●職人ギタリスト、コーネル・デュプリー

●Cornell Dupree : Soul Survivor Should Survive

【職人ギタリスト、コーネル・デュプリー】
酸素吸入器DASH!
ライヴが始まる前、客席にディーヴァ・グレイを発見。今日のドラムス、バディー・ウィリアムスと談笑していて、僕を紹介してくれた。ニューヨークをベースにルーサー・ヴァンドロスの『ネヴァー・トゥ・マッチ』のアルバムなど多数のセッションでドラムスを担当、ファミリーのようなものだ。かっこいいアフロ・ヘアが印象的。
さて、彼を除くバンドメンバーがステージで位置に付くと、まもなく、今日のスター・オブ・ザ・ショウ、コーネル・デュプリーがステージにゆっくり進んだ。付き人が酸素吸入器を一緒に持ち、彼の座り位置の後ろに置いて、吸入ホースを鼻に設置した。いやあ、これには驚いた。
ニューヨークの名うてのギタリスト、コーネル・デュプリーの本人名義のライヴ。スタッフの一メンバーとしても、日本でも圧倒的人気を誇るギター奏者だ。1942年生まれと言われているので、今年で66歳になると思われるが、ちょっと体調が心配になった。だが、ひとたび、ミュージシャンが音を出し、コーネルがギターを弾きだすと、まったく問題はなかった。いぶし銀とはよく言ったものだ。
ドラムス、ベース、キーボード、サックスを従えてコーネルを含めて5人が醸し出すサウンドは、ジャズ・ファンク。西海岸のフュージョンより、ファンク度があがる感じがする。1曲ごとに簡単に曲紹介をしつつ演奏。そのほんの短いMCの「間」が実におもしろい。「みなさんのために…、CDがある。入り口で売っている。買ってくれた人だけにサインをしよう…」
「次の曲は、ジョー・ザビヌルが書いた曲だ。(観客から=ジョー・サンプル?) ジョー・サンプルじゃない…。ジョー・ザビヌル! 曲名はマーシー…マーシー…(さらに間をとって)マーシー」
「今、演奏した曲は(ビートルズの)『サムシング』。で、次には、何か違ったもの(something else)をお送りしよう」
一番前に陣取っていたファンが、すぐに立ち上がって、えらく盛り上がっていた。すると、すぐ後ろの観客が「見えなくなるから、座ってくれ」と合図をした。しばらくは収まっていたが、テンポのある曲でまた立った。すると今度は店のスタッフから指示が言った。コーネルたちも、「なんでまた、この子たちは、こんなに立ち上がるんだ」といった風な顔で彼らを見ていた。もちろん、乗っている観客を見る彼らも悪い気はしていなかったようだが、他の客はじっと聞き入っていたので、あそこだけ浮いていた。
本編が終わりメンバー紹介では4人の名前を紹介し、一番最後に自分の名前を言うかと思いきや、ひとこと「Me(俺)」。受けた。アンコールが終わると、吸入器のチューブをはずしたが、ソウル・サヴァイヴァーはもっともっと長生きしてもらわないと。
ライヴ中、同行松尾潔画伯が、敬愛するバディー・ウィリアムスの似顔絵を描いた。ルーサー大好き画伯にとって、バディーは縁深い。
[Buddy Williams : A Drawing by Matsuo KC Kiyoshi, 2008]
ライヴ後、そのアフロ・ヘアーについて思わず「それは本物の毛か」と尋ねてしまった。形があまりにきれいなので、カツラかもしれないと思ったのだ。バディーはディーヴァとえらい勢いで話をしていたが、「(アフロ・ヘアは、本物に)決まってるだろ」みたいな答えを返してきた。彼は16歳のとき(1968年ごろ)に初めて来日して以来、ほとんど毎年のように来ているという。画伯の絵にサインをもらったら、カタカナでも「バディー」と書いた。しかし、彼はエディー・マーフィーのナッティー・プロフェッサーみたいだなあ。(笑)

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バディーやディーヴァと雑談をしていてふと下を見ると、コーネルのサイン待ちの長い行列ができていた。
■メンバー
~Soul Survivors~ コーネル・デュプリー
ジェームス・アレン・スミス ジェリー・ジェモット ロニー・キューバ バディ・ウィリアムス
~Soul Survivors~ Cornell Dupree
James Allen Smith(Keyboard) Jerry Jermott (Bass) Ronnie Cuber (Sax) Buddy Williams (Drums) Cornell Dupree (Guitar)
■ 過去記事 コーネル・デュプリー関連
August 06, 2005
Soul Survivors Still Survive:
【平均年齢62.2歳、老練のサヴァイヴァーたち】
http://blog.soulsearchin.com/archives/000431.html
2003/03/09 (Sun)
Soul Survivors who make soul survive
2003年ソウル・サヴァイヴァーズのライヴ評~ソウルを生きながらえさせる男たち
https://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200303/diary20030309.html
■セットリスト
Setlist : Cornell Dupree @ Billboard Live, April 16, 2008
Show started 21:30
Performance started 21:33
01. Things Ain’t What They Used To Be
02. Tee
03. Mercy Mercy Mercy
04. My Little Brother
05. Sunny
06. Honky Tonk
07. Something
08. Cold Duck Time
Enc. Way Back Home
Show ended 23:02
(2008年4月16日水曜、六本木ビルボード・ライヴ=コーネル・デュプリー、ソウル・サヴァイヴァーズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Dupree, Cornell & Soul Survivors
2008-64
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