Booklet For Martin's Tour

【鈴木雅之ツアー・パンフは、キャリアの集大成】

集大成。

Ebony&Ivoryこのゴールデン・ウィークから、僕は来る6月8日から始まるマーチン(鈴木雅之)さんのツアー・パンフの原稿書きに明け暮れている。すでに彼自身があちこちで語っているように、今年は鈴木雅之、シャネルズ・デビュー25周年で「ニコニコ・プロジェクト」としてさまざまな企画を打ち出していて、ツアーも、いつになく凝りに凝った豪華版になる。

そして、その25周年記念パンフレットということで、かなりの内容のものが作られることになったのだ。大きな柱としては、マーチンのこれまでの歩みの資料的なものを大々的に集めるというもの。そのために、年表を作っているのだが、これが大変。鈴木雅之の歴史を集大成しようという試みだ。

僕も、それこそスティーヴィーの年表、ジェームス・ブラウンの年表、レイ・チャールズの年表など、さまざまなアーティストの年表を作ってきて、「年表男」(笑)などと呼ばれたりすることもあるが、今度のマーチンさんのはいつになく大変な仕事になった。

特にシャネルズ結成当初の頃(75年)からラッツ時代までが、資料が散在していて集めるのが難しい。これは正式にマーチンのファンクラブ、ラヴァーズで募集をかけるが、どなたか「シャネルズ時代のファンクラブの会報」「ラッツ&スターのファンクラブの会報」をお持ちの方がいらっしゃったら、コピーを取らせていただけないだろうか。事務所にも残るには残っているのだが、かなり穴があいている状態だ。91年以降のラヴァーズになってからは、すべて揃っている。

とは言うものの、マーチン自身が「自分コレクター」で、かなりの自分関係のものを持っていて、それを丹念に組み合わせていくと、いろいろなことがわかってくる。それはジグゾー・パズルを組み合わせていくようなものだ。僕もどちらかというと、調べて書く、ということが好きで、そういう細かい作業が苦にはならないのだが、、微妙に不明のところが別の資料からわかったりすると、かなり嬉しくなるものだ。

また、この年表以外で、大きな読み物が2本ある。ひとつは、シャネルズの核とも言うべき桑野さん、佐藤さんとマーチンのトライアングル対談、もうひとつは、あの日本ポップス史の歴史の生き証人、大瀧詠一さんとマーチンのビッグ対談である。特に大瀧さんとの対談は7時間以上におよぶものになり、とても全部は収録しきれない。

大瀧さんの話は、とにかく脱線する。しかし、その脱線がいちいち面白い物だから、僕もマーチンさんも「ふむふむ、それで?」と聞き入ってしまう。ので、なかなか話が進まない。2時間録音できるカセットを3本用意していたが(それでも2時間くらいで終るのではないかと想定していた)、足りなくなって、急遽コンビニでカセットテープを買い足したほどだ。

その中で、マーチンさんがいかに大瀧さんに対して熱い思いを持っていたか、そして、二人の絆が徐々に強まっていくか、どのように物語が展開していくのか、それが明らかにされ実に劇的であった。

このあたりのこぼれ話は、またおいおいこの日記でも紹介できるかもしれない。

パンフレットは6月8日のコンサート初日には会場に並ぶ予定である。マーチン・ファン、シャネルズ、ラッツ・ファン、そして、大瀧詠一ファンは要チェックだ。

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