★ベイビーフェイス、オンステージ3人で経済的

★【ベイビーフェイス、オンステージ3人で経済的】
アコースティック。
ベイビーフェイスの1年ぶり、7回目の来日、5回目の一般公演。初来日は1994年。前回はバンド編成で、90分でヒット曲を30曲歌うという大サーヴィスぶりで、ファンも大喜びだったが、今回はしっとり、ゆったり、まったりアコースティックで聴かせるという若干地味目、何よりエコノミカル(経済的)なショウ。
ベイビーフェイスに、もうひとりギタリスト、そして、キーボードという編成。ただし、このキーボードが超大物グレッグ・フィリンゲーンズで救われる。マイケル・ジャクソン、ライオネル・リッチー、クインシー・ジョーンズ、エリック・クラプトンなどともにやってきたナンバーワン・キーボード奏者だ。
ベイビーフェイスの自宅リヴィングで仲間を集めて軽くノリでジャム・セッションをやってみた、という感じの87分。インティメートな雰囲気はそれなりにある。前回のバンドがいまいちだったから、今回アコースティックの3人編成にしたわけではないだろうが(まさかベイビーフェイス、去年のブログを読んだか?=(笑))、セットリスト5から8までは、打ち込みも併用。7ではそこにはいない女性コーラスまで飛び出てくるのでちょっと…。ケイリブのセリフではないが、リアルではないからねえ。
曲目もあまりがっちり決めていないようで、ノリで曲がでてくるようだ。それはそれで別によいのだが、そんな中、突然グレッグがいくつかのヒットをほんのサワリだけやって、これが一番受けた。バリー・ホワイトはあまり知られてなかったようだが、トトの「アフリカ」さらに「ホールド・ザ・ライン」になると、やんやの喝采が巻き起こった。やはりこのあたりの洋楽ファンが多いのだろう。このコーナー、もう少しちゃんとするといいと思う。
ベイビーフェイスはかなりよくしゃべるが、どうも観客には伝わりにくかったようだ。ただし話はちょっとおもしろい。「ファイアー&レイン」の前にグレッグが友人のシンガーから聞いた話として、「ジェームス・テイラーのガールフレンドが、彼に会いにやってくることになっていた。だが、彼女はそこに向かう飛行機が墜落して死んでしまった。それを歌った歌だ」といったことを説明した。するとベイビーフェイスが「それは違う(that’s not true)」と言う。グレッグは「おお、そうか…」という感じで淡々と受ける。そのやりとりの間がけっこうおもしろかった。ここまでしゃべるとなると、質のいい同時通訳がいたほうがいいのではないだろうか。話の内容が伝わればもっと楽しめるはず。観客の外人には随分と受けていた。「ファイアー&レイン」のエピソードに興味を持ったので帰って調べてみた。するとけっこうおもしろい話があったので、それはまた後日。
こういうアコースティックのしっとりしたゆるいライヴが好きな人にはいいかもしれない。
■過去ベイビーフェイス関連記事
October 16, 2007
Babyface Sings Tons Of Hits At Billboard Live: Another Human Jukebox
http://blog.soulsearchin.com/archives/002081.html
前回来日時ライヴ評。
ベイビーフェイスのインタヴュー記事(2001年8月)
「ベイビーフェイスを育んできたもの」
http://www.barks.jp/feature/?id=52256021(ベイビーフェイスのルーツがよくわかるインタヴュー記事、お勧めです)
2004/11/11 (Thu)
Babyface; Just Another One Night Gig: You Owe Me One, ’Face
https://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200411/diary20041111.html(前々回の一般ライヴの評)
September 16, 2005
Babyface Live: When Can I See You Again?
http://blog.soulsearchin.com/archives/000518.html(前作発売時のプロモーション来日時におけるショーケース・ライヴ)
August 08, 2007
Babyface’s New Album Will Be Covers Of 70s Pop Songs
【ベイビーフェイスの新作は、70年代カヴァー曲集】
http://blog.soulsearchin.com/archives/001939.html
■メンバー 
ケニー”ベイビーフェイス”エドモンズ /Kenny "Babyface" Edmonds (Vocals/Guitar)
グレッグ・フィリンゲーンズ/ Greg Phillinganes (Keyboards)
マイケル・リポル/Michael Ripoll (Guitar)
■セットリスト ベイビーフェイス
Setlist : Babyface @ Billboard Live, November 4, 2008
[ ] indicates the artist who made the song hit, otherwise Babyface’s hits
show started 21:35
01. Someone To Watch Over Me (Gershwin)
02. Wonderful Tonight [Eric Clapton]
03. Fire And Rain [James Taylor]
04. The Loneliness
05. 5-07 Medley: Tonight It’s Going Down (with programmed)
06. For The Cool In You (with programmed)
07. Every Time I Close My Eyes (with programmed)
08. Whip Appeal (with programmed)
00. Greg Phillinganes Show:
A riff of "I’m Gonna Love You Just A Little More Baby" by Barry White
A riff of "Africa" by Toto
A riff of "Hold The Line" by Toto
A riff of "Wannabe" by Spice Girls
09. The Day
10. Change The World
Enc. When Can I See You Again
show ended 23:02
(2008年11月4日火曜、ビルボード・ライヴ=ベイビーフェイス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Babyface
2008-181

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