For Jimmy Smith: Master Of Hammond B3: He Never Changed

追悼。

ファンキー・ジャズのオルガン奏者、ジミー・スミスが先週亡くなった。このところ、グラミー関連の記事で少しばかり後回しになってしまったが、僕がジミー・スミスを最後に見た時のライヴの感想文があるので、それをご紹介しておきたい。

時は2001年1月、およそ4年前のことである。よく覚えているのが、足が弱っていて、ステージに上るときに自分の足を「よっこらっしょ」と自分の腕で持ち上げていたシーンだ。「ああ、本当に年を取って、足腰が弱ってるんだなあ」と思った。

だが、そんな彼もステージにあがり、ハモンドB3オルガンの前に座って演奏し始めると、見事だった。

ジミー・スミスは1925年12月8日、ペンシルヴェニア州ノリスタウン生まれ。2005年2月8日、アリゾナ州スコッツデールで死去。79歳。

(なお、下記原稿は、当時書いて未発表だったものです)

+++++

達人。

どうにもならないようなしわがれた声で「コンバンワ、アリガトー」。ジミー・スミスは健在だった。御年75。ステージに上がるのにも一苦労するような翁が、中央のオルガンの前に座り、ほとんど軸もぶれずに、時折、「アー」とか「ウー」とか声を出しながら、キーボードを弾く。客席からでは、オルガンがステージの上にあるために、指裁きなどがまったく見えない。だから、本当に演奏しているのだろうかと疑ってしまうほどな動きしかしない。だが、もちろん、ハードにヘヴィーに、そして、ファンキーに彼は演奏している。

「新作アルバム『ドット・コム・ブルーズ』からの曲なんだがな。ブルーズなんだよ。あんたがたは、ブルーズが好きなんだろ? ワシャあ、ブルーズは嫌いだ」と言ってブルーズ・ナンバーをプレイする。茶目っけたっぷりのジミーらしいセリフだ。

足腰は弱っていて歩くにも不自由なジミーでも、一度オルガンの前に座れば、その指裁きは、ばりばりの現役だ。その指先から出て来るオルガンの音は、観客をのらせるに充分だ。

新作『ドット・コム・ブルーズ』でも共演している若手ギタリスト、ラッセル・マローン、ベースのレジー・マクブライドを従え、ジミーは、余裕の親分ぶりを見せる。

やはり新作からの「8カウンツ・フォー・リタ」は、昨年も披露していた。録音直後だったのだろう。観客の半分に「1.2.3.4...」とカウントさせ、一方、もう半分に「8.7.6.5...」と逆にカウントさせる。

「8.7.6...(わからなくなる)ワシャアしっとるよ。あんたらも、しっとるだろ」と言ってニヤリ。

ちょっとしたコメディアンさながらだ。

半世紀もの間、これだけのファンキー・オルガンをまったく同じようにプレイし続けるその継続性に、リスペクト、としかいいようがない。

ハモンドB3の達人。「変わらぬものに、美しさあり」 これを如実に物語っている夜だった。時代のほうが回転して、また、彼を求めることになった。

(2001年1月30日(火曜)ファーストステージ ブルーノート東京=ジミー・スミス・ライヴ)

ジミー・スミス訃報記事

http://www.billboard.com/bb/daily/article_display.jsp?vnu_content_id=1000797113

_Edited By Jonathan Cohen. February 09, 2005, 3:05 PM ET

Organ Legend Jimmy Smith Dies

Legendary Hammond B-3 organ player Jimmy Smith died yesterday (Feb. 8) at his home in Scottsdale, Ariz., apparently of natural causes. He was 79.

Smith began playing his trademark Hammond B3 organ in the early ’50s. By the ’60s, he was both a workhorse and a frequent name on the Billboard album chart, thanks to such titles as “Organ Grinder Swing” and “Hobo Flats.” Smith became forever linked to a new generation of listeners after the Beastie Boys sampled his “Root Down” for their track of the same name on the 1994 album “Ill Communication.”

The artist continued to record and tour in recent years, and recently completed an album with longtime friend Joey DeFrancesco, “Legacy,” due next Tuesday via Concord. The pair were planning to begin a tour in support of the set Feb. 16 at Yoshi’s in Oakland, Calif.

“Jimmy was one of the greatest and most innovative musicians of our time,” DeFrancesco said in a statement. “I love the man and I love the music. He was my idol, my mentor and my friend.”

ENT>MUSIC>LIVE>Smith, Jimmy

ENT>OBITUARY>Smith, Jimmy/2005.Feb 8

+++++

This entry was posted in Uncategorized. Bookmark the permalink.

Comments are closed.