◆シャカ・カーン旋風、東京を席巻

◆More Chaka Khan At Billboard

【シャカ・カーン旋風、東京を席巻】
旋風。
シャカ(チャカ)・カーンは1981年『エコーズ・オブ・アン・エラ』というジャズ・アルバムを出した。以来、彼女は徐々にジャズ志向を強め、ジャズ作品→ファンク・R&B作品→ジャズ→ファンクと、音楽的に行き来している。ここしばらくは、どちらかというとジャズ系のライヴが多かったが、今回のライヴは、新作『ファンク・ディス』で見られたようなファンク、R&B系でいくコンセプトだ。4年前の武道館ライヴも、基本は今回と同じ。昔のルーファスのヒット、シャカのヒットを中心に組んでいた。
さて、東京最終日、僕は足を運べなかったのだが、終わった頃から続々とメールや電話が。
まず、ソウルメイト・ハセヤンは、今、彼の会社で「女優ミラー」という商品を売り出し中。手鏡の両サイドに楽屋で使われるようなライトが点灯する優れもの。特にこうした暗いクラブやライヴハウスなどで、お化粧を直すときなど最適だ。すでに流行に敏感な女性たちの間では大評判を得ている。彼のもとにはマトメ買いする友人からのオーダーが殺到しているらしい。この日、その話題の「女優ミラー」をシャカに花束とともに手渡した。彼は今週一週間皆勤で5回ライヴを見た。もし、シャカの次のジャケットに「女優ミラー」が映っていたら、最高だね!
さらに、驚いたのが、久保田利伸さん、AIのバックコーラスを担当し、『ソウル・サーチン・ザ・セッション』でも強烈な歌を聴かせてくれたソウルフルなシンガー、神野ゆりさんがステージにあげられて、シャカとともに「ユー・ガット・ザ・ラヴ」を少し歌ったこと。この日は、久保田さん、AIらもシャカのステージを観覧していたようだ。ゆりさん、久保田、AIの次はシャカのバック・コーラスか。(笑)どういう経緯でステージにあがったのか聴こうと思って電話したが、つながらなかった。(笑)
一週間、全ステージ(ファーストもセカンドも)10本を完全制覇(この後、大阪も帯同予定)したやはりソウルメイト、松浦さんにどれがいちばんよかったか、と尋ねると金曜のセカンドだったとのこと。
ライヴ後、近くのソウルバーに行っていたAIから電話がかかってきて「いやあ、ほんとヤバイっすね、ほんとすごいっす」とえらいテンションだった。
今回のバンド・マスターは、ベースのアンドリュー。ひときわ目立ったギタリストのトニー・メイデンは客演だ。僕はバンド自体はもっとシャカにあったリズムのしっかりした強力なファンク・バンドがいいと思うが、シャカ本人はひじょうに今回のツアーにごきげんらしく、「また、来年やってきたい」と言っているそうだ。
それと当初メンバー紹介をしなかった件だが、金曜あたりから少しずつしていて、土曜の最後には全員を紹介した。どうやら、最初のうち名前を全部は覚えていなかったため単純にできなかったらしい。(笑) メンバー紹介をしなかったのは、他意はなくただ自然にそうだっただけらしい。シャカはなんでも自然体だ。お願いとしては、来年来るときは、少しギャラ、経費、安くしてもらえないかなあ。(笑)
今回のシャカの来日は、これまでになく盛り上がった。今回見て感じたのが、往年のファンだけでなく、比較的若い20代と思われるファンもけっこういたこと。ルーファス時代をリアル・タイムで知らなくとも、「ソウル・レジェンド」としてシャカを知っている人が増えているということなのだろう。
ひとつだけ、セットリストについて。今回はファンクがコンセプトということで、R&Bセットに終始しているのだが、例えば、「ウィル・ユー・ラヴ・ミー」のところに、ジャズ曲1曲だけいれると、絶対いいと思う。ファンクの中にぽっと1曲そういうのが入ると、全体のセットリストがぐっとひきしまるはずだ。ファンク・セット、R&Bセットの「箸休め」だ。
最後におまけ情報。ルーファス・フィーチャリング・シャカ・カーンの名盤ライヴ『Live & Stompin’ At The Savoy サヴォイでストンプ』が2008年7月にワーナーから再発されるが、そのライナーノーツを書いた。ほんとだったら、先月末くらいの締め切りだったのだが、無理をお願いしてシャカのライヴを見てから原稿を書いた。もっとも、このライナーは、最初にアルバムが出た1983年、CD化された1992年と2度書いていて、今回が3回目。全面的に書き直した。25年前の作品のライナーノーツを書き直すというのも感無量だ。
■シャカ・カーン、ライヴはこのあと大阪ビルボードで2008年6月9日月曜から11日水曜まで。
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(前回来日ライヴ評)
ENT>ARTIST>Khan, Chaka
ENT>LIVE>Khan, Chaka
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