DJ Spinna(Part 2): Record Maniac

【レコード・コレクター、DJスピナ】

コレクター。

オンエアを終えて、ロビーで雑談している時に、いろいろな話になった。いわゆるレコード談義になった。「一体、どれくらいレコードを持っているの、2万枚くらい?」と聞くと、溜息をついて、「ノー、それ以上だ。メイビー・フィフティー(多分5万枚以上)・・・」と。

「君は?」というので、「1万くらいかなあ」と答えると「7インチもか」というので、「7インチもけっこうある。でも、みんな倉庫だ」と答えた。DJスピナが「じゃあ、一番レアなものは?」。しばし考え、しばらく前に、ちょっと話題になったウイ・ウィリー&ウィナーズの「ゲット・サム」というと「あー、なるほど」。どうも、知ってるらしい。なかなかこれを知ってる人は国内では少ないので、ちょっと驚く。「持ってるか?」 「持ってる」と彼。

僕が「そうだ、75年くらいの作品でチャールズ・ブリンクレイ&フーリー・ギャランティーの「アイル・ビー・ホワッチュ・ウォント・ミー・トゥ・ビー」というのがレアで、好きだな」と加えた。彼が「そのグループの別のものを持ってるなあ」。この答えにかなり驚く。コヤツ只者ではないぞ! (笑)

このあたりのシングルを持っているというか、知っていること自体ですごいということになった。かなりのコレクターだ。「どこに行っても、レコードは買うよ。ははは」 

「では、今まで7インチで一番高い買い物は?」 すると彼は答えた。「ボリス・ガードナーの「ゲットー・ファンク」という曲。400ドル払った。たしか、ダイナモ(というレーベル)じゃなかったかな」 「7インチに?」 「あ~、400ドルだ」 73年から74年にかけてのジャマイカ系シンガーの作品だという。

で、DJスピナを今回呼んできた日本側のスタッフが同行してきてたのだが、なんとその彼のTシャツを見ると、サンバーストとかかれている。これは、ニューヨークで70年代初期に発売されていたかなりレアなインディー・レーベルのシングル盤を印刷したものだった。なんだ、これ! こんなTシャツがあるのか。このレーベルからは、ほとんどヒットがない。一部の渋いソウル作品があるだけで、たぶんシングルも10枚程度しかでてないのではないか。アルバムも1,2枚だ。ちょうど、Tシャツになっていたのは、メルヴィン・ブリスの作品で、これはのちにヒップホップ系のネタに使われた曲だという。このTシャツ話で、また一盛り上がり。

「いま、一番欲しいレコードはなんですか」と聞くと、「たくさんありすぎて・・・。いつもウォンツ・リスト(欲しいレコードのリスト)は持ってるよ」。う~む、すごい・・・。曲名やアーティスト名を言って、そのレーベル名がすらすら出てくるというのは、コレクターの絶対条件。記憶の線はこの3点セットで続いていくのだ。オリジナルか再発か、この3点セットの情報から、それこそ7インチ1枚のヴァリューが変わってくる。

「ちょっと~~。これは、一度ソウルバーでも行ってソウル談義でもしましょう」 「そうだな、僕たちならずっと話が続くね」 インコグニートのブルーイもかなりのマニアだったが、このDJスピナもすごかった。で、最後に誕生日を聞いた。71年1月30日生まれ。4人兄弟の一番上の長男。(3人男、1人女) 現在34歳。若い! 本名は、ヴィンセント・ウィリアムスという。かっこいい芸能人みたいな名前だ。っていうか、充分エンタテイナーか。(笑) 

■DJスピナの公式ウェッブ
http://www.djspinna.com/

■西麻布イエローのウェッブにある告知
http://www.club-yellow.com/flyer/06html/0102.html
(イヴェントは午後10時から、DJスピナは12時くらいからまわす予定。イエローはIDチェックがあります。20歳未満は入れません)

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