この対比はおもしろかった。そして、彼女は一言付け加えた。「私は、振り返らないの(I will never look back!)」

先のソウルメイトLは言った。「でもさ、みんなはシャラマーの曲を聴きたいんだよね。『ナイト・トゥ・リメンバー』とか」 まあ、そうなんですよね。ファンは、グループ間のごたごたなんて関係なく、単純に曲が好きなのだから。僕は個人的には、ジョディーがいつの日か、なにかのきっかけで「吹っ切れて」、シャラマーの曲を歌う時が来ることを期待したい。「きっかけ」は何でもいい。「フジテレビ」でも。

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