Fukamachi Jun Live: 8th Wonder Of The World

【行列ができないライヴ】

八不思議。

そう、毎回キャパおよそ70人くらいの恵比寿アートカフェで行われるこの即興ライヴ。初めてこのパーティーに来られた方、挙手か拍手を、というと、半分くらいの人たちが手を挙げたりするわけです。半分が初めて、半分がリピーター。ひとりの人が翌月ひとりか二人連れてくれば、2-3ヵ月後には恵比寿の駅まで人が並ぶようになるはずなのだが・・・。深町さんもそう言います。僕もそう思う。(笑) ところがそうはならない。世の中、ちゃんとうまくできています。キャパ70人くらいのところでやっていて、ちょうど毎回それくらいがほどよく入っているのです。

話半分、音楽半分というこの会は、深町さんの即興音楽同様、その即興トークも聴かなければなりません。ひょっとしたら、「10割そば」ってのに習って、音楽10割(全部)(ノートーク)にしたら、毎回観客も倍増するかもしれません。そうして70-140-280-560-1120-2240-4480と増えていけば、4ヵ月後には国際フォーラムのC(約1400弱)、6ヵ月後には国際フォーラム・ホールC(5000弱)でできるようになります。深町さんが目の敵にする加古隆打倒も夢ではありません。

しかし、深町さんはしゃべり続けます。「僕がこの会をパーティーと呼ぶのは、ひとつの理由は、これがコンサートではないからです。ライヴではない、と僕は思っている。僕はしゃべります。ひどい時は3分の1くらいしゃべります。(注釈、ほんとは半分以上しゃべります=(笑)) で、あなたたちは、これを聞かねばなりません。僕のトークとピアノの演奏とセットでこのパーティーだと思ってください。料金は基本的には設定してありません。商業音楽っていうのが、僕は嫌いで、でも、まあ、それで食べてきてはいるんですが、音楽がビジネスになった時から失ってしまったものがあるような気がしてるんです。この50年ほどですけどね。せめて、ここでピアノ・パーティーをやる時は、そういう感じではしたくない。つまり、チケットを売って、宣伝して、とやるのではなくて、すぐ近くの飲み屋のおばちゃんが来てくれたり、八百屋のおじちゃんが来てくれたら、いいなあと思う。入口で何千円っていうのを取ると、そういう人たちってはいれないじゃない。だから、そういうのはなしにして、物々交換なんて望ましいですね。例えば、畑で取れた大根を持ってきて、これとか言って差し出して、お米を一升とか・・・。御代は見てのお帰りで、という、ある種健全な見世物だと思うのですが・・・」

話は止まりません。フォーレスト・ガンプがずっと走りつづけるように、深町さんはしゃべりつづけます。

そして、このピアノ・パーティーに行列ができない不思議。それは、世界の七不思議を越えた8番目の不思議です。

■2005年7月31日付け日記

July 31, 2005
Fukamachi Jun Live: Here’s A Setlist
即興曲のセットリストとは
http://blog.soulsearchin.com/archives/2005_07_31.html
ここに過去記事一覧があります。

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Setlist: Fukamachi Jun Improvisation Live #56
August 27, 2005 at Art Cafe, Ebisu

1st set
show started 19.35
1. 2005年8月27日午後7時37分の作品(13.01)
2.2005年8月27日午後8時16分の作品(月)(11.34)
3. 2005年8月27日御題拝借作品1(1.28)
4.2005年8月27日御題拝借作品2(狂気の月、Lunatic)(1.16)
5. 2005年8月27日御題拝借作品3(オペラ歌手とともに)(2.20)
6. 2005年8月27日御題拝借作品4(1.59)
show ended 20.46 (performing time: 31:38 of 71 minutes)

2nd set
show started 21.08
1. 2005年8月27日午後9時10分の作品(14.43)
2.2005年8月27日午後9時25分の作品(8.39)
3. 2005年8月27日午後9時51分の作品(マツケンサンバへの怒り(14.32)
show ended 22.12 (performing time: 37:54 of 64 minutes)

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(2005年8月27日土曜、恵比寿アートカフェ=深町純ライヴ)

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