Earth Wind & Fire Live In Rio

マジック。

昨年11月に来日し、久しぶりにモーリス・ホワイト入りのライヴを見せたアース・ウインド&ファイアーですが、彼らの『ライヴ・イン・リオ』のアルバムが日本のエイヴェックスから3月26日急遽発売されることになりました。

当初、11月の時点では久々のスタジオアルバムを3月までに発売する予定だったのですが、レコーディングが遅れて発売のめどが立たないので、取り急ぎ、このライヴを発売しようということになったものです。

で、このアルバム、昨年の来日時にライヴ会場で売って、バカ売れしたアルバムなんですね。国際フォーラム3回で、約15000人の観客に対して、な、な、なんと1800枚もCD売りきってしまったんですよ。普通、こんなに売れません。ま、今まで日本未発ということもあるのかもしれませんが、アース人気不滅を文字通り証明したような一枚です。

ところで、このライヴ、アースのマネージャーは、82年のライヴだと言っていたそうなのですが、メンバーと曲目を精査しますと、どうも違うようですね。

なんと言っても、メンバーの中にアル・マッケイの名前があるのがポイントです。アルは、80年11月発売のアルバム『フェイセス』を最後にアースを去っています。その『フェイセス』レコーディングの時に、モーリスと意見が対立してグループを去るわけです。よって、82年のライヴに彼がいるわけがない。

そして、曲目を見ると、一番多いのが79年のアルバム『アイ・アム(邦題、黙示録)』からの作品。80年以降の作品も収録されていません。もちろん『フェイセス』からの作品はありません。そこで考えられるのが、『アイ・アム』発表後のツアーであろう、ということです。おそらく79年後半から80年前半までの間のライヴではないでしょうか。

今、アースのライヴの記録を調べているのですが、これがなかなかでてこないんですね。ネットじゃだめかも。

このライヴ・アルバム、そういう意味でいくと、歯切れのいいリズム、そして、ごきげんなブラスセクションが聞かれます。まさにアースのサウンドがマジックにかかっていた時期の作品とも言えます。確かに、アースの一番いい時期のライヴ・アルバムかもしれません。そういえば、ライヴ自体でもメンバーが瞬間に消えてしまうというマジックをやっていました。

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