Luther Vandross’ First Live Album Ever: Love Story For 75 Minutes Long

誘発。

ルーサー・ヴァンドロスの初めてのライヴ・アルバムがリリースされました! 今年の2月にニューヨークのレイディオ・シティー・ミュージック・ホールで録音されたライヴ。まってました! タイトルは『ライヴ~ラジオ・シティー・ミュージック・ホール』(BMGファンハウス=アメリカ盤は10月28日発売、日本盤は11月26日発売)。ルーサーの奇跡の歌声が続く75分36秒。今宵あなたをルーサーの愛のライヴにお誘いしましょう。すべてのあなたが、とろける夜を—。

これまでにルーサーのライヴのヴィデオ映像は発売されていましたが、CDとしては初めてのもの。ここで聴かれる声からはとてもその2ヵ月後に心臓発作で倒れるなんてこと、神でさえ予想だにしなかったのではないでしょうか。

あちこちの曲の途中で「マママママ・・・」とか「ウォオオオオオ」とか、例のルーサー節全開です。そのたびごとに、「おお、ルーサー」と声をあげてしまいます。「ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム」のイントロでは、手持ちマイクを口元から離したり近づけたりして、声が大きくなったり小さくなったりします。歌の途中で「キャ~~」という悲鳴にも似た声が観客席から飛び交います。

うらやましかったのが、9曲目の「アイド・ラザー」。前々作アルバム『ルーサー・ヴァンドロス』(2001年)収録の一曲ですが、観客が歌うんですねえ。一緒に。この曲がこんなに人気があるとは知りませんでした。やはり、ホームでやるライヴは違いますねえ。

11曲中5曲までがカヴァーでしめられています。とはいうものの、彼の解釈によるカヴァーは、カヴァーのレベルを超えています。誰かが先に録音した曲ではありますが、すでに、ルーサーが歌った瞬間ルーサーの歌になってしまっています。これがなんといってもすごい。こんなシンガーは、めったにいない。

「これまでに録音した曲のなかでも、これはとっても気に入っている曲のひとつです。この曲はめったに歌わないんだけど、今夜は、今、ここで(here and now)歌うよ! これは、みなさんの曲かな?(Is this your song?)」 こうルーサーが語って歌い始めたのが、ブレンダ・ラッセル作の「イフ・オンリー・フォー・ワンナイト」。

「もしできるなら、せめてたった一晩だけでも(If only for one night)、君を僕の傍においておきたい。一晩だけでも、それはとても素敵なこと」 そして、この後にスティーヴィー・ワンダーの「クリーピン」へ。「君の吐息が聴こえる。僕の横にいてくれるんだね。どうして、君は僕の夢の中に入り込んでくるの?」 2曲セットで完璧です。というよりも、むしろ全曲の流れが完璧です。75分余で語られるラヴストーリーが展開されます。愛の伝道師ルーサー・ヴァンドロスの面目躍如。愛の力がにじみ出ています。このライヴ・アルバムは、愛を誘発するアルバムかもしれません。

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