Live Music By The Sea: Acoustic Is The Key

借音。

雨が降ったかと思えば、晴れたり、雨が降りつつ日はばりばりに照っていたり。よくわからない天気だったが、首都高湾岸線は順調。目的地は、葉山の海の家「ブルームーン」。ソウルメイトNがなんとそこでライヴをやるというので、ソウルメイトMとともにライヴへドライヴ。

東京からちょうど1時間。高速が混んでいないので実にはやい。逗葉新道から134号にはいり、しばらく走るとボンジョルノのところを右折した。懐かしいなあ。ほぼ現着というところで、Nから電話。「あの~~、近くに薬屋さんがあったら、虫刺されのムヒかなんか、買って来てもらえませんか? すっごい刺された」 ちょうど斜め向かいに「ドラッグストア」が忽然と登場。ムヒをさくっと買い、少し戻って車をいれるは駐車場。

近くの人に店の場所を聞くと、海に降りてすぐのところにある、という。ゆっくり歩いていくと徐々に海の音が聞こえてきた。それまでまったく波の音がしなかったのに、階段を3段くらい降りると砂浜が広がり、いきなりその横に大きな海の家が忽然と姿を現した。すでに日が暮れ始め、100席はあろうかという海の家も混み始め。

海からの風が実に気持ちいい。あまり大きな音が出せないということで、アコースティック系のライヴが多いようだが、ちょっとした発見。それはここでの最大の音のスターは、なにあろう、波ということだ。ちょっとステージから離れたところに座っていると、演奏、歌は魅惑的、間断なく岸に寄せる波の音がかぶさって、実に効果的。

Mが言う。「いやあ、気持ちいいねえ。昔大学時代一年くらいハワイにいてさ。毎日、こんな感じよ。ちょうど同級生の別荘がハワイにあってそこで、サーフィンやっちゃあ、てれてれして。でも一年で飽きたね。(笑) っていうか、こういう感じだと、何にもしたくなるでしょう。なんでもよくなってきてさ~。これは、人間だめになっちゃってヤバイと思ったよ」 おっしゃる通り、こんな海風にあたって、ぼ~としていたら、労働意欲というものはまったくなくなる。なんでもよくなってくる。いやなことも忘れられる。海風当たれば波風立たず~。

N曰く「日没のころ、最高に気持ちよかったですよ~~」。 確かに、これは日が暮れるあたりは、サイコーの感じだろう。今度来る時は4時着くらいがいいのかな。海の家でライヴ音楽・・・。ミニー・リパートンが「ラヴィン・ユー」をスタジオで録音していた時、どうしても何かが足りないと思った。それは、自宅でその曲を何度もかけていた時に聞こえていた庭から聞こえてくる鳥の鳴き声がはいっていないことに気付いたのだ。鳥の鳴き声を加えたその作品は見事にヒットした。この海の家で流れる音楽はすべて波音という最高のアコースティックのオーケストラを従えている。借景ならず、借音だ・・・。

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