Why Do Machines Break Easily Lately?

【最近のマシンはなぜすぐ壊れるのか】

保証。

Ray / レイところで、先週の映画『レイ』のDVD視聴会でオーディオ評論家の先生といろいろお話させていただいた。亀山さんは、この日のシステムを選ばれた。スピーカーの位置などに実に細かく指示を出されていた。和田さんは、1948年生まれ、ちょうどLPがこの世に誕生した年に生まれたという。ちょうど、レイ・チャールズあたりだと、「ホワッド・アイ・セイ」のシングル盤をリアル・タイムで買っていたという。エルヴィス・プレスリーから入り、マイルス・デイヴィス・フリークでもあり、R&Bでは、ニューオーリーンズものなども大好きという。

雑談の中で、初めてのテープレコーダーはいつ入手されたか尋ねてみた。すると和田さんは64年だという。当時ソニーからかなり良い物がでて、初任給1万円か2万円くらいの頃、3万か4万円くらいしたはずだという。ところがその後ナショナルから1万円のオープンリールのテープレコーダーがでた。ソニーのは7インチ(17センチ=直径)のテープがかかったが、これは5インチのテープまでしかかからなかった。箱もプラスチックで若干安っぽい。それでも1万円という値段は魅力的で、夏休みに毎日アルバイトをしてお金を貯め、買ったという。たぶん1日バイトをして200円とか300円くらいで、5000円くらいまで貯金し、残りを親に出してもらったように記憶している。和田さんは、北海道の端っこの方に住んでいたので、もっぱらラジオを聴き、それをマイクを通して録音したりしていた。

ラジオは、昼間は北海道の地元の局しか聞こえなかったが、夕方の6時を過ぎると、空の電離層の関係で東京のTBS、文化放送、ニッポン放送が聞こえた。ラジオ関東は雑音の中に埋もれていてほとんど聞こえなかった。残念なことに、FENは聞こえなかったという。亀山さんも新潟で同じようにラジオを聞いていたが、やはり、最初の3局を夜になると聞いていた。

そして、ラジオ、テープレコーダー、音楽が揃い、オーディオと音楽の道に進むことになる。

ところで、最近のオーディオ製品とか電化製品はすぐ壊れるが、これは一体なぜなのですか、と尋ねた。例えば、ウォークマンなんて一年もして保障期間が切れるとそれを読んでいたかのようにすぐ壊れる。

亀山さんがいろいろ細かく説明してくださった。 「石油系の原料を使っているのが大きいんじゃないでしょうか。それから、昔は品質管理というか、そういうものが厳しかった。だが最近はそれほどでもないみたいだ」という。他にも、アジアの国、中国や台湾などで作られるものは、現地での管理体制がなかなかむずかしい、ともいう。

実際、うちにもソニーの79年に購入したベータマックスのビデオレコーダーがあり、これがまだ動く。その後に買った最初のVHSのマシン(87年購入)などもうだめになってる。総体的に言って、最近の機械はやわである。また、使っている素材がどれほど長持ちするのか、誰もわからないという点もあるらしい。

和田さんが、「いいオーディオには、いい匂いがするんだよねえ」とおっしゃった。国によって違って、それぞれの独特の匂いがあるという。たぶん、木で出来ているものなど、長持ちするということがわかっている。しかし、プラスチックやその他のものなど、どこで、どんな衝撃で割れたり、折れたりするのかが、予測不能なのだろう。

また、「耐久年数」などという文字がある意味で一人歩きしているのかもしれない。作る側も7年持てばいいだろう、とか。

マイ・ファースト・オーディオからすぐ壊れる話まで、ランチ時にずいぶんと濃い話を聞かせていただいた。なお、これは、DVDの『レイ』を見る前の話である。

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