It’s The Temptations’ Week With The Temptation Walk (Part 1)

(テンプテーションズ・レヴューのライヴ評です。これからご覧になる方で事前に内容を知りたくない方はご注意く さい)
【­代ナンバー・ワンR&Bヴォーカル・グループ、テンプテーションズ・ライヴ】
史。
確には「テンプテーションズ・レヴュー・フィーチャリング・デニス・エドワーズ」というのがグループ名。シンプルに名乗る「ザ・テンプテーションズ」すなわち本家本元とは違う「派生グループ」のひとつ 。しかし、本家のオーティス・ウィリア スの「テンプテーションズ」もオリジナル・メンバーがほぼいなくなった今日、まさに「テンプテーションズ」(略して「テンプス」)のレガシーを保ち続けるのはこの「デニスのテンプテーションズ」なのかもしれない。
なにしろ、ここには­代リード・ヴォーカルの­でもひときわ人気の高い2人のシンガーが同時にいるの から。デニス・エドワーズ、そして、アリ・(オリ)・ウッドソン 。しかも、一時期日本のレコード会社が「テンプスを蹴った男」という­ャッチフレーズをつけた実力者デイヴィッド・シーもいる。言ってみれば「スリー・トップ」のテンプテーションズなの 。そして、ベースのマイクも、ファルセットのクリスもグループ内で自分の持ち で輝きを増す。これでよくないわけはない。最初から「サティスファクション・ギャランティー」である。
結論を簡単に言えば、お見事、 晴らしい、脱帽、まいった、ここまでできるか、ここまで­うか、ここまで楽しませるか、充実の83分 った。テンプスは個人的には小さな箱で見るライヴとしては今年1番かもしれない。アリを除いた4人(デニス、デイヴィッドら)が日本で一般ライヴを行うのは2000年4月以来(横浜・モータウン・カフェのオープニング・ライヴ) からほぼ7年7ヶ月ぶり。一足先にDVD『ザ・テンプテーションズ・レヴュー・フィーチャリング・デニス・エドワーズ/ライヴ・イン・コンサート』(輸入盤)がでているが、若干の曲 の入れ替えはあるが、これにそった流れ。
この日は数種類ある­から青地に虹色のデザインが施されたスーツ。­のシャツ、靴、靴下までお揃い。いよいよステージに登 、いきなり「スタンディング・オン・ザ・トップ」で煽る。舞台向かって一番右側のマイクがその曲のリード・シンガーのポジション 。もちろん、テンプスは5人全員がリード・ヴォーカルを取れる実力者ばかり。そして、1曲の­で次々とリードが変わったり、ク­スしたり、5種類の声のブレンドが楽しめるというヴォーカル・グループの­力、醍醐味を­分に味わうことができる。いまどき、こんなグループがないので、久々に見る本 派、 々たる王道を行くグループのライヴ 。振り付けは、もちろん曲ごとにきまっていて、十八番のテンプテーションズ・ウォークも見られる。
今回のセットリストは、曲名の横の[ ]内に、一番右手のマイクを取る、その曲の最初のリード・シンガーの名前をいれてみた。セットリストを見ればわかるようにリード・シンガーが次々変わる。­央から右手マイクへの移動もみな、ス ーズで見事。それぞれのシンガーに「自分のハイライト・シーン」がある。
めが­をかけた低音ベースの声の持ち主マイク・パティー­(メルヴィン・フランクリン役)は「レイニー・ナイト・イン・ジョージア」、ファルセットのクリス・アーノルド(エディー・ケンドリックス役)は「ザ・ウェイ・ユー・ドゥ・ザ・シングス・ユー・ドゥ」「ジャスト・マイ・イマジーネション」、デイヴィッド・シーは「アイ・ウィッシュ・イット・ウド・レイン」、そして、アリ・ウッドソンは「レディー・ソウル」「トリート・ハー・ライク・ア・レイディー」など 。
デイヴィッドの同曲は、ショーの­でも圧巻 。マイク・スタンドから1メートル弱も離れてマイクなしで­うが、それが会 ­にマイクがないことさえ忘れさせてしまうほど響く。なんという声の強さの持ち主か。­詞の一部を客­前列の人に­わせようとする。残念なことに、この日はマイクを向けられた女性が­わず、盛り上がりにかけてしまった。ここで­手みたいにとは言わずともそこそこ­う人がでてくると、ものすごく盛り上がるの が。土曜日はかなり大盛り上がり ったよう 。
デニスの声も基本的にはものすごく強い。アリは、いま 現役バリバリという感じ 。しかも、女性への目の流し方がはんぱではない。まさに「レディーズ・マン」 。「レディー・ソウル」が流れてきて、思わず目に涙を浮かべた人も多かった ろう。
それにしても、このグループ、ス­ーでさえ、これ け盛り上げてしまうの から、底力がある。声の厚さ、声の熱さ、声の暑さで観客をノックダウンさせるところがたまらない。
途­、デニスがマイクを取り、ポール・ウィリア ス、メルヴィン・フランクリン、デイヴィッド・ラッフィン、エディー・ケンドリックスと­代テンプテーションズ・メンバーの故人に捧げる 面があった。テンプテーションズは、メンバーチェンジを何度行っても、ずっとテンプテーションズ った。それはレガシーであり、伝統であり、­史であり、いまや生きる伝説 。
もちろん細かい点では、デニスの声が若干でにくいとか、デイヴィッドが足を悪くして椅­に座って休むシーンなどもあり、彼らにとっては100点満点ではない部分もある ろう。しかし、トータルで見てこのパッケージは、いけてる。途­から観客も立ち上がる。
40年以上前のヒット曲にあるいは20年以上前のヒット曲に、心を奪われる瞬間が訪れるという事実は、彼らがアメリカのR&Bシーンにおいて、依然「ナンバー・ワン・R&Bヴォーカル・グループ」の座にいることの証 。継続は力なりもまたここに真実。テンプテーションズという名は、依然ソウル・ミュージック・ラヴァーズにとってテンプティング(誘惑的、­力的) 。
先週から今週半ばにかけては「テンプテーションズ・ウォーク」で「テンプテーションズ・ウイーク(週間)」 。
(この 続く)
メンバー ザ・テンプテーションズ・レヴュー・フィーチャリング・デニス・エドワーズ
Dennis Edwards(vo), Ali Woodson(vo), David Sea(vo), Mike Pattillo(vo), Chris Arnold(vo), Courtland Jones(Band Leader,key), John Taylor(Director of Horns), Mike Price(tp), 宮本大路(sax), 川村裕司(sax), Raymond Harris(tb), Earl Turhan Turrell(key), Ric Archer(g), James McKay(b), Llewellyn Dunn(ds)
セットリスト
Setlist : The Temptations Review Featuring Dennis Edwards @ Cotton Club, November 25, 2007
[ ] indicates first lead vocalist
Show started 19:57
01. Intro
02. Standing On The Top [Dennis]
03. Get Ready [Chris]
04. Ain’t Too Proud To Beg [David]
05. Lady Soul [Ali]
06. Papa Was A Rolling Stone [David – Ali- Chris]
07. Rainy Night In Georgia [Mike]
08. Some Enchanted Evening [Ali]
09. Cloud Nine [Dennis]
10. I Can’t Get Next To You [Dennis]
11. Ball Of Confusion [Chris]
12. Beauty Is Only Skin Deep [David]
13. The Way You Do The Things You Do [Chris]
14. I Wish It Would Rain [David]
15. Treat Her Like A Lady [Ali]
16. Medley: 16-19 My Girl [Dennis – David]
17. Just My Imagination [Chris]
18. Stay [Ali]
19. My Girl [Dennis – David]
Enc. Don’t Look Back [Ali]
Show ended 21:20
(2007年11月25日・日曜、丸の内コットン・クラブ=テンプテーションズ・レヴュー・フィーチャリング・デニス・エドワーズ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Temptations Review Featuring Dennis Edwards
2007-164

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