Monthly Archives: April 2004

Kishita Koushi: 14-Year-Old Genius, I’d Call Him “Little Koushi”

証明。 午後一。ソウルメイトSから電話。「スティーヴィーの時にいた子がテレビにでてるよ!」 あわててNHKをつける。番組は、『響けぼくの歌 ~木下航志 14歳の旅立ち~』(NHK総合2004年4月29日午後1時05分から2時40分まで放送)というものだった。 彼こそが、スティーヴィーのライヴに来ていた「アイ・ジャスト・コールド・トゥ・セイ・アイ・ラヴ・ユー(心の愛)」を一字一句スティーヴィーと同じように歌う少年だった。http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200312/diary20031229-1.html そうかあ、彼が木下航志(きした・こうし)君というのか。1989年5月8日鹿児島生まれ。現在14歳。来月の誕生日で15歳。このドキュメンタリーの撮影は、2003年の初めからなので、13歳の時から14歳にかけての歴史ということになる。最初にBS(衛星放送)で放映されたらしいのだが、知らなかった。この日が地上波で再放送だったらしい。 20分くらいたったところから見たのだが、いやあ、やられた。なんと言っても、航志君がスティーヴィーの幼少の頃と重なる。スティーヴィーの幼少のころをリアルで知るわけではないが、本や映像やさまざまな資料などから想像するスティーヴィーの幼少の頃を彷彿(ほうふつ)とさせる。ライヴでのユーモアあふれる司会ぶり。ヘッドセットをつけ、エレピの前に座った彼は一曲歌い終えて言った。「ま、まちがえるのも人生ですよ」 スティーヴィーも、大人を食ったようなユーモアが得意だった。その名(迷?)司会ぶりにも「スティーヴィーらしさ」を感じてしまった。(笑) そう、現在14歳の彼はさしずめ「リトル・コーシ」(リトル・スティーヴィーをもじって)といったところか。 レコーディング風景。録音の合間に聞かせたエルヴィスとダニー・ハザウェイのCD。そして、その直後に歌った「アメイジング・グレイス」の変貌ぶり。番組ではほんの10秒程度しかでていなかったが、あれが、直後のものなら、本当にすごいことだ。才能が伸びているまさにその瞬間を、あの映像は捉えたと思う。今、彼はあらゆる音楽を、貪欲に、スポンジのように吸収している最中だと思う。今、この時期にこそいい、良質の音楽をどんどんと聴いて吸収し、自分のものにしていって欲しい。その先には無限の可能性が秘められている。 下北沢ライヴハウスでのライヴ。リハでは、「ユー・アー・ザ・サンシャイン・オブ・マイ・ライフ」などもちらっと聴こえた。そして、印象づけられたのは、まず「ザ・スラムス(邦題、貧民街)」。ダニー・ハザウェイの73年のアルバム『エクステンション・オブ・ア・マン(邦題、愛と自由を求めて)』収録のインストゥルメンタルの一曲。放送では編集され「ユーヴ・ガット・ア・フレンド(邦題、きみの友だち)」が続いた。次の機会には古いウォーリッツァーで弾いてほしいな。 「ユーヴ・ガット・ア・フレンド」の歌詞にはいる直前の「ウー、ウー」という歌声だけで背筋がぞくぞくとした。これだけの音楽に対する吸収力と理解度があると、彼などは教会に行かずとも、教会に行ったのと同じくらいの音楽的素養を得るのではないかと思った。ということは、天才とは吸収力と理解度が並外れた人間のことを言うのだろうか。このほんの2秒の「ウー、ウー」に僕は、ダイアモンドの原石を垣間見た。 たぶん、彼はまだ歌詞の意味や、英語はそれほどわかっていないかもしれない。発音もおぼつかないところもある。だが、何年か人生を歩んで行けば、すぐに彼はこうした曲が持つ意味あいを理解し、もっと深みをもった歌に仕上げることになると思う。それは表面的に英語曲をなぞるのではなく、音楽の本質に迫ることができる才能を持っているからこそできることなのだ。そういう才能を持っている人はなかなか多くない。 スティーヴィーと一緒のステージで「ユーヴ・ガット・ア・フレンド」を、ダニー・ヴァージョンで歌って欲しいな。スティーヴィーも絶対に彼のことが気に入るだろう。『ソウル・サーチン・トーキング』でダニー・ハザウェイをとりあげることになったら、フランク・マッコムとこの航志君に来て歌って欲しい。(笑) 「ユーヴ・ガット…」のイントロのキーボードが流れてきた瞬間、観客からの歓声が聴こえて来ることがたやすく想像できる。そして終ったときに万雷のスタンディング・オヴェーションが鳴り止まないことも。 彼の歌声は、そして、音楽の力は国境も、人種も、年齢もすべて超越する。航志君はそれを見事に証明している。 (2004年4月29日木曜・NHK総合「響けぼくの歌 ~木下航志 14歳の旅立ち~」) ENT>MUSIC>PEOPLE>Kishita, Kohshi ENT>TV>NHK>Kishita, Kohshi

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Gospel Is… Live

迫力。 熱いゴスペルの熱気が会場に湯気をもださせたか。武道館などではよく見られる湯気のような白い煙が、薄く会場にたちこめていた。ニューヨークで大当たりしたミュージカル『ママ、アイ・ウォント・トゥ・シング』のプロデューサー、ヴァイ・ヒギンセンがてがけた新作。タイトルは、その名も『ゴスペル・イズ』。意味は「ゴスペルとは…」ということ。 ミュージカルではなく、ライヴ・ショウだった。12人の男女混声のコーラスにドラム、ベース、キーボードの3人のバック。なんといっても、その12人のコーラスの迫力にまいる。宗教などまったく関係なく、歌そのものの力を思う存分見せてくれる。おそらく、会場の半分以上の人たちは歌詞のメッセージなど知らずに、ビートとサウンドとリズムに乗って楽しんでいるのだろう。 ここでは、ゴスペルは完全なエンタテインメントである。日本におけるコーラス・グループ・ブーム、アカペラ・ブーム、あるいは、ゴスペル・ブームというのがあるとすれば、その市場にどんぴしゃのタイミングとも言える。そして、ここで歌にあわせて踊ったりしている観客の中には仏教にせよ、他の宗教の人たちもいるのかもしれない。 途中、アレサ・フランクリンの「シンク」、ダイアナ・ロス、あるいは、マーヴィン・ゲイなどでもおなじみの「エイント・ノー・マウンテイン・ハイ・イナフ」、「アイ・ウィル・フォロー・ヒム」、「オー・ハッピー・デイ」などなじみの曲をいれ、リードシンガーも入れ替わり立ち代り皆大活躍。 一番印象に残ったのは、12人のコーラスとキーボードだけでやった「アメイジング・グレイス」。12人のコーラスがユニゾンで綺麗にまとまった。 またアップテンポの曲では観客が立ち上がって、音楽を楽しんでいたが、これなどほぼディスコ状態と同じだ。アンコール3曲目の「エヴリシングス・ゴナ・ビー・オールライト」は、最後ほぼドラマーとキーボード、ベースだけになり、15分以上続いた。アンコール含めて18曲、熱狂のステージの幕を下ろした。一言で言えば「本場の迫力はすごいね」。 (2004年12月28日水・新宿厚生年金=ゴスペル・イズ…・ライヴ) ENT>MUSIC>LIVE>Gospel Is

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Toku Hangover: Live At Sweet Basil

二日酔い。 雨の量はそれほどではないが、風がものすごい一日。会場のスイートベイジルにはちょうど一部の後半に着いた。休憩をはさんで第二部がスタート。なにから始まるかと思いきや、「ゴールデン・レイディー」から。おおおっ。以前番組で歌ってくれたのを聴いたが、バンドでしかも、弦のカルテットをバックに聴く「ゴールデン・レイディー」はおつなものでした。 エルヴィス・コステロの「シー」、スタンダードの「スマイル」などをはさんで、再びスティーヴィーの「ザット・ガール」。新作アルバム『30』に収録されている作品だ。オリジナルはミディアム調のものをToku(トク)は、かなりスローにして歌う。 スローの作品が多いが、Tokuは、時の流れをうまくつかんで自分の時間と空間を作り出す。やはり新作『30』に収録されている彼自身が作詞作曲をてがけた「ロバータ」は、なかなか雰囲気のある作品。ちょうど、この曲の間奏でフルーゲルホーンのところにさしかかった時、テーブルの小さなグラスにぺリエが注がれた。ぺリエの泡と彼のフルーゲルが妙にいいマッチングを見せていた。 アンコール3曲のトップで、弦4人をバックにマイクを使わずに「スターダスト」を歌った。会場の観客全員がTokuを凝視する。歩く足音さえうるさく感じられるほどの静寂の中に彼の歌声だけが響いた。男女比率2:8くらいで圧倒的に女性が多い観客は、みな彼の歌声に酔いしれ、目はハートマークになっていたかのようだった。そして、再びバンドが登場し、フランク・マッコムの作品「ガッタ・ファインド・ア・ウェイ」。これなども、すごく彼に向いた作品だ。そして、最後は新作アルバムのトップを飾る「ハロー・イッツ・ミー」。 丸い氷の入ったグラスを片手にした同行ソウルメイトM曰く「こういう曲、聴いてるとどんどん酔っちゃうので、もう水にしておきます(笑)」。Tokuが観客みんなを酔わせた夜だった。中にはその強烈なToku度数ゆえに、二日酔いになる人もいるかもしれない。それはToku Hangover. (2004年4月27日火曜=スイートベイジル、TOKU(トク)ライヴ) ENT>MUSIC>LIVE>Toku

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Rainy Days & Mondays For Al Jarreau:

ウォームアップ。 アル・ジャロウの約一年ぶりのブルーノート公演。初日のセカンドということもあってか、かなりリラックスした様子。まだまだこれから一週間あるぞ、という感じだ。彼の場合、曲順などもかなりスポンテニアス(自然)な感じで、その場の雰囲気で決めていく。初日のためか、まだ声もそれほどでていなかったようだが、時折、見せる「声の遊び」はさすがヴェテラン。 ジャズの名曲「テイク5」をスキャットで始めるスタイルは、昨年見たもの。これはどんどんとグルーヴ感をあげていき、徐々に楽器を加えていく。「モーニン」は、ほとんどいつも必ず歌う曲。 「僕たちをまたこの店に呼んでくれてありがとう。ハタさん、ハタさん、ナカムラさん、ナカムラさん…(どちらも店長、マネージャーなど)」 そこにアル節のメロディーがつくと、もはや見事な「音楽」だ。さらに「シミズさん、シミズさん…。彼はシェフなんだ。僕は大事な人を知ってるんだ」 客席から笑いがまきおこる。 「さて、じゃあ7月に発売される予定の新作から一曲やろうか。新作のタイトルは、『アクセンチュア・ザ・ポジティヴ、エリミネート・ザ・ネガティヴ』(ものすごく早口だったのを聞き取ったため、ひょっとしたらちがうかもしれません。前向きさを伸ばし、後ろ向きなことを削除しよう、ということだと思う。ポジティヴを伸ばし、ネガティヴを減らす、ということでしょう)。あなたは、この新作を10枚買ってくれるかな、そちらのあなたは20枚、そして、そちらの方は、1枚?」(笑) そして、ラリー・ウィリアムスのシンプルなキーボードで歌い始めたのがスタンダードの「マイ・フーリッシュ・ハート」だった。2004年8月発売予定の新作アルバムは、ピアノ、ギター、ベース、ドラムスをバックにほとんどすべてワンテイクで録音したもので、スタンダードソングを中心にしたものになる、という。 しかし、珍しくアンコール含めて58分という短いライヴだったので、少々物足りなかった。ま、初日だからしょうがないかな。おそらく日が重なるにつれて、徐々にウォームアップし、もりあがっていくことだろう。 そして、外に出るといつの間にか小雨が降っていた。アル・ジャロウと雨の日と月曜日…。 +++++ 前回ライヴ評。2003年3月23日付け日記。http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200303/diary20030323-1.html ブルーノート・ウェッブ。ライヴは5月2日まで。http://www.bluenote.co.jp/art/20040426.html +++++ Setlist Second Set (incomplete) show started 21:33 1. Tell Me What I Gotta Do (From “L is for Lover” – 1986)2. Flame (From “Tomorrow Today” – 2000) Medley3. Save … Continue reading

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What Does “Jama” Of “She’s A Bad Mama, Jama” Means:

ジャマ。 ちょうど、カール・カールトンのダンス・クラシック「シーズ・ア・バッド・ママ・ジャマ」がかかった。日本のダンスマンは、この曲に「背の高い奴はジャマ」という空耳をあて、大ヒットさせた。これがメジャーのエイベックスからリリースされたのは、98年3月。そうか、もう6年も前のことになるのか。 すると、アシスタントのYが、「吉岡さん、『She’s A Bad Mama, Jama』ってどういう意味ですか」と尋ねてきた。「う~~ん、彼女は、最高の女だ、って感じかなあ。『ママ、ジャマ』の『ジャマ』は、語呂合わせで意味はないんだ。直接的には、シーズ・ア・バッド・ママで、彼女は最高にいい女、ということ。ママは女性を一般的に指す言葉。バッド・ママで、いい女、まぶい女、最高の女、ってところじゃないかなあ。で、そのあとのジャマは、日本語のギャグで言えば、『住めば都はるみ』の『はるみ』みたいなもの。語呂遊び。で、いいですか、マーヴィン先生?」 「そだね!」と踊りながらマーヴィン。 そして、そのダンスマンがゲストに登場。『ソウルブレンズ』にはぴったりのゲストです。ダンスマンのとぼけた話はとにかくおもしろい。ダンスマンは空耳をあてるためにいろいろなネタを常日頃から考えているという。そうしたネタをメモに書きためて、なんらかの曲にぴったしあうと、一曲できるというわけだ。 ダンスマンは新作『ファンカヴァリック』のプロモーションでやってきたわけだが今日は5月8日に発売されるシングル「アフロ軍曹」も宣伝していった。これは、テレビ東京系で毎週土曜日朝10時から放送されているアニメ『ケロロ軍曹』の後テーマ曲。ダンスマンによると「バーケイズの『フリーク・ショウ』とダズバンドの『レット・イット・ウィップ』を足して二で割らない、足したまんまの曲です」という。で、聴いてみると、コメントどおりで、笑った。バーケイズ、そのままだ。そこで、番組では曲が終った後、BGMでバーケイズ「フリーク・ショウ…」をかけました。ダンスマン、それにあわせて、「アフロ軍曹」の歌詞を歌ってました。 ENT>RADIO>SOUL BLENDS>Dance Man

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Soul Searchin’ Talking Saga Continues

内幕。 さらに、「ソウル・サーチン・トーキング」ネタが続きます。実際、振り返ってみるとパート1が80分、パート2も95分を越えていました。これは、予定以上の長さになってしまいました。まあ、最初の読みでは伸びて70分ずつ、マックス80分と思ってましたから。しかし、こっちはやってるほうなので、時間は見てはやってるんですが、ケイリブのライヴを見てるときは完璧に観客になって、時間が経つのを忘れてしまいました。(笑) 当初の予定では、お店側の希望は、60分、休憩30分、後半60分。入れ替えをしないので、1部と2部は違うものを、ということでした。最後のアンコール「ユー・アー・ザ・サンシャイン・オブ・マイ・ライフ」が終わり、最後の挨拶が終了したのが、11時15分でした。中には終電に間に合わず、帰られてしまった方もいらっしゃったようです。すいません。まあ、この辺のタイムキーピングは反省点として、次回以降の課題とさせていただきます。(笑) 各セットリストについての解説も、かなり実際ははしょった感じになって、僕としては消化不良なんですが、結果的には時間がないということもあって、しかたないかもしれません。その部分はこの日記でフォローしましょう。 彼がやった4セットとも、本当によかったですが、まずセット3について何か書きたいです。これはセット3に限らずですが、やはりスティーヴィーの曲はいい曲が多い。だから、2時間近くやっても、こちらは飽きないんですね。当たり前のことですが、やはりとてつもなくすごいことです。さきほど、今回の26曲にはいっていない曲でピアノでできそうな曲をリストアップしていたんですが、まだ20曲以上ありますねえ。「アイ・ジャスト・コールド・トゥ・セイ・アイ・ラヴ・ユー(邦題、心の愛)」を除いても。(笑) これは、すごいなあ。 セット3、まずケイリブが少しアドリブっぽくピアノを弾いて、そこからおもむろに「レイトリー」のイントロに進みました。うまい! つかむ! 途中のところで、ブレイクをはさむと、観客から掛け声が。いやあ、いいですねえ、こういう雰囲気。たまりません。スティーヴィーの曲は、とても音域が広く、特に男性歌手は高域のところを歌うのが大変なようです。で、ケイリブももっとも張り上げるところで、一息深呼吸をいれたわけです。そこで、「Take your time, it’s the best part!」の声。ケイリブ、観客側を見て「Not for me!」 そして、爆笑。深呼吸してやっとの思い出歌い上げる最高のパート。観客からやんやの声援が。 映画『シークレット・ライフ・オブ・プランツ』のサントラとしてリリースされた同名のアルバムから、「センド・ワン・ユア・ラヴ」とタイトル曲と、しっとりした曲が続き、さらにそこから『インナーヴィジョンズ』からの「オール・イン・ラヴ・イズ・フェア」への流れは見事でした。 僕は観客のみなさんの反応もすばらしかったと思います。曲の歌い始めでの歓声、サビのところでの掛け声、終った時の拍手。こういうリアクションだとシンガーもどんどん乗ってきます。 そして、曲が終わり、ケイが歌った曲の解説をしている時のとこでした。映画のサントラの話になり、突然、「アイ・ジャスト・コールド・トゥ・セイ・アイ・ラヴ・ユー」の話になったんですね。そして、ケイリブがなぜ彼がこの曲を嫌いかを延々とまくし立て始めました。いやあ、このトークはおもしろかったですね。ケイリブによれば、「スティーヴィーはあの頃、お金が必要だったから、ヒット曲を書かなければならなかった。スティーヴィーくらい才能があると、彼らはいくらでもヒット曲など書こうと思えば、書ける。でも普段はもっとクリエイティヴに曲を書こうとしている。しかし、あの時、スティーヴィーは税金問題を抱えていた」というようなことをいろいろな例などを出しながら、解説したのです。かなり受けてました。(笑) いわばこう言った内幕ものは、あんまり語られないからおもしろいですね。まあ、これをスティーヴィー本人が認めるかどうかは、別問題ですが。(笑) それにしても、このセット3は全曲の流れが見事でした。僕が思い描いた「ユー、ミー&ピアノ」にぴったしでした。そしてセット4へ向かうにつれ、彼のもとにスティーヴィーが舞い降りてきた感じでした。ケイリブ、ありがとう。You did great job! って感じです。

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Summer Soft Made Frank McComb Cry A Month Ago

相性。 たくさんのメッセージ、ありがとうございます。BBSへの書き込みのほかにも直接のメールなどもいただいています。改めてありがとうございます。 先日のフランク・マッコムのインタヴューの話が途中なので、続きを少し書いておきましょう。僕が、「あなたが音楽で最後に泣いたのはいつのことですか」という質問をしたところ、フランクはしばらく考えて、こう答えたのです。 「僕が曲を聴いて最後に泣いたのは、一月ほど前のことだった。よく覚えている。その時、聴いた曲というのは「サマー・ソフト」、スティーヴィー・ワンダーだ」 よりによって、「サマー・ソフト」を選んできたので僕は超びっくりしました。 「あれは76年のこと。僕の母親が新しい兄弟を生むために入院していた。母親は姉(フランクのおばさんにあたる)に、僕たちの面倒をみるように言った。そして、僕たちをなつかせるためにレコードのかけ方をおばに教えておいたんだ。その時かかっていたのが、スティーヴィー・ワンダーのアルバム『キー・オブ・ライフ』のディスク1のサイド2だった。『アイ・ウィッシュ』から始まって、『サマー・ソフト』が4曲目にかかる。おばさんは、その面ばかり朝から晩までかけていた。で、その曲を聴くと、母親が苦労していたあの時のことが思い出されるんだ。で、この曲が流れて来た時、思わず泣いてしまった。そう、この曲は僕を76年のあの時に連れてってくれるんだ」 というわけで、僕は急遽、この話を『ソウル・サーチン・トーキン』でしようと考えたのですが、それだけでなく、何かビデオメッセージでももらおうと思ったのです。そして、収録したメッセージと、このインタヴューの部分をご紹介したわけです。 それにしても、スティーヴィーの曲が、なんらかの思い出になっている人って本当に多いですね。それだけ、彼の作品は思い出と相性がいいのでしょう。

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Thanks For Joining Us: Soul Searchin’ Talking Vol.2

感謝。 いやあ、ケイリブ、よかった。(笑) 今までケイリブの歌ってピアノバーでしか聴いたことなかったんです。もちろんそれもそれなりによかったのですが、今日のはかなり本気だったですね! 僕が一番思ったのは、このライヴをスティーヴィー本人に見せたかったということ。次に、彼が歌う曲の歌詞をみんな覚えていられればなあ、ということ。いやあ、こうなると一緒に歌いたくなりますねえ。スティーヴィーの曲は。(笑)  セット1で、彼が「ドンチュー・ウォーリー・バウト・ア・シング(くよくよするな)」でオーディエンスにサビのところを歌うように促したら、みんな歌うんですよねえ。まあ、スティーヴィー好きが集まってるんだから、当たり前だ、と言われればそれまでなんですが、感激しました。他にも、「テル・ミー・サムシング・グッド」のところでも、大合唱になったりして。 前日、ケイが愛宕で歌っているところに最終打ち合わせを兼ねて行ったんですが、ちょっとナーヴァスになっていたようでした。というのも、いくつかの曲がまだ完全にマスターできていなかったんですね。で、僕は彼に言いました。「Everybody will love you, definitely! (みんな、絶対君のこと、気に入るよ)」と。 セット2のトップは、スティーヴィーが今回の来日で一度だけ披露した新曲「アイ・キャント・イマジン・ラヴ・ウィズアウト・ユー」でした。これは、スティーヴィーの大ファンである原口さんのリクエストでもありました。曲紹介の時に、それを言おうと思ってメモしていたんですが、つい忘れてしまいました。すいません。(笑) ピアノでぴったりですね。 セット2のスティーヴィーが他のアーティストに書いた作品集は、これもよかった。これはケイリブのアイデアで、候補をたくさんだして彼が選んでいます。「ユー・アー・マイ・ヘヴン」、いいですね。そして、クインシー・ジョーンズのアルバム『愛のコリーダ』にはいってる「ベッチャ・ウドント・ハート・ミー」あたりを選んでくるところはさすが。しかも、オリジナルはベースの効いてるグルーヴ感のある曲ですが、彼はこれをピアノ一本でいいのりでやりました。 全曲ピアノだけで、アップテンポ、ミディアム、そして、スローまで。いやあ、よくこなしました、23曲。そして、アンコール3曲もやってくれました。彼は途中で「なぜ、自分が『アイ・ジャスト・コールド・トゥ・セイ・アイ・ラヴ・ユー』が嫌いなのか」をひじょうにおもしろく解説してくれました。かなり受けてました。 ケイリブは、かなり体力を消耗したようです。あとで言ってました。「いやあ、一週間くらい前から、ジムに通って、もっと体力をつけておくべきだった(笑)」 なるほど。しかし、内田さん、島田さんも、僕もいつのまにかただのリスナーになってましたよ。そして、彼が何かを歌い始めると客席から「ウーー」とか、「オオッ」とか声がかかるのを見ていると、いやあ、この企画やってよかったなと思いました。 超満員のご来場のお客様、ありがとうございました。入口で入場に若干時間がかかってしまったお客様、失礼いたしました。 また、ころあいを見て、なにかやってみましょう。 Setlist Part One SET ONE Love’s In Need Of Love TodayAll I DoCreepin’Don’t You Worry ‘Bout A ThingSigned, Sealed, Delivered SET TWO I Can’t Imagine … Continue reading

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Soul Searchin Talking Vol.2

本日。 いよいよ今日です。第二回『ソウル・サーチン・トーキング』。さきほど、ケイリブが歌っているピアノバーに行って、少し最終打ち合わせをし、ちょうど何曲か歌ってくれました。あっと驚くような選曲もあります。まだまだ本人曰く、ジャムセッションみたいだな、という部分もありますが、今夜から明日にかけて最終的に煮詰めるそうです。 第一回が11月だったので、5ヶ月ぶりですか。しかし、あっという間ですね。小冊子もできました。映画『永遠のモータウン』の試写会のプレゼントもあります。ラフな進行表もできました。ケイリブもトーキングセッションに加わりたいとのことで、急遽、通訳の方をお願いしました。その方は、かつてスティーヴィーの通訳もしたことがあるということです。最適ですね! いやあ、しかし、密度はかなり濃いです。ぜひお楽しみください。 新譜はあいかわらず6月発売ですが、かなり信憑性は高まっているようです。先日、アメリカではオプラ・ウィンフリーのインタヴューに答えています。この内容については、簡単にご紹介します。フランク・マッコムのメッセージもビデオで紹介します。彼が気に入っているスティーヴィーの曲は一体なんなのか。 お会いできる方、楽しみにしています。また、残念ながら来られない方、本ウェッブで、詳細をレポートしますのでそれをご覧ください。

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The Tugaru Live: Can Shamisen Make Groove?

グルーヴ感。 友人H氏に誘われ津軽三味線のライヴへ。場所は代官山のレストラン、アソー(ASO)。ちらっと聞いていたのは、イタ飯を食べながら、三味線のライヴを見る、という話だったが、それは違って、イタリアンレストランのイヴェントができる広い部屋でライヴを見るというもの。中庭でシャンパーンが振舞われ、その後、ライヴ。津軽三味線を見せたのは、佐藤道弘(さとうみちひろ)・佐藤通芳(さとうみちよし)の親子。さらに、タブラというインドのパーカッションを演奏する吉見征樹(よしみまさき)、尺八の田辺頌山(たなべしょうざん)が加わり4人でのパフォーマンスを見せる。 僕は個人的に、日本の楽器でいかにグルーヴ感を出せるか、というのをひとつのテーマというか、そういう視点で見ているのだが、この三味線というのはまえからちょっとおもしろいな、とは思っていた。というのは、この日も佐藤親子がデュオで激しく演奏する時など、演奏方法などは、ベース奏者のチョッパー奏法とけっこう似ているからだ。こういうチョッパー風の三味線を見ると、なんとか黒いグルーヴ感とうまく融合できないだろうかと思う。 だが、一方でどうしても三味線という楽器の性質上、さらに音質上の問題で、なかなかボトム(低音)が効かないために、ファンキーな味わいがだしにくいというのも事実。でも、あれだけ激しく演奏ができるのだから、きっと何らかの道があると思う。 しばらく前に、ボビー・マクファーリンと三味線のコラボレーションがあったが、あれはなかなかマッチしていなかったと感じた。http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200402/diary20040204.html たぶん、演奏者がファンキーな感覚とか、グルーヴの感覚というのを体で知ると、ひょっとしてそういう雰囲気が醸し出せるのかもしれない。一度、三味線奏者の人とグルーヴ感についてゆっくりお話してみたい。三味線のグルーヴ化というテーマで。(笑)  さて、三味線の佐藤氏、尺八の田辺氏は、自らの楽器について簡単に説明をし、どうするとどういう音が出るなどのレクチャーもされた。こういうのは、カルチャー講座っぽくて好き。僕自身、楽器は何でも好きで、それらがどうやって音を出すかということにすごく興味があるので、そういうことを教えてくれるのは嬉しい。 時代劇などで、ふ~~と吹くのを「むらいき」というそうで、それを現実に再現されると、やはりそこに髷(まげ)のサムライが刀を刺して立っているような感覚になる。また、「浮る」と書いて「かる」と読み、「沈る」と書いて「める」と読むそうだ。これはそれぞれ、あごをあげる仕草、あごを下げる仕草のことらしい。その上げ下げができないと一人前にはなれない、という。確かに尺八奏者の人は、上手に頭を上下に振っている。 佐藤氏はニューヨークなどにもいたそうで、その時代に書いた曲も披露した。「ニューヨーク時代にジョンさんという人がいまして、その人はとても日本人の女性が大好きだったんですね。あるとき、彼が女性に振られて落ち込んでるときがありまして。その彼のために書いた曲です。そこでタイトルが、『ジョン、空元気』」 会場が爆笑した。 また非常に興味深かったのが、タブラという楽器。吉見氏はすでに20年近くこれを演奏しているそうで、途中自身のスキャットとのかけあいがなかなかおもしろかった。これはかなりグルーヴ感がでる楽器だ。またパーカッションながら、うまく音階を披露していた。 (2004年4月20日火曜=代官山ASO=佐藤道弘、佐藤通芳、田辺頌山、吉見征樹ライヴ) ENT>MUSIC>LIVE>Sato Michihiro, Sato Michiyoshi, Tanabe Shouzan, Yoshimi Masaki

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Terry Callier: A Troubadour

吟遊詩人。 これまでに何度か来日しているシカゴ出身のテリー・キャリア。アコースティック・ギターを持って歌うその姿は、60年代のフォーク・シンガーさながらだ。キーボード、エレキギター、サックス(フルートも)、ドラムス(フランス出身の黒人女性=かっこいい)、ベース、パーカッションを従えたバンド編成。 フラット気味の歌が、妙な個性を作る。ラウンジ的な雰囲気が独特の空気感を漂わせる。イギリスのクラブシーンから火がついた感もあるテリー・キャリアの音楽からは、気持ちのいいアルファー波がでてくるかのようだ。基本的にはどの曲もスローからゆったりしたミディアム調、いくつかの曲でアップテンポだが、全体的にはリラックスできる音楽だ。 メンバー紹介のところで、ギターのジム・モランのことを「私の人生を変えた人」と言っていた。それを後半にもまた言っていたので、よほどのことがあったのだろう。彼をきっかけにして、レコードがブレイクしたのかな。その発言の趣旨をきいてみたい、と思った。 6曲目の「バタフライ」という曲が気に入った。それに続いて歌った「ホエン・ザ・ミュージック・イズ・ゴーン」もなかなか印象的だった。彼は1941年5月24日シカゴ生まれとすると、今年で63歳になる。チャールズ・ステップニーとのつながり、デルズの「ステイ・イン・マイ・コーナー」の作者などというキャリアを考えると、ソングライターとしてひじょうに優れているものを持っている。 Second Set (complete) show started 21.32 1. Keep Your Heart Right2. C’est La Vie3. Lazarus Man4. When My Lady Danced5. Midnight Mile6. Butterfly7. When The Music Is Gone8. 4 Miles9. Ordinary JoeEnc 1. Look Out … Continue reading

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Frank McComb’s “Song For You”

勉強。 ちょっと日差しが暑く感じられるグルーヴィーな日曜の午後。フランクは、インターFMにやってきた。打ち合わせのテーブルにあった大きなラジカセに彼はMDを差し込んでかけていた。 もちろん、ラインどり(ラインから直接録音しているということ)なので音がいい。一瞬ライヴではなくスタジオ録音かと思ったほどだったが、雰囲気からしてライヴかと思ったので、「これは、なんのライヴ?」と尋ねた。「昨日のだよ。いつも、僕は自分がやった演奏を何度も聴いて勉強してるんだ。ここがよかったとか、あそこがだめだったとか。実はこれは、ケニー・ギャンブルから学んだことなんだ。彼は、スタジオで何でも録音している。ライヴをやる時もだ。彼は僕に言った。ライヴ・パフォーマンスはすべて録音して、後から聞け、と。やっている時はわからないことも、後でテープを聞くとわかることが必ずある、ってね。だから僕も全部のパフォーマンスを録音してるんだ」 ちょうど、とてもメロディアスな「アナザー・デイ」が流れてきた。ちょっとスティングあたりが作りそうな曲。「この曲、大好きなんですよ」と言うと、彼は答えた。「これはある時、ブランフォード(・マルサリス=彼が結成したジャズ・ファンク・グループ、バックショット・ルフォンクに、フランクは在籍していた)が、『フランク、フランク、いいアイデアが浮かんだから、曲を書くぞ』といって、彼がメロディーを作ったんだ。でも、そこには歌詞がなかった。ブランフォードは、いつもすばらしいメロディーは浮かぶんだが、言葉がでてこないんだ。だから、僕が何か歌詞をつける。でも一方、(一緒に参加している)ダフィヨー・マルサリスは、すばらしい言葉を生み出すよ」 彼はひとつの質問に誠実に答える。なので、答えがけっこう長くなる。時間に限りのあるラジオ番組などだと大変だ。最後に誰かシャウトアウトしたい人(名前を呼び上げたい人、感謝したい人)がいたら、どうぞ、という言葉に乗って彼は次から次へとスタッフの名前をいい始めた。CMの時間が迫っている。結局、そこの部分は訳されずに終ってしまった。(笑)  最終日、セカンドセット。彼は7曲目の「フールズ」で一度ステージを降りた。アンコールの拍手に促されアコースティックピアノの前に座ると、「ヒズ・アイズ・イズ…」を歌った。そして、それを終えると、誰もいないドラムセットのところに座ってちょっとだけ叩き始めた。まもなく、ギターとベースがステージにあがり3人でちょっとしたリズムパターンを叩きだす。すると、いつのまにか、フランクの真後ろにドラマーのコーラが立っている。それに気がついたフランクが驚いてそこをどき、ウォーリッツァーの前に進んだ。キーボードでコードを弾き始めた。「きたか?」 フランクは僕の方を見て言った。「This song is for you」 「Oohh…」というヴォーカルがキーボードと絡む。そして、イントロから歌に入った。「Little Ghetto Boy~~~」。その瞬間、会場から大歓声が巻き起こった。いつになく手拍子が強くなる。「イエーッ」の歓声がかかる。途中のウォーリッツァーのソロパートを、フランクは思い切り叩き弾いた。ウォーリッツァーがその日一番揺れた。そして、サビの部分「Everything has got to get better…」のところを、彼は観客に歌わせた。なんと観客もこれを合唱したのだ。何度も繰り返される「すべてはどんどんとよくならなければならない」というメッセージが、会場でひとつになっていった。曲が終って鳴り響いた拍手はこの日一番だったように思う。この曲の人気を改めて感じた。 「君のために…」といわれて感動しない人間はいない。嬉しいなあ。ライヴを終えて客席にでてきた彼に礼を言った。すると彼は言った。「今度自分のバンドを連れて来るときには、リハーサルをしてきて、『ホワッツ・ゴーイン・オン』も、スティーヴィーの曲もやるからね」  ソウルメイトSがフランクとレイラに歌って欲しい曲があるというので、それを伝えた。「来月来る時に、スティーヴィーが書いた『ユー・アー・マイ・ヘヴン』をレイラと歌って欲しいんだけど」 「それはおもしろい。前にも同じことを言われたことがあるよ。実は以前、ジャネイ(女性二人組R&Bグループ)のひとりと遊びでその曲を自宅で録音したことがあるんだ。テープはどこかに残ってるんじゃないかな。でも、むずかしいんだよ。特にダニーの作品をやることはいつも躊躇してしまうんだ」 しかし、スティーヴィーが書いた「ユー・アー・マイ・ヘヴン」をダニーが乗り移ったかのようなフランク・マッコムと、ダニーの娘であるレイラが一緒に歌うなんてことになったら、それだけで完璧なストーリーになる。想像しただけでもわくわくする。僕はフランクに懇願メールを送ることを決心した。 +++++ Setlist (2nd set) show started 20:02 01. One Block Past (Instrumental)02. Shine03. Another Day04. Future Love05. Love Natural06. … Continue reading

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Frank McComb Has Memories Of When He Was 2-Year-Old

記憶。 すっかりこの週末はフランク・マッコム・ウィークになっています。夕方フランクにインタヴューしてきました。時間はやはり30分ほどだったのですが、ひじょうにおもしろかった。この模様は、毎日新聞にライヴ評とともに書きます。 とはいうものの、インタヴューの内容は紙面ではほとんど書ききれないのでここで少しご紹介しましょう。彼の好きな作品は、例えばスティーヴィー・ワンダーの『ファースト・フィナーレ』、ロバータ・フラックの「キリング・ミー・ソフトリー」、ビリー・プレストンの「ナッシン・フロム・ナッシン」などなどです。でも、ちょっとまってください。彼は1970年生まれで、これらがヒットした頃というと、『ファースト・フィナーレ』は74年の作品で彼が4歳の時のものです。 ところが彼はそれを十代になってから、後から聞いたのではないというのです。「その時、聞いてたんだよ。僕は2歳の時からの記憶があるんだ! ほんとだよ。母親がスティーヴィーの『ファースト・フィナーレ』のアルバム、もちろん、ヴァイナルだよ、それを買ってきて、うちのレコードプレイヤーで何度も何度もかけていたのを覚えているんだ。おもしろかったのは、っていうか、今だから笑い話なんだけどね。4歳の僕は、そのレコードが回転しているのをずっと見ていた。そして、音が出てくるスピーカーの前でずっとその音楽を聴いていた。で、その歌手(スティーヴィー)は、そのスピーカーの中にいるとずっと思っていた。(笑) で、祖母に『スピーカーから彼を出してよ』なんてことを言ってたんだよ。彼女は笑っていた」 彼がダニーの声、スティーヴィーの声に似ているというのは、もはや動かしがたい事実です。では、例えば、ダニーの曲を歌うとき、彼は何を思っているのでしょうか。フランクはしばらく考えてこう答えました。「昔は、たくさんのカヴァー曲をやっていたからね。ダニーの曲を歌うとき、僕の心にあるのは、彼が僕のヴァージョンをアプリシエート(感謝、評価、理解)してくれればという希望だけだ。ダニーは34歳を迎えることができずに、33歳で死んだ。今、僕はその33歳で、今年34歳になる。(歌う時)思うんだ。彼は聴いているだろうか、ってね。そして、おもしろいことに、僕は今、そのダニーの娘であるレイラと仲がいい」 「かつて、ロックンロール・ホール・オブ・フェイム(ロックンロール殿堂)のライヴで一度レイラとダニーの作品を歌った。『ユーヴ・ガット・ア・フレンド』だ。ただ、5月に何を歌うかはまったく決まっていない。レイラが決めるからね」 さてインタヴューの最後、いつもの定番の質問をしました。「最近最後に、あなたが泣かされた曲はなんですか」 彼はしばらく考えて、「一月ほど前に、家でこの曲を聴いていて、あの頃を思い出し、泣いた」と告白したのです。それがなんと、スティーヴィーの曲だったのです。あまりの偶然にびっくりしてしまいました。そこで、その模様は木曜の『ソウル・サーチン・トーキング』でご紹介することにしました。お楽しみに。 インタヴューが終ると、彼はリハーサルに向かいました。その様子を見学することができました。彼がバンドメンバーと練習した曲は、なんとダニー・ハザウェイの「リトル・ゲットー・ボーイ」です。そう、彼が土曜に歌うと言っていた曲です。彼はドラムセットのところに行くと、こう叩くんだと、ドラマーのコーラに指示をだしました。フランクがドラムを叩くとは。それがまたけっこう、重い感じでかなりよかったのです。そして、コーラはそれをなぞる。ギターはほぼできていて、ベースとドラマーとともに、小節のきっかけのところを練習しています。何度か途中までやったり、とめたりして、徐々にその曲ができあがっていきます。 20分程度やっていたでしょうか。フランクが「じゃあ、頭から」と言ってバンドが演奏を始めました。それはまぎれもない「リトル・ゲットー・ボーイ」でした。思わず、聞き入ってしまいました。たまたま店のスタッフもおらず、一曲が終ったとき、僕とレコード会社の担当ディレクターの二人だけで大きな拍手を送りました。ミュージシャン4人が観客2人の前で演奏してみせたのです。フランクが言いました。「おお、たった二人からの拍手だ(笑)」 僕は土曜日のセットは仕事の都合で見られなかったのですが、おそらくセカンドでやったのでしょう。そして、日曜のセカンドセットでもやってくれるはずです。今度は、もっともっと多くの観客から、きっとスタンディング・オヴェーションを受けることになるでしょう。 ENT>MUSIC>INTERVIEW>McComb, Frank PS: これまで今回のライヴでは「ホワッツ・ゴーイン・オン」はやっていないようです。

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Standing In The Shadows Of Donny: Frank McComb, Day Two

(ネタばれになります。これからごらんになる方はご注意ください) ダニー。 「誰かがリクエストしてきた曲。アルバム『ラヴ・ストーリー』の一曲目にはいっている作品だ」と言ってフランクは歌いだす。ゴスペルの名曲「ヒズ・アイ・イズ・オン・ザ・スパロウ(神の目はすずめにも注がれている)」をピアノ一本で歌う。これは彼のこのショウの中でもハイライトと言えそうだ。 そして、「政治の世界にはまったくうとい人のために。レコード会社から冷たくされた人のために。この曲はそんな人へ捧げよう」と言って歌い始める「キープ・プッシング・オン」。「スパロウ…」とこの曲の流れは見事。自分の不遇時代を振り返るかのように歌う。 アンコールで「キューピッドズ・アロウ」を終えた後、ミュージシャンたちは立ち上がり、帰ろうとした。するとフランクが彼らに何かを言った。おそらく「もう一曲やるか…」くらいの感じか。そして、キーボードからたたき出された音は…。 その音を聴いて、思わず「おおおっ!」となった。ぞくぞくっときた。フランクがテンポのはやい拍手をうながす。観客が答える。かつてウィリー・ウィークスがうねらせた印象的なベースラインのフレーズを繰り返しはじめる。フィル・アップチャーチが切り刻んだ鋭いカッティングを聴かせる。ドラムスはフレッド・ホワイトの姿が浮かんでくる。そうダニー・ハザウェイの「ゲットー」だ!  曲が始まってから約6分近く、4人がものすごい勢いの演奏を見せる。一言思った。「これだけできるなら、リハーサルなんていらないじゃないか」 イントロ6分で歌が約3分。途中でフランクが観客に言う。「ゲットー!」 観客が歌う。「トーキン・バウト・ア・ゲットー…」 熱狂の9分間。曲が終るとモーションブルーの観客ほぼ全員が立ち上がってスタンディング・オヴェーションをした。ここで全員が立ち上がったのを見たなんて初めてだ。 楽屋にひいた後、しばらくしてから、ミュージシャンたちがでてきて、サインなどをしている。僕も立ち上がっていると、トクさんに声をかけられた。「いやあ、すごかったね」 「『ゲットー』やってくれましたねえ!」 フランクもでてきた。彼に言った。「リハーサルなんて必要ないじゃない」 「おおっ、君のためにやったんだよ、『ゲットー』。明日は、『リトル・ゲットー・ボーイ』と『ホワッツ・ゴーイン・オン』やるからね」 「すばらしい!」 ちょうどそこにいた番組ディレクター、DJらを紹介するとフランク開口一番「いつ、インタヴューしてくれるんだい? いつ、いつ? 僕は19日までいるよ」といいながら、レコード会社の担当者を見る。 しかし、それにしても今日の「ゲットー」はすごかったな。ダニー・ハザウェイの曲ではあるが、フランクとバンドのサウンドになっていた。いっそのこと一時間半、ダニーの曲だけでやってみたらどうだろう。たった一日だけでも。 そして、このフランク・マッコム、5月に再びやってくることが決まった。(5月10日から12日まで東京ブルーノート) とある女性シンガーのキーボード奏者、ヴォーカルとして。その女性シンガーとは、誰あろうレイラ・ハザウェイだ。ダニーの影を背負った男が、その娘と同じステージに立つ。 フランクに聞いた。「レイラとのライヴは、キーボードだけ、それとも歌うの?」 「ああ、だいたいいつも歌わされるよ」 「何を?」 「さあ、まだわからないな(笑)」 「ホワッツ・ゴーイン・オン」は? 「ゲットー」は? 「リトル・ゲットー・ボーイ」は? 果たして一体何が起こるのだろうか。 second set show started 21:34 01. One Block Past (Instrumental)02. Shine03. Another Day04. Future Love05. Love Natural06. Action Speak Louder Than Words07. Fool08. His Eye Is On The Sparrow … Continue reading

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Frank McComb Live At Motion Blue: Music As Colorful Tapestry

(ネタばれになります。これからごらんになる方はご注意ください) つづれ織。 おもむろにアコースティックピアノの前に座ったフランク・マッコムは、「これからのショウは、僕の日本デビューだ」とはにかみながら言ってインストゥルメンタル曲を弾き始めた。かなりのジャズののりだ。最新作『トゥルース』で歌物R&Bのイメージが植え付けられていたので、このジャズ感覚は小さな衝撃だった。とはいうものの、彼は元々ブランフォード・マルサリスのグループにもいたのだから、よく考えてみればライヴでこういうのりも自然だ。 ベース奏者をどこかで見たような気がした。なんと先週シーラEでプレイしていたレイモンド・マッキンレーだった。シーラが終った後、東京に残り、フランクを待っていたという。ドラムは、コーラ・コールマン。女性だ。フランクは「男にできて女にできないことはない」と言って彼女を紹介した。そして、ギターは日本人とのハーフで現在ロスアンジェルス在住のティム・スチュワート。ドラム、ギター、ベース、そして、キーボード。たった4人が生み出すグルーヴは見事だ。こういう音作りは最高に好き。彼がイギリスで受けるのは痛いほどわかる。 もちろん、ダニー・ハザウェイやスティーヴィー・ワンダーの影も降りてくるが、なによりフェンダー・ローズ(キーボード)と温かみのあるフランクの声が醸し出す70年代の風が心地良く頬にあたる。一曲が長く、その中に4人の自由自在なプレイがタペストリー(つづれ織)のごとく織り込まれていく。少し誉めすぎな表現をすれば、フランクは71年8月のロスアンジェルスのライヴハウス「トロバドール」と同年10月のニューヨークの「ビターエンド」に一瞬連れて行ってくれた。 そして、彼のステージにのめりこむにつれ、今、思う。彼の声がダニーやスティーヴィーに似ていなければよかったのに、と。もし彼がダニーやスティーヴィーと似て非なる声の持ち主だったら、もっともっと注目されたかもしれない。それほど彼はミュージシャン力のあるミュージシャンだった。これはやはりライヴを見ないとわからない。CDもよいが、ライヴはもっと良いタイプのアーティストだ。 ファーストセットは、正直に言えば、様子見、ウォームアップの段階だった。セカンドは徐々にテンションが上がっていき、後半は輝き始めていた。ファーストではやらなかった「ラヴ・ナチュラル」、さらに「ヒズ・アイ・イズ・オン・ザ・スパロウ」になる頃には完璧にフランクの世界になっていた。特にキーボード一本で歌い上げたゴスペルの名曲「ヒズ・アイ・イズ…」には感動させられた。ゴスペルとジャズと、なにより熱いソウルがほとばしりでていた。この熱唱を終えると、ベースのレイがフランクにタオルを投げつけた。それはあたかも「お前、こんなすごいパフォーマンスをしやがって」という賞賛と悔しさを表しているかのようだった。 「生きていく時に、誰かに辛い思いをさせられたり、誰かに足を引っ張られたりすることはよくあることだ。この曲はそういう状況に陥った人へ捧げる歌だ」と言って歌い始めたのが、本編最後の曲「キープ・プッシング・オン」。 終った後、少し話ができた。「このコメントは、おもしろいですね。実際の話なの?」 「ああ、そうだよ。アパートを追い出されそうになったことがあってね。レコード会社からのサポートが打ち切られ、妻と子供2人がいるのに。だから、ミュージシャンになりたいと思って一生懸命やっている連中なんかにも捧げているんだ。keep pushing on(やりつづけろ)ってね」 フランクがウォーリッツァーを弾き始めるたびに、なぜか「ホワッツ・ゴーイン・オン」を無性に聴きたくなった。で彼に尋ねた。「ホワッツ・ゴーイン・オン」はやらないのですか、と。「いやあ、昔はよくやっていたんだ。クラブなんかで、自分のオリジナルがない頃は、他の人の作品をたくさんやっていた。だけど、最近は自分の曲が増えたんで、そういうのはやらなくなっているんだ」 「いやあ、でも聴きたいな。あなたのヴァージョンで」 「そうか、じゃあ、練習して、やってみるよ。明日は取材なんかでリハの時間がないから、あさって『ホワッツ・ゴーイン・オン』と『リトル・ゲットー・ボーイ』(ともにダニー・ハザウェイ『ライヴ』から)をやろう。トリビュート・トゥ・ダニーだな」  ファーストよりセカンドがよかったように、おそらく、日を追ってライヴがよくなっていくことだろう。最後のアンコール曲ではドラマーとのかけあいはいつ終るのかと思うほど長く続いた。それを見ていて、フランクは本当に音楽をプレイすることが大好きなのだなということがよくわかった。そして、彼は自分のつづれ織をさまざまな色の糸で紡いでいる。 +++++ Setlist: first set show started 19:03 01. One Block Past (Instrumental)02. Shine03. Another Day04. Future Love05. Action Speak Louder Than Words06. Fool07. Keep Pushin’ On Encore. … Continue reading

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Usher Said He Is Philosopher Of R&B: Newest “Hardest Working Man In Show Business”

哲学者。 アッシャーにインタヴューすることができました。3時半から30分の予定が、待ちに待たされ、始まったのは4時50分。う~ん。しかし、内容はよかったですねえ。『フィールン・ソウル』用に、村上さんと黒沢さんが話をききました。 アッシャーは、あの激しいステージとは一転、語り口はソフト。アトランタ・ブレイブスの帽子を被ったカジュアルないでたち。ひとつの質問に非常にていねいに答えてくれ、インタヴューはしやすいタイプです。 印象に残ったのは、彼自身がR&Bとヒップホップ的なサウンドについて明確に違いを持っていることがわかった点。例えば、「新作『コンフェッション』では、レコード会社からもっとヒップホップ的なサウンドをいれてくれと言われたけれど、僕としてはこれが次にくるサウンドなんだと言って彼らを説得した」という話に、そんなことが表れていました。 そして、「R&Bについてだったら、一日だって語り続けられるよ。(笑)まあ、僕はR&Bのフィロソファー(哲学者)だからね」とまで言い切りました。最近、いわゆるR&Bシンガーたちの活躍が、ラッパーたちのそれと比べると若干めだたない感じでしたが、このアッシャーの大ブレイクでいきなりいい感じになっています。R&Bミュージックの現在の立ち位置についても的確に捉えていました。 彼は1978年10月14日生まれ。現在25歳。94年にデビューした時はまだ15歳でした。25にして、すでに10年のヴェテランです。今、これを書いている最中、『ソウル・トレイン』ではアッシャー本人が生でゲスト出演しています。 「まったくプライヴェートな時間なんてない。僕は奴隷だ。仕事仕事仕事で、奴隷だ…」と笑いながら言っています。今年の終わりか、来年の前半までにはまた来日したい、ということです。 今回の来日は3回目。2回がプロモーションのために来日、1回がライヴでした。そのライヴは赤坂ブリッツでした。アッシャーは、この来日中にいくつかの音楽系のテレビ番組に出演する予定です。しかし、彼がこんなに「ハーデスト・ワーキング・マン・イン・ショウビジネス(ショウビジネスの世界でもっとも働く男)」とは知りませんでした。えらい! ミスター・ジェームス・ブラウンも彼にお褒めの言葉をあげることでしょう。 ENT>MUSIC>INTERVIEW>Usher

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The Blues Movie Project Will Be Released August

ブルーズ~ムーヴィー・プロジェクト8月から劇場で公開 この日記でも2003年9月28日付けhttp://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200309/diary20030928.htmlで紹介したブルーズのドキュメンタリー・テレビ番組が、日本では映画として劇場公開されることになった。The Blues, Movie Project~A Musical Journey~ と題され、全7本中6本が来る8月下旬から六本木ヒルズのヴァージンシネマズ、吉祥寺バウスシアター、渋谷・シネマ・ソサエティーなどで順次公開されていく。配給は日活。 これは元々アメリカの公共放送PBSのために、ブルーズ生誕100年を記念して制作されたドキュメンタリー映画。PBSで昨年9月に一挙に7本放送された。制作総指揮はマーティン・スコセッシ。7本をヴィム・ヴェンダース、マイク・フィギスなどの監督がさまざまなテーマで撮影した。すでにアメリカでは7本のDVDがセットで販売されている。 7本の映画のタイトルと監督は次の通り。 『フィール・ライク・ゴーイング・ホーム』(マーティン・スコセシー監督)『ザ・ソウル・オブ・ア・マン』(ヴィム・ヴェンダーズ監督)『ザ・ロード・トゥ・メンフィス』(リチャード・ピアース監督)『ウォ-ミング・バイ・ザ・デヴィルズ・ファイアー』(チャールズ・バーネット監督)『ザ・ゴッドファーザーズ・アンド・ソンズ』(マーク・レヴィン監督)『レッド・ホワイト&ブルーズ』(マイク・フィギス監督)『ピアノ・ブルーズ』(クリントン・イーストウッド監督) 今回日本での劇場公開は7本のうち、クリント・イーストウッドが監督した『ピアノ・ブルーズ』をのぞく6本。イーストウッド監督は、この作品はテレビ用に制作したものであり、劇場公開用に制作したものではないため、劇場公開はできない、と主張。ただし、テレビ放映、DVDの発売という形で日の目を見ることになる。 またこのプロジェクトの関連作品としては、サウンドトラックのCD、アーティスト関連CDなどが発売されている。 ++++++++++++ 資料。 そして、このうちの一本目として日本公開されるヴィム・ヴェンダースの『ソウル・オブ・マン』の日本語字幕入り試写を見た。実はDVDで既に入手していたが、イーストウッドの作品だけ見て、他の作品は最初しか見ていなかった。なにしろ、字幕がないので、ちょっとおっくうだった。 一言で言うと、かなり真面目なドキュメンタリーだった。この作品ではスキップ・ジェームス、ブラインド・ウィリー・ジョンソン、J.B.ルノアーの3人のブルースマンにスポットをあてて、彼らのキャリアをドキュメントする。最初にでてきて、ブラインド・ウィリー・ジョンソンのモノクロでコマが少し落ちたカクカクする映像を見た時は、アーカイブの映像かと思ったが、なんとこれは、再現映像だった。それにしても、よくできている。 さまざまな資料を元に、さすがに映像などが残っていないところは、うまく再現している。一方、J.B.ルノアーの映像は実際の昔の映像を掘り起している。65年頃にスゥエーデン人のブルーズマニアが撮影したものが残っていた。また、彼らの作品を現代のアーティスト、例えば、ボニー・レイット、ルー・リード、カサンドラ・ウィルソンなどが歌うシーンも挿入される。このあたりは、5月1日から公開される『永遠のモータウン』とほぼ同じ手法。 驚いたのは冒頭で、宇宙へ旅立ったヴォイジャーの映像が出て、「私の声も、このヴォイジャーに乗っているのだ」というナレーションがでたとき。このナレーションが誰かというと、なんとローレンス・フィッシュバーンなのである。一瞬、フィッシュバーンの声がヴォイジャーに乗っていったのかと思ったら、しばらく後に、「私とは、ブラインド・ウィリー・ジョンソンだ…」と説明された。 個人的には、イーストウッドの『ピアノ・ブルーズ』のテーマなどがひじょうに気に入っていたので、このヴェンダーズの作品はうまく作ってあるドキュメンタリーだとは思うが、ちょっと地味かなという印象をもった。つまりテーマの打ち出し方、切り口という点においてだ。 とはいうものの、ブルーズという音楽を理解する上で、これらの作品はいずれも貴重な映像を含んでおり、資料としてひじょうに価値が高い。ブルーズがお好きな方は一度ぜひごらんになられることを勧める。 それと、もう一点、クリント・イーストウッドが劇場公開を許可しなかったということに、ひじょうに驚いた。それほど、彼は劇場で公開される映画というものにプライドを持っているのだなと思った。これは彼にとってみれば、テレビ用に作ったもの、という割り切りがあるのだ。彼の中には、テレビにおける映像と大きなスクリーンで見る劇場の映画とはまったく別物という考えがあるということだ。このあたりのこだわりについて、機会があれば本人にきいてみたいものである。 ENT>MOVIE>REVIEW>The Blues, “Soul Of A Man”

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King Singa Is Her New Name: Diana King Live

ポップ。 「私の名前は?」 観客席から「ダイアナ・キング!」 「ちがうの。私新しい名前にしたの。私の新しい名前は、キング・シンガ! シンガーのスペルがsinger ではなく singa だ。 King Singa と書かれた黒のTシャツを汗だくにしながら、キングは椅子を歩き、テーブルの上にのって踊った。 このところ毎年のようにやってくる人気シンガー、ダイアナ・キング。アクリル板で囲まれたドラマー、2人のキーボード、コーラス3人、ギターにベースという布陣。ビートはレゲエだけでなく、かなりシンプルなダンスミュージック。オージェイズ、サードワールドなどのでヒットでおなじみの「ナウ・ザット・ウィ・ファウンド・ラヴ」、ディオンヌ・ワーウィックのヒット「アイ・セイ・ア・リトル・プレイヤー(小さな願い)」などのカヴァーも含めて汗一杯ののりのりの1時間19分。 途中、観客をステージにあげ、からむシーンなどは、非常におもしろかった。その彼の名はヒロ。「ヒロちゃん、あなた、おもしろいわね!」とキング・シンガ。観客席を歩き、さらに終盤では中央のテーブルに乗って踊り歌った。観客は途中からほぼ総立ち。単なるレゲエ・シンガーというよりも、ポップシンガーでレゲエ・フレイヴァーもあるシンガーといった位置付けになる感じだ。ポップで楽しいというところが最大の売りだ。さらにダイアナの気取りのない、そして、笑わせるキャラも好感度アップ。 大ヒット「シャイ・ガイ」はさすがに中でも超盛り上がる。すこしCDよりもテンポを落して演奏していた。そのキング・シンガの左腕には立派なタトゥーが描かれていた。後ろを向いた時に見えたTシャツの背中は、汗でびっしょり濡れていた。 (2004年4月12日月曜セカンド=東京ブルーノート=ダイアナ・キング・ライヴ) ENT>MUSIC>LIVE>King, Diana

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Guts Pose Is Japanese-English

ガッツポーズ。 ガッツポーズが和製英語というのは知らなかった。その昔の1974年、ボクサーのガッツ石松が、試合に勝ったときに両手のこぶしをにぎって天に伸ばした姿を見た記者が、それをさして「ガッツポーズ」と命名したらしい。ガッツ・ポーズのガッツは、だから、ガッツ石松のガッツだったのだ。 外国人のスポーツ選手もガッツポーズをするが、あれにはガッツポーズという名前はないそうだ。英語が得意なマーヴィンに聞いたら、あれは「まあ、しいていえば、ヴィクトリー・ポーズ(勝利のポーズ)かなあ」とのことであった。タイガー・ウッズとかよくやっている。その昔、西武にいたデストラーデ選手もホームランを打った時に派手なガッツポーズをやっていた。 という話は、4月11日がガッツポーズの日ということからでたネタでした。しかし、ガッツ・ポーズという単語は、英語の響きとしてもひじょうにいいので、逆にアメリカやイギリスに輸出したいくらいの感じがする。 海外に輸出したい(あるいはもうすでに輸出されている)和製英語はいくつかあるが、今ふと思い出すのは野球における「サヨナラホームラン」。これは英語では、game-ending home run あるいは walk out home runという。日本発の英語として、sayonara home run あるいは goodbye home run なんてどうでしょうねえ。 やはり、英語が得意なマーヴィンの「バーバーショップ」についての話もなかなかおもしろかった。いかにブラック・コミュニティーにおいて、バーバーショップが重要な場所になっているか。社交場、情報集積地になっていて、人々が用がなくても集まってくる、そんな場所だ。 ゲストでやってきた3人組メロー・イエローのメンバーのひとり、コーヘイ・ジャパンさんは、普段神田の和食屋さんで板前の仕事をしている、そうだ。また同じくメロー・イエローのキンさんの右腕には立派な刺青(いれずみ)が彫ってあった。聞けばもう10年近く前に彫ったものだという。けっこう立派な絵柄だったので、一日でできるのか疑問に思ったら、やはり二日がかりだったという。そのキンさんとDJイソさんともに、最近テレビシリーズ『24』にはまっているそうで。いやあ、実は僕も…。しかし、さっきフジテレビで放映の第一シリーズが終ったが、これなに、第二シリーズまであるわけ? どうなるんだ…。寝れなくなる…。(苦笑) 今日は、『ソウルブレンズ』ネタでかるくまとめてみました。

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Sheila E Live: “River God” Makes Her Tears

(前日からの続き) 底力。 前日(9日)のシーラEのライヴがひじょうによかったので、急遽、今日(10日)ファーストに再度行くことにした。さすが土曜ということで前日よりさらにはいっていた。曲の並びは同じだが、観客の反応が熱いせいか、前日よりシーラたちが乗っているように見えた。 やはりやる曲をある程度知っていて、じっくり見ると、最初に気が付かなかったことがいくつかわかったりもする。これは映画の二度見と同じことだ。例えば、4曲目の「ミューティニー」はプリンスからのジェームス・ブラウンの「セックスマシーン」への回答ではないかと思った。ここでサックスを吹くエディーMは、さしずめメイシオ・パーカーだ。そこからノンストップで続く「ラヴ・ビザール」では、レイモンドのベース、リンのヴォーカル、キャットのヴォーカルとギターのハーモニー、などのソロパートが登場。実に聴き応えがあった。 また、7曲目のドラムソロとキーボードのかけあい部分では、打ち込みの(事前にプリセットされた)音を、アナログで(つまり実際の腕で)ボードを叩いて出すというデジタルの音をアナログ式で出すというなかなかおもしろい展開になっている。そしてこの時もスティックがポ~ンと割れた。その瞬間、シーラは言った。「I got another one(スティックはいくらでもあるわよ)」 さらにこの日は「グラマラス・ライフ」で、エディーたちとナッシング・バット・ザ・ファンクを組んでいる日本人ドラマー、沼澤尚さんが飛び入りで登場。シーラのパーカッションと沼澤ドラムという豪華共演がみられた。沼澤さんと終った後少し立ち話をしたが、「エディーたちはもちろん知ってるけど、シーラともロスアンジェルス時代に一緒にやっていた」という。沼澤ドラムは、しかし、かっこいいな。日本人ドラマーの中では群を抜いている。 さて、前日にアンコールの曲で涙ぐんでいたので、何か特別な意味があるのか興味を持った。セカンドが終ってしばらくしたら、ミュージシャンたちがでてきて、シーラとリンも出てきて、ファンたちにサインを書いたりしていたので、ちょっと聞いてみた。「あれは、どういう意味の曲なのでしょうか。何か特別な意味がありますか」 「あれはね、流れている川に石があるでしょう。最初はごつごつ、がさがさしている。でも、川の水で転がされたりして、だんだん石が滑らかになっていく。神がそうしたごつごつしたものも、丸くしていく、みたいなことを歌った歌なの」 「これを歌うときは毎回泣いてしまうんですか」 「いや、毎回ではないけど、けっこう泣いてしまうわね」  そこで歌詞を探してみた。すると、こんな歌詞の曲だった。(下記参照)  +++++ River God (川の神、神の川) たった一度でも水が流れれば、流れ行く川に宿る神が、小さな石を滑らかにする 私は石。ごつごつ、ざらざらした石。この川を凍らせないようにする石。 だが目を閉じ、川の流れを感じると時がいつしか変化をもたらすことがわかるだが、変化のためには膨大な時間がかかる 太陽が沈む時、私の祈りはこうだあなた(神)の手に包まれた私は、少し丸くなっている 時にワイルドに荒れ狂い時に水があふれるが、この川が干上がったことなど見たことがないあなたの奥深くこそ、わたしが身をおきたいところ鋭い角が洗い流されていく 目を閉じ、川の流れを感じると時がいつしか変化をもたらすことがわかるだが、変化のためには膨大な時間がかかる 太陽が沈む時、私の祈りはこうだあなた(神)の手に包まれた私は、少し丸くなっている たった一度でも水が流れれば、流れ行く川に宿る神が小さな石を滑らかにする (訳詞・ソウルサーチャー) +++++ 前回の来日から比べると、シーラのパフォーマンスはずいぶんと吹っ切れたような気がした。スローの曲の選曲もこれまでと一味違う。精神的になんらかの変化でもあったのだろうか。ショウの途中で、虐待された児童のための基金集めのアナウンスもしていた。なんとこの基金では15億円ほど集めるという。http://www.lilangelbunny.com/ 立ち話の中で、沼澤氏が言うには、一時期シーラは体調が悪い時期があって調子がよくなかったらしいが、今はすごく健康になって精神的にもよくなったのではないか、ということらしい。今回のライヴパフォーマンスを見て、妙に納得してしまった。この「リヴァー・ゴッド」をライヴの一番最後に歌うということでも、シーラEのなんらかの心境変化の一端が表れているのかもしれない。 それにしても、シーラにしろ、エディーやキャットら、プリンス・キャンプで鍛えられたミュージシャンたちのミュージシャンとしての底力には改めて感嘆させられた。 River God by Sheila E. Album : Heaven Rolling river GodLittle … Continue reading

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Sheila E Live @ Duo: Heartbeat From Ancient Times

鼓動。 太古に人間が音楽を奏で始めた時、まず一番最初にしたこと。それは、ものを叩くという行為だった。何かを叩き、音を出す。そこにある固い物を叩いて、大きな音を出す。ひとつひとつの音がつながり、それがやがてリズムになっていく。そのリズムに激しさ、熱さ、魂が乗り移り、そこにメロディーが生まれる。音に命が与えられ、音楽が誕生する瞬間だ。 すべての音楽に、まずリズムありき—。この決定的で、しかも何度も確認している事実を、今夜、再び目の当たりにし、再確認させられた。リズムは人々を高揚させる。人々を興奮させる。人々を陶酔させる。昨年見た「ブリング・ダ・ノイズ」の中で、かつてドラムが禁止された時期があったという話がでてきた。それは、ドラムが人々を高揚させ、興奮し、暴動につながったりする恐れがあったからだという。ドラムスとはそれほど、凶器となりうるのだ。そして、狂喜をも生み出す。 シーラEが体のすべてを使ってドラムを叩くのを見る時、シーラEがパーカッションを二本の腕と一本の足で叩く時、高揚、興奮、陶酔のすべてが瞬時にものすごい圧力で僕の体に押し寄せてきた。ほとんどの曲でドラムを叩いていたシーラ。前回もそうだったが、ますますドラムに磨きがかかった感じがする。結論を一言で言えば、今まで見たシーラのソロステージの中で、一番僕にコネクトしてきた。実は前回のステージにそれほど満足していなかったので、今回のライヴは予想以上の出来だった。 子供がなんでも物を叩いてエンジョイしていたように、シーラはドラムを叩くことを実にエンジョイしている。そしてそれが実にかっこよく決まる。7曲目で登場したエレクトリック・パーカッション(電子パーカッション)。長方形の板がだいたい8つのセクションに分かれ、それぞれ叩く場所の違いによってさまざまな音がでてくる。この電子パーカッションとキーボード、フィル・デイヴィスのかけあいも、すばらしい。ドラマー主導のバンドで、ここまで見せ、魅せ、聴かせるバンドは他にない。 5曲目、大ヒット曲の「ラヴ・ビザール」の中ではファンカデリックの「ワン・ネーション・アンダー・ア・グルーヴ」やスライ&ファミリー・ストーンの「サンキュー」のフレーズを織り込んだり、観客を飽きさせない。ラテン、ソウル、ファンク、バラード、ジミ・ヘンドリックス風ロック…。様々な音楽要素をごった煮のごとく文字通り叩き込んだ1時間26分。 また彼女を支えるバンドが皆、見事。サックスがエディー・M(ミニンフィールド)、ベースにレイモンド・マッキンリー(エディーとレイモンドは、沼澤尚とともに「ナッシング・バット・ザ・ファンク」も結成)、ギターがキャサリン・キャット・ダイソン(パンツ姿とサングラスがめちゃ、かっこいい)、キーボードが今回が初のシーラEとの仕事というフィル・デイヴィス、そして、長年の親友であり元Pファンク・メンバーでもあるヴォーカルとタンバリンのリン・メイブリー。 彼女の最大のヒット「グラマラス・ライフ」でパーカッション・プレイが爆発する。あの細身の体のどこからあれほどのエネルギーがでてくるのか。最後、激しくパーカッションに打ち付けられたスティックが折れて宙に飛んだ。それは、まるで何かに乗り移られたかのような「激動」のシーラだ。一方、音楽が止まり、彼女が話すときは、対照的なほどソフトスポークンな「静寂」のシーラに変身する。 「グラマラス・ライフ」を歌った後、万雷の拍手の中戻ってきた彼女は、ステージセンターにマイク一本を持って立ちこう言った。「次に歌う曲は神がいかに私たちが日々生活していく上で力となり、手助けをしてくれているか、ということを歌った作品です。神なしには、私たちは今日ここにいません。これは、神からあなたたちへのメッセージです」 フィル・デイヴィスがやさしいピアノのイントロを弾き始めスローバラードの「リヴァー・ゴッド」という曲が始まった。 キーボード一本で歌われるこの感動的なバラードで、シーラは再び「激動のシーラ」から「静寂のシーラ」へと移行していた。うつむき加減に歌う彼女は終盤、人差し指で何度か目のあたりをぬぐっていた。彼女は感極まって涙ぐんでいた。この曲は彼女の最新作『ヘヴン』に収録されている曲だが僕は初めて聴いた。歌詞の意味はそれほどよく聞き取れなかったが、意味がわからなくとも、じわりときた。こんなバラードで、彼女はライヴを締めくくったのである。 いまだにシーラのプレイぶりが僕のまぶたに焼きついている。このライヴにはかなり興奮した。 太古からの音楽の原点、それは太鼓の響き。そして、シーラEのハートビートは、21世紀に蘇る太古の鼓動だ。 Setlist (second set) 2004.4.9 show started 21.41 1. Madhouse (Madhouse)2. Whatcha Gonna Do (“Sex Cymbals”)3. Closer (“Heaven”)4. Mutiny (Family)5. A Love Bizarre (“Romance 1600″)6. All In My Head … Continue reading

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Saya Live At JZ Brat

チキン。 前回1月以来約3ヶ月ぶりの来日。ピアニスト、サヤのライヴ。今回は、渋谷のジェイジー・ブラット(JZ Brat)と銀座のジャズクラブだけになったが、7月14日発売の新作からの作品も披露した。新作のタイトルは、おそらく『ブルーム』になるでしょう、とのこと。新作にはシスコをベースに活躍するシャーセットというシンガーのヴォーカル曲もはいる、という。 前回来日時にも演奏していたチャイコフスキーの「花のワルツ」、さらにビートルズの「カム・トゥゲザー」、そして、オリジナル曲「ブルーム」と「ハイヤー」(オリジナルはともに新曲)の計4曲が新作アルバムに収録される。後者「ハイヤー」は、まさにできたてほやほやだとサヤ本人がステージで話していた。 今回のライヴは、ドラムは前回同様の藤井伸昭さん、そして、ベースにサヤとの共演は初となる日野賢二さん。日野さんがエレキベース専門のため、全曲エレキベースという初の試みになった。彼のベースはデフジャムのアイ(AI)や、その他のセッションなどで何度も見ているが、実にグルーヴがありファンク感覚にあふれる。今回も非常にのりがよくてよかった。このコンビはけっこういいと思う。 このジェイジーではファースト・セットとセカンド・セットはまったく同じ曲をやらなければならない、という。全8曲の中で僕が好きなのは、「モー・ベター・ブルーズ」と毎度おなじみのサヤの後テーマともなっている感のあるジェームス・ブラウンの「チキン」。 「モー・ベター・ブルーズ」は、ソウルだなあ。ほんと、不思議。この曲にはソウルをすごく感じる。なんでだろう。日野ベースが、歌いながら演奏するので、いつもよりさらにブラック度アップ。そして、日野ベースの「チキン」は、これは強烈だ。途中のドラムス、ベースのソロパートもなかなかいい。この曲はずっとやりつづけてください。 Setlistsecond set same as first set 1. 花のワルツ(チャイコフスキー)2. Come Together (Beatles)3. Bloom (Saya-new)4. Theme From Mahogany (Diana Ross)5. Mo Better Blues (Soundtrack)6. High (Saya – new)7. Chicken (James Brown) Enc. Into The Sky (Saya) … Continue reading

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El Negro & Robby Band Live At Blue Note: Sparkles At Crossroad

火花。 彼らの体の中には、音楽という名の血液がどくどくと流れている。そしてその熱い血液の対流からふつふつと音楽が爆発している。まさに体内に音楽という名のDNAが多数埋め込まれている連中のパフォーマンスとしか言いようがない。音楽がすべて、音楽さえあれば生きていける、音楽が主食、そういってもおかしくない連中が、本気で楽しんで楽器をならしているバンド、それがこのバンドだ。 グループ名は、「エル・ネグロ&ロビー・バンド」。エル・ネグロというドラマーとロビー・アミーンというやはりドラマーが結成したラテン系のバンドだ。ここに今回は、フルートの超エンタテイナー、デイヴ・ヴァレンティーンがスペシャル・ゲストという役で登場。エルとロビーは、ニューヨークで活躍するラテン系、パーカッションを中心に音を作るキップ・ハンラハンのバンドのドラマーである。それにしても、ふたりとも超強力なドラマーだ。ツインドラムというスタイルは、ジェームス・ブラウンのバンドでも有名だが、ここでも二人は強烈なリズムを刻む。 ヴォーカル男女ひとりずつ、トランペットとサックス、ベース、キーボード、そして、ドラムふたり。これにデイヴのフルートという編成。いずれのミュージシャンも、熱く、文句なし。途中でエル・ネグロが演奏した電気パーカッションは初めて見た。これは、ギターのように首から紐でつるし、胴体のところにいくつものボタンがあり、それを押すと、様々なパーカッションの音がでるというもの。手持ちができるキーボードが登場した時も衝撃だったが、この手持ちパーカッションもかなりおもしろい。こんごどんどん普及するのだろう。 彼らが演じる繰り返しの音から徐々にそこに熱い陶酔が生まれる。チャーミングで魅力的な女性シンガー、ミオソティスの妖しげなダンスには充分誘惑させられた。3曲目で登場したフルート・マスター、デイヴ・ヴァレンティーン! 生で見るのは初めてだったが、こんなにも楽しいエンタテイナーだとは知らなかった。観客席を回ってフルートを吹きながら、ステージへ。その表情の豊かさといったらない。フルートを吹く音と声が同時にでる。ひとつの口元からハーモニーが生まれる奇跡の瞬間だ。それだけではなく、口の音とフルートの音で、ひとりでつっこみとボケをかます。これはおもしろい。 エル・ネグロが終盤訛りのある英語であいさつした。「今日、僕は3つのグループに感謝したい。まず最初のグループは、この一緒に演奏してくれたミュージシャンたちだ。そして、2番目はこの会場(ブルーノート)のスタッフたち、バーテンダーや照明のスタッフなどなど、そして、3番目のグループは言うまでもなくあなたたちファンのみなさんだ」 それぞれのミュージシャンたちのアイコンタクトから生まれる絶妙のタイミングの音楽の交差。ラテン、ジャズ、ファンク、ソウル、ロックすべての道がこの交差点で激しく衝突し、火花が散っていた。それは愛コンタクトの結晶でもあった。 Setlist show started 21.32 1. Richie’s Brain2. Sympathy For The Devil3. 3 For Africa4. [Flute Solo]5. Reflections6. Timba Timbale7. [Ballad]8. You Go Crazy(?)9. Money (For The Love Of Money) Encore. Arroz Con Mango … Continue reading

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Tribeca; New Jazz Restaurant At atre Shinagawa

トライベッカ。 品川駅の上にアトレ(atre)が出来て、いろいろあるらしい、という話を聞いていたので、ランチミーティングで行ってみた。品川駅の港南口(山手線の外側、海側)のここ数年の発展ぶりは、ほんとうにすごい。なんどかロケハンにきたが、このアトレ内もランチをする店がたくさんある。 中でもちょっとした話題はニューヨークはマンハッタンのグランドセントラル・ステーションにある「オイスター・バー」が日本にやってきた、といったところか。メニューや、外観などを見たが、なるほどという感じ。ここ何年か、やたらオイスターを出す店が増えたなあと感じていたが、なんとオイスターの輸入が緩和されたためオイスター専門店が増えたらしい。六本木のピラミデの中のツキジとか、西麻布にも二軒、恵比寿、五反田にもオイスターバーがある。 ここのアトレ全体のテーマがニューヨーク、マンハッタンなのね。それはさておき、一周してみるとなんとジャズを聴かせる店というのがあった。店名はこれまた「トライベッカ(Tribeca)」。マンハッタンのカナルストリートの下の地域を指す言葉。たしか、トライアングル・ビロー・カナル(カナルより下の三角地帯)を略してトライベッカだったと記憶する。「ソーホー」は、「サウス・オブ・ハウストン(ハウストン通りより南、の意味)」みたいな命名です。 入口でマネージャーに「喫煙ですか、禁煙ですか」と訊かれ「禁煙で」と答えた。この時、このマネージャーにどこかで接客されたような気がした。中にはいると、一番奥にドラムセット、その横にキーボード、さらにその横にDJセットが置いてあり、座席数はざっとみて100席くらい。あとで聞いたら、牛詰にすると130くらいはいるらしい。毎日夜ライヴが入っている。ファーストが18時50分から19時30分、次が20時15分から20時55分、3回目が21時40分から22時20分まで。出演者はみな日本人。月曜はDJとライヴミュージシャンのコラボレート、火曜から木曜が比較的ストレートなジャズ、金曜がソウル系、土日は、スペシャルっぽい感じということだが、まだ先月オープンしたばかりでライヴに関しては試行錯誤中だという。チャージは基本的には800円、スペシャルライヴの場合は別途。なかなかリーズナブルだ。 さて、注文しながらも、その注文を取りに来た子のてきぱきさに「グローヴァル系」の匂いを感じていたが、同時に店長にどこかで会ったような気がするという疑問が依然もやもやしていた。「店長もグローバル系かなあ…」 「いやあ、グローバルというより、その派生系じゃないかなあ…なんとなく」との会話。そこで、ウエイトレスの子に思い切って尋ねた。「店長は以前どこの店にいたのですか」 すると、「カルデナスです、広尾の」との答。「! だからだ、なるほど!」 しばらくして、その店長がやってきた。で、しばし雑談。「前、お会いしてますよ」みたいな。 帰り際、別のカフェの横を通るとそこにもアップライトピアノとマイクがあって、聞けば毎夜ライヴをやっている、という。アトレ、けっこうライヴミュージック度合い高いのでしょうか。というわけで、今度この「トライベッカ」にライヴを見に来ることにしました。

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Stevie’s New Album Will Be “A Time 2 Love”

新作。 果たして、アルバムは本当にでるのか。昨年あたりから、スティーヴィー・ワンダーの新作がそろそろ発売されるのではないか、と言われつづけています。今日現在でまだ確定ではないのですが、今のところ、日本発売は6月2日、アメリカが6月8日と設定されています。実は、しばらく前までは日本発売は5月19日でした。まだマスターは届いていません。発売日もどうなるかわかりません。では、これまでのところの情報をまとめておきましょう。 とりあえず、録音は終わり、現在は選曲、曲順決めの段階だそうです。新作のためにおよそ60曲をレコーディングしたということです。これが全曲トラックダウンが終ったのかどうかは不明ですが、録音自体は終了しています。とはいうものの、スティーヴィーの場合、ある日、アイデアがうかんだらすぐに録音して、曲の差し替えなんて朝飯前ですからねえ。(笑) どうなるかわかりません。 また、スティーヴィーは来る7月7日ロンドン・ウェンブリー・アリーナからヨーロッパツアーをスタートさせます。となると、それ以前にアルバムを発売し、この発売をサポートするツアーと考えることができます。ツアー前に出すとなると、6月中には発売されるのではないか、という期待もできます。しかし、もちろん、気が変わり、新作発売なしにツアーに突入ということも可能性としては充分あります。なんといっても、相手はスティーヴィーですから。(笑)  さて、アルバムの内容ですが、繰り返しになりますが、来日した時に4曲新曲を披露しています。”I Can’t Imagine Love Without You”, “True Love”, “So What The Fuss”, “The Moon Blue”です。この4曲が入るかどうかはまだわかりません。一番最初の「アイ・キャント・イマジン・ラヴ・ウィズアウト・ユー」は、昨年もスティーヴィーが別のライヴ会場で歌っているようです。まだ、アルバムの収録曲のリストはアメリカのモータウンにも到着していません。 日本のレコード会社の担当ディレクター氏が、アメリカモータウンの担当者からいわゆる「スニペット」という30秒くらいだけのサンプルを4-5曲電話越しに聴きました。その時の聞き書きによるタイトルは、「ボトム・オブ・マイ・ハート」、「スウィート・サムバディー」、「ラヴ・キャン・ノット・ビー」、「パッショネート・レイン」、そして、「トゥルー・ラヴ」の5曲。この中では、特にミディアム調の「ボトム・オブ・ハート」がすばらしいできだったそうです。 また、アメリカにおけるアルバムのいわゆる「注文書」(レコード会社が小売店に配り、注文枚数を書いて、注文を出す用紙)は、ちょうど『インナーヴィジョンズ』のような黄土色風な色彩でまとめられている、そうです。そして、タイトル「ア・タイム・トゥ・ラヴ」のところは、タイムの部分がTIMEというスペルではなく、丸に12のぎざぎざがある時計を表す絵文字、トゥが数字の2、ラヴがハートマークが書かれているということです。ちょっとプリンスみたいですね。 タイトルの意味は、「今こそ愛が必要な時」「今、愛の時代」「愛すべき時」「愛の時」「愛の時代」といったところですね。1976年にスティーヴィーが「ラヴズ・イン・ニード・オブ・ラヴ・トゥデイ」で発したメッセージは、それから28年経った今も、有効です。あの時も、「手遅れになる前に、愛を…」と彼は歌いました。少し手遅れになっていますが、それでもやはり「A Time To Love」という時代ですね。911があり、イラク戦争が起こり、まさに愛が必要とされています。愛があれば、戦争は起こらないはずですから。 さらに詳しい情報がはりましたら、またお知らせします。

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Title Of The Programme Tells It All: It’s Call “Midnight Love”

ロングデイ。 長い一日でした。いやあ、この一年くらいの中で一番長時間一日の中でいろいろやりました。(笑) 毎週日曜の『ソウルブレンズ』で、フランク・マッコムとエリック・クラプトンを紹介し、それが終った後、横浜に行き、4月から始まるマーチンさんの新番組の収録をしました。 この番組のタイトルは、すでにマーチン・ファンはご存知のとおり『ミッドナイト・ラヴ』。毎月第三土曜日深夜1時半(正確に言えば日曜午前1時半)から約2時間にわたってFM横浜で放送される番組です。第一回は4月17日深夜の放送になります。 2時間あるので、いろいろなコーナーがあります。「ソウル・トーキング」というコーナーでは、「元町のソウル売り」こと摩黒(まぐろ)ブラウンという謎の男が、毎月黒いカバンにたくさんのCDを詰め込んでやってきて、マーチンさんにお勧めのソウルCDを紹介していきます。あるいは、「ミッドナイト・ソウルバー」というコーナーではマーチンさんが実際に横浜のソウルバーに行って、そこのマスターや常連さんとソウル談義をするというものです。 スタジオでの収録を終え、そのソウルバーに収録に行ったわけです。場所はもちろん横浜のソウルバーと言えば、まずは「シュガーシャック」ということで。雨の中、スタッフ数人と行きました。お客さんがかなり入っていたんですが、その中にクレイジー・ケン・バンドのメンバーの人がいらして、マーチンさんにご挨拶したいということで、挨拶にこられました。クレイジー・ケン・バンドのメンバーがいらしているあたりが横浜ですね。 収録はマスター石川さんのソウルバー自慢話なども交えながら、つつがなく終了。マーチンさんご一行は帰られたのですが、DJオッシーとファンキースタッフは、なぜか石川さんとソウル談義に。これがまた、密度が濃いというか、ローカルネタというか、話が止まりません。でも、僕はヘロヘロです。(笑) 「おそいのでそろそろ・・・」と腰をあげると、石川さんが「もう一杯、もう一杯」ということで、エンドマークでません。次回、体力あるときに、再度ゆっくり飲みましょう。(笑) しかし、マーチンさんの番組は100%ソウルたっぷりですから、4月17日、ぜひチェックしてみてください。まあ、タイトル見れば、おわかりになるでしょう。タイトルがすべてを物語っています。

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Ruben Studdard Reveals Secrets Of His Album Cover

出自。 今日は、ルーベン、ちょっとこぼれ話を。本編は近いうちにまとめます。ルーベン・スタッダードに最初に会った印象は、とにかくでかい、ということでした。これほどの巨漢アーティストにあったことはありません。お相撲さんくらいの大きさです。ソファに座って話をするのですが、前のめりになれないので、ちょっとふんぞり返っているように見えます。きっと自分の靴紐は結べないのではないか、と何人かで話していたほどです。公式には300ポンド、約150キロ弱くらいだそうですが、実際はもっとあるような気がしました。でもスマイルが人懐っこい。このキャラクターがアメリカでも大受けなのでしょう。憎めないというキャラ。 30日に新聞用に30分ほどインタヴューし、2日に『フィールン・ソウル』用に黒沢さんが30分ほど話をしました。30日の時に会ったときに、ルーベンが非常にシャイな人物だな、という印象をもちました。そして、あまり質問に対して多くを答えないタイプだということもわかりました。たくさんの人たちをインタヴューしてきましたが、かなりインタヴューアー泣かせのタイプだということがインタヴューが始まって3分でわかりました。とはいうものの、僕はそんなことはおかまいなく、どんどん行くので、30分はあっという間にすぎましたけど。(笑) 通訳が間にはいると大変だろうなあ、と思いました。 こういうアーティストは、表面的なありきたりの質問をすると、想像できるような当たり前の答えしか答えてくれません。その質問なら、こういう答えだろう、という予定調和になってしまうんですね。よって、そういう時はどうするかというと、表面的、一般的な話から、どんどん具体的、現実的、固有名詞をたくさんださなければならないような話にもっていかなければならないのです。 それから、このクラスのアーティストになると、それこそアメリカでもものすごい数のインタヴューを受けているわけです。そうなると、膨大な数の同じ質問を受けています。同じ質問をされると、答えも同じ。答えるほうは、もうすっかり飽き飽きしてるんですね。サーヴィス精神がある人は、毎回同じ答えをあたかも初めて答えるかのように答えてくれますが、めんどくさいと思う人もいるわけです。同じ答えをするものだから、最初はまとまってない話も、何度も話をするうちに、すっかり上手に答えられるようになってたりもします。そうなると、けっこう話が整理整頓されていて、またたくまに答えが終ってしまうということもあるわけです。だから質問もじっくり考えないといけません。 それはさておき、30日に僕はいろいろCDを持っていきました。ダニー・ハザウェイ、スティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、ルーサー・ヴァンドロスなどなど。その中で、ダニー・ハザウェイの名盤『ライヴ』(「ホワッツ・ゴーイン・オン」から始まるライヴのほう)の話になりました。もちろん、彼はヴァイナル盤で持っているのですが、CDでは持っていなかったのです。「このCDはどこで手に入れたんだ?」と彼に聞かれました。「日本ですよ。ダニーの作品はみなCD化されていて、CDショップで入手できます」 「これは、ヴァイナルでは持っているんだけど、CDがアメリカにはないんだよ。ここに入ってる(マーヴィン・ゲイの)『ホワッツ・ゴーイン・オン』は、本当にすばらしいヴァージョンだよね」 「その僕のCDのインナースリーヴの写真を見てくれ」とルーベンは言い僕が持ってきていたルーベンのCDのインナーを指差しました。僕がそれを広げると、彼は言いました。「『アップルキャップ』(というのだそうです)を被ってる写真だ。ほら、このダニーの写真と見比べてくれ」 「おおおっ、(ルーベンのインナーの写真は)これを真似たんですね! 知らなかった」 「この写真(インナーの右下の写真を指差して)は、(『ライヴ』のジャケットの)ダニーのスマイル、表情を真似してみたんだよ」 確かに、そう言われるとよく似てる。「どれほど、ダニーが好きか、わかっただろう(笑)」と彼は言いました。 3日後、ルーベンに再会したときに、その『ライヴ』をCDに焼いてプレゼントしようと思ったわけです。モノクロですがジャケットもコピーして。それで、「あなたのために焼いてきましたよ」と手渡そうとすると、彼はこう言ったのです。「ああ、ありがとう! でも、あの翌日CDショップで早速買ったんだよ。日本には君が言ったとおり、なんでもあるね(笑)」 はやい。そうでしたか。さすがだ…。ダニーが一番好きなシンガーだというだけありました。 ちょうど、その時、フランク・マッコムのCD『トゥルース』を見せました。ジャケットを見せて、「これは知ってる?」と訊くと、「もちろん、買ったよ。でも、彼のはファーストのほうが好きだよ。彼は、すごくダニーに似てるね。彼はすごくいい。(似ていても)シンガーとしてすばらしいことには変わらない。ダニーには怖いほどよく似ているね(笑)」 これにも実はびっくり。フランクはまだアメリカではそれほど大ブレイクしているわけではないので、ひょっとしたらルーベンは知らないのではないかと思ったのです。いやいや、失礼しました。

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Soulive Has New Vocal, So Has New Dimension

新次元。 いわゆる「ジャム・バンド」系のバンドとしてひじょうに人気の高いバンド、ソウライヴの公演。すでに何度も来日して、基本的には毎度おなじみな雰囲気だが、なんと今回は初めてヴォーカルをいれた構成になっている。ヴァーカルの名前はレジー・ワッツ。大きなアフロヘアーがよく似合うシンガーだ。 結論から言えば、このワッツの加入は、かなりいい。リズム・センスのいいファンク、ロック、ジャズをあわせた音楽をやっていたインストバンドが、基本のファンをつかみ、そこにヴォーカルをいれることで、その核となるファンから核爆発が起こるようにファン層を広げる可能性を秘めている。やはり、インストでしっかり基盤ができているバンドは、いい。このドラム、ギター、オルガン(キーボード)だけでこれだけのグルーヴをだせるバンドはたいしたもの。 先日のニューオーリーンズのパパズ・グロウ・ファンクと比べると、パパズがかなり土着的で土臭いファンキーさが強いのに対し、このソウライヴのほうは一歩洗練されたグルーヴを聴かせる。ファンキーさが少し薄まり、ある程度白さがはいってくる感じだ。例えば、ジェームス・ブラウンのJBズとAWBことアヴェレージ・ホワイト・バンドを比較するのと同じように捉えられる。真っ黒なJBズを少し薄めるとAWBになる、といったニュアンスだ。 だから、ファン層も意外とカレッジラジオを聞くような白人のロック好きな人たちが多いのではないだろうか。ちょっとイギリスのグループ、ポリースを好きそうなファンがつくのではないかと思った。白人・黒人だと白人の方が多く、男女だと男性のほうが多い、そんなファン層だ。 考えてみればインスト中心のジャムバンドには、これはという強烈なヴォーカルがいないことが当たり前だが、そこにひとり強力なリードが入ったら、それは一気に人気がでる可能性は高い。そういう意味で、このワッツの加入が新生ソウルライヴを、一回りも二回りも大きな存在にさせるのではないかと感じた。 実際、ワッツは、今回はあまり聴かせてくれなかったが、時折高音をファルセットで歌うとき、マーヴィン・ゲイを思わせるような声になることがあり、一瞬どきっとした。ただしリズム感がめちゃくちゃいいというわけではない。そのもたつき加減がなかなかユニークだ。 ワッツは、シアトルを本拠として活躍。母がフランス人、父がアフリカン・アメリカン。シアトルで活躍する、「へヴィー・ファンク・バンド」と呼ばれるジャンルのグループ、マック・チューブの一員。ソウライヴには現時点ではフィーチャリング・ゲストだが、実質的には4番目のメンバーになりつつある。 特にアンコールで聴かせたワッツとギターのエリック・クラズノーとのかけあいはすばらしかった。これにあまり観客は盛り上がっていなかったが、ひょっとしたら、ソウライヴのライヴは、もはやこうした着席系の店ではなく、スタンディングのライヴハウスのほうが向くのかもしれない。 いずれにせよ、このヴォーカリストがきっかけとなってブレイクして、彼らが一回り大きな会場でライヴをするような気がしてきた。新しい次元への飛躍だ。 Setlist: Soulive@ Bluenote April 2, 2004, First stage show started 19.07 1. Steppin’2. Azucar3. Rudy’s Way4. Shine On Me (with Reggie Watts)5. Part Of The World6. Be By Your Side7. … Continue reading

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Marvin Would Be 65 Today If He’d Lived

誕生日。 4月1日は、マーヴィン・ゲイの命日です。そして4月2日はマーヴィン・ゲイの誕生日。誕生日は、1939年4月2日、命日は1984年4月1日です。今年、もし彼が生きていれば65歳です。死後20周年でもあります。 マーヴィンのライヴで印象的なもののひとつは、映像で言えば、83年3月に行われた『モータウン25』におけるピアノの弾き語りで始まる「ホワッツ・ゴーイング・オン」です。彼はその後、83年7月から小規模の全米ツアーをして、『ミッドナイト・ラヴ』(「セクシュアル・ヒーリング」が収録された奇跡的カンバックアルバム)に続く作品のレコーディングを始めます。 しかし、そんな新作のレコーディング中の84年4月1日に、父親の銃弾に倒れるわけです。83年7月からのライヴは、様々な音源がでていて、何種類ものライヴCDがでています。どれかがずばぬけてすばらしいということはありませんが、マーヴィンのライヴの熱さというものは充分伝わってきます。 その中で83年8月、僕はロスのグリーク・シアターで彼のライヴを見ました。このライヴは、僕の長いライヴ通い人生の中でもまちがいなくベスト5にはいる思い出のライヴです。79年9月の来日ライヴも、東京の武道館は二日通いました。もちろん初めてですから、ものすごい衝撃でした。しかし、それから約4年後にみたライヴステージは、それ以上の衝撃でした。 やはり、そこはいくらライヴ嫌い、人前にでることに対して異常に恐怖心を持っているマーヴィンでさえも、ホームにおけるライヴは、リラックスしていたのでしょう。あるいは、ホームだけに周りが気心の知れた連中ばかりだったから落ち着いていたのかもしれません。ホームだから自由に自分が欲しいドラッグなども入手できてご機嫌だったのかもしれません。 いずれにせよ、そのライヴパフォーマンスは、堂々と、完璧に自信をもってやりとげていました。そして、やはりロスの観客の熱狂振りがはんぱではありません。「セクシュアル・ヒーリング」が82年10月からヒットし、さらに、83年3月収録の『モータウン25』が83年5月に全米に放送されていましたから、彼にも圧倒的な追い風が吹いていました。 しかし、僕が一番異様に思ったのが、図体の大きいボディーガードがステージ左に立って、観客を威嚇していたことでした。なぜボディーガードが観客席を監視しているのか。その時は、まったくわかりませんでした。後に、マーヴィンは、おそらくドラッグか何かで一種の被害妄想になったりして、自分が常に誰かに襲われるという恐怖を持っていたというような話を聞きました。真意はわかりませんが、でも、遠からずといったところでしょう。後にも先にも、ボディーガードが観客を威嚇しているライヴを見たのは、これだけでした。 非常に繊細な心の持ち主であったマーヴィン。人間的には、非常に弱かったということなのでしょう。その弱さゆえに、逆に男らしさ、マッチョ的強さを必要以上にだしたこともあったのかもしれません。 では、「ホワッツ・ゴーイン・オン」でも聴きましょうか。 +++++ 以下、マーヴィン・ゲイについて触れたソウル・サーチン・ダイアリーです。 The Worst April Fool’s Day Ever http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200304/diary20030401.html “There’s a message in the music”http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200303/diary20030321.html “First Class Ticket To Burbank” http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200303/diary20030324.html “Sexsual Healing” on “I-Spy” http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200303/diary20030325.html Marvin’s Influence http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200304/diary20030408.html Finally … Continue reading

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Ruben Studdard Live At Duo: Ruben, Piano & Guitar

正統派。 大体からして、CDを聞く前からファンになっていたわけです。ルーベン・スタッダード。様々な情報から、ダニー・ハザウェイとルーサー・ヴァンドロスが好きで、『アメリカン・アイドル』で優勝し、それまでに勝ち上がってきた曲のリストをみるだけで、「これはまちがいない」と思わせられるのに充分でした。そして、その顔、体つきを写真で見て、それは確信に。プロモヴィデオを見ての最初の印象は、その昔デビューしたデイヴィッド・ピーストンみたいだな、というもの。ピーストンはどうしたんでしょう。グラディス・ナイトがずいぶん押してましたが。ルーベンに「ヴェルヴェット・テディーベアー」のニックネームをつけたのはやはり、グラディス・ナイトということです。まちがいなく、グラディス好みの本格派シンガーです。 そのルーベンがプロモーションで来日し、31日、渋谷デュオでショウケース・ライヴを行いました。デュオは、いい席をとるためには、柱がじゃまなので、はやく行かねばと思い、勇んで行ったら、なんと一階は座席をとっぱらって、スタンディングになってました。おお、これはすごい。そうか、こうすればたくさんの人が見られる。そして、2階にあがったら、2階席の中ではなんと一番最初でした。「どこでもお好きなところへどうぞ」といわれたので、当然真中をとりました。(笑)  それはさておき、ライヴは、ギターとピアノを弾くジョン・ジャクソンとルーベン・スタッダードの二人による完璧なアコースティック・セッション。僕は元々彼の歌声と歌唱が大変気に入っていたので、このセッションは大賛成。最初、ルーベンのヴィデオが約7分上映され、おもむろに大柄の人物が登場、ギターのところに座った。これは、ジョン。一瞬、ルーベンかと思った人もいたようだが、少し遅れてルーベンが登場。ルーベンはジョンよりさらに大きい。 ルーベンは高い椅子に座っているのですが、大きいために立っているように見えます。パーカッションを前に置き、軽く叩きながら、一曲目「キャン・アイ・ゲット・ユア・アテンション」を歌い始めました。CDではけっこうファンキーな曲だったので、最初わかりませんでした。全8曲、この日はすべてギターと歌、あるいはピアノと歌という構成。ジョンがバックコーラスまでつけます。 やはり、耳なじんだ「ハウ・キャン・ユー・メンド・ア・ブロークン・ハート」(ビージーズ、アル・グリーン)、「スーパースター」(カーペンターズ、ルーサー・ヴァンドロス)、「フォー・オール・ウィ・ノウ」(ダニー・ハザウェイ他)、「フライング・ウィズアウト・ウィングス」(ウェストライフ)などは、歌声に圧倒されます。まあ当たり前ですが、実に歌がうまい。踊るわけでもなく、ただ単にいい声で歌を聴かせ、それで聴く者を圧倒する。今時珍しい非常に正統派の男性シンガーです。本当に最近こういう由緒正しい男性R&Bシンガーがでてこなかっただけに、ルーベンには期待していました。ルーサー以来の大型シンガーではないか、などと思っているのですが、ぜひ長く歌っていってほしい。 「スーパースター」などはピアノ一本で、実に表現豊かに歌い上げます。もちろん、あちこちにルーサーの色がまぶされていますが、もうすでにルーベン節を持っています。たいしたものです。大物です。体も。(笑) 「アンプラグド」の「ソーリー2004」も新鮮。これだけ「アンプラグド」で聴くと、今度は彼の11名のフルバンドでのライヴを早く見たくなりました。 この日、バックをつけたジョン・ジャクソンは26歳。ミシシッピ出身、ルーベンとは彼がバンド活動をしていた頃からの知り合い。『アメリカン・アイドル』以前から一緒にやってきました。ルーベンのバンドのバンドマスターがいて、その彼から声をかけられ、ルーベン・バンドの一員になっています。今回は、アコースティックセッションということで彼だけが来日しました。アラバマ大学で音楽を学びました。 演奏前に上映されたヴィデオの中で、ルーベンが審査員3人の前で99番の番号をつけてオーディションを受けるシーンがありました。そこで、ルーベンはスティーヴィー・ワンダーの「リボン・イン・ザ・スカイ」をアカペラで歌い、審査員を圧倒します。審査員の「合格だ。ハリウッドに行ってもらおう」という言葉にルーベンは「おお、神様」と喜びを表現します。これは、実際のオーディション風景だったのか、再現フィルムなのか、どっちなのでしょう。でも、ルーベンがオーディションで「リボン・イン・ザ・スカイ」を歌ったのは事実です。しかも、アカペラで。第一次のオーディションはすべてアカペラで歌うのです。 ルーベンとピアノとギターだけの、シンプルな一夜。彼の成功をきっかけに、もっと正統派のシンガーがたくさんでてくればいいと思います。 ところで、ルーベンには30日にインタヴューしました。なかなかおもしろい話が聞けましたので、近いうちにご紹介したいと思います。また『フィールン・ソウル』にもゲストで登場しますのでお楽しみに。 SetlistShowcase: Soulful2004/3/31 @ Duo Music Exchange, Shibuya show started 19.43 0. Video1. Can I Get Your Attention2. Play Our Song3. How Can You Mend A Broken Heart4. Superstar5. Sorry … Continue reading

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