●大野雄二さん、ワックスポエティックス3号のために語り倒す

●【大野雄二さん、ワックスポエティックス3号のために語り倒す】
エネルギッシュ。
日本の音楽シーンで独自の地位を築いているジャズ・ミュージシャン、作曲家、CM音楽制作者、映画音楽制作者、大野雄二さんに先日インタヴューした。この模様は、次号のワックスポエティックス第3号(2009年3月15日発売予定)に掲載されるが、これがすごかった。
ワックスポエティックスでは基本はアメリカ版の翻訳記事を紹介しているのだが、毎号1-2本、日本発の記事を掲載している。DJムロさんが、実はこの大野雄二さんのアナログをけっこう集めていて、その広範な音楽ジャンルをして、大野さんのことを「日本のボブ・ジェームス」と呼んでいるそうだ。そこで、クラブでも人気となっている大野さんに、もし可能であれば、インタヴューしようということになった。
あちこち巡って、結局、急遽インタヴューをさせていただくことになったのだが、準備期間がなく、ちょっと僕自身不安があったのだが、大野さんが書かれている本『ルパン三世 ジャズノート&DVD』を入手、これをじっくり読んで、インタヴューに臨んだ。なんとおもしろいことに、大野さんの自宅でインタヴューが行われることになったが、そこがうちから徒歩7分くらいのところ。普段、車で移動するときはその横の道をほとんど毎日のように通っているあたりだった。
いやあ、しかし、なんとインタヴュー5時間半ですよ。本当に、エネルギッシュです。次から次へと話が尽きない。この長さは、僕が大滝(大瀧)詠一&鈴木雅之・対談の6時間超に継ぐもの。僕の長いインタヴュー歴史の中でも、ベスト5に入るすばらしいものになった。
詳しくは、ワックスポエティックス誌をごらん頂くとしても、順に熱海に生まれた少年時代から、慶應高校に入ってカルチャー・ショック以上の劇的な衝撃を受け、ジャズにのめりこみ、ひょんなご縁からCM音楽を作り出すようになり、さらに、テレビ番組の音楽(「ルパン三世」ほか)、映画音楽(「野生の証明」ほか多数の角川映画作品)をてがけ、そして、ここ10数年は再びジャズに戻っているというその音楽変遷はドラマ以上のドラマだ。話は、必ずひとつの答えから次へ脱線する。それが実におもしろい。学生時代、ピアノを弾き出したときに当時のキャバレーで演奏しだすようになったときの話など、実に楽しい。
そして、大野さんが、これほどソウル、ブラック・ミュージック好きとは知らなかった。シカゴ・チェスのリチャード・エヴァンス、ラムゼイ・ルイス、マーヴィン・ゲイ、ダニー・ハザウェイ、グラント・グリーン、プロデューサーとしてのアリフ・マーディン、クインシー・ジョンーンズ、クリード・テイラー、トミー・リピューマなどなど、話は尽きない。
最近は、「引き算のプレイ」を覚えたという大野さんは、「ファンキー」「グルーヴ」に関しても一家言ある。ジャズの娯楽性という点において、「エンタテインメント」と「アート」のギリギリの境界線を歩むという話、自分は裏方なのでテレビには演奏させてくれない限り出ない、という話など、音楽談義は止まらなかった。
ワックスポエティックス第3号、要チェック。
■ 大野雄二ライヴ・ツアー
2009年4月23日(木)~25日(土)目黒・ブルーズアレイ 3デイズ
問い合わせ 電話03-5740-6041
http://www.bluesalley.co.jp/schedule/live_body.html
2009年5月3日(日)名古屋ブルーノート
http://www.nagoya-bluenote.com/schedule/200905.html
2009年5月7日(木)~8日(金)ビルボード・ライヴ大阪
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=calendar&date=200905&shop=2
2009年5月10日(日)~11日(月) ビルボード・ライヴ福岡
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=calendar&date=200905&shop=3
2009年5月13日(水)~14日(木)ビルボード・ライヴ東京
http://www.billboard-live.com/pg/shop/index.php?mode=top&shop=1
■大野雄二オフィシャル・ウェッブ(ブログもあります)
http://www.vap.co.jp/ohno/index2.html
■ 大野雄二『ルパン三世 ジャズノート&DVD』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062124971/soulsearchiho-22/ref=nosim/
■ CDはあまりに多すぎて…。しかし、「ホワッツ・ゴーイング・オン』をカヴァーしているこの作品を。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000WGUJLW/soulsearchiho-22/ref=nosim/
■ ジョー・サンプル「引き算のピアノ」
2003/12/11 (Thu)
Joe Sample: Abstract Subtraction
https://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200312/diary20031211.html
ENT>ARTIST>Ohno, Yuji

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