Yoshioka Kohji Exhibition: “My Journey Of Color”

【吉岡耕二・個展】
衝撃色。
銀座ソニービルの近くで打ち合わせが終わり、ソウル・サーチャー岡さんに電話をすると、なんとすぐ近くの画廊でお知りあいの先生の個展のレセプションに来ているので、いらっしゃいませんか、というお誘い。言われるがままに行くと、徒­2分のところにあった「ギャラリー桜の木」での画家吉岡耕二さんの個展 った。先生と岡さんは家が近いことで親しくさせていた いている、という。そういえば、以前にその話をきいたことがあった。
吉岡耕二展
http://www.sakuranoki.co.jp/ginza/071019/index_071019.htm#
http://www.ginzastreet.com/yoshioka_koujiten.html
さすが、銀座の画廊でやる個展はちがう。初日ということで、ケータリングなども入り、ゆったりと作品を見つつ、お得意様たちが絵を囲みながら談笑している。基本は油絵で、いくつかリトグラフもあるが、次々と「売却済み」の­がかかっていく。ブルー、イエ­ーなど鮮やかな色彩が目に飛び込んでくる作品群 。帰ってきて調べてみると、「色彩の­術師」と呼ばれているそう 。まさに色の衝撃という感じ 。1967年から14年間ほどフランスに住んでおられたそう 。
岡さんに紹介されて名刺を交換すると「僕も吉岡です」と、吉岡・吉岡のあいさつになった。
僕なんか絵について 人なので、すぐに「これは、ジャンルでいうと何になるんでしょう」なんていうバカの質問をしてしまった。「まあ、ジャンルなんて売る側(見る側)が決めること から­え。でもしいて言えば、心象、具象(絵画)と言えるかな。抽象画に対しての具象絵画なん が、僕は自分ではその­間あたりの『半具象』って言ったりする­」とやさしく解説していた いた。
吉岡さんは、世界­を旅してそこで印象に残った風景などを絵に描く。「どこかでものすごく綺麗な夕焼けを見るでしょう。それを絵にしたいと思う。でも、帰ってきてアトリエでそれを描こうと思っても、もうそのときの瞬間というのは変わっている。時間が経てば変わるのはあたりまえのこと。心象とは変わるものなん 」 外で写生をするようには描かないという。その風景を ­に焼き付けて、ゆっくりアトリエで描く。「ということは、写真はかなり撮られる?」と尋­ると「たくさん、撮ります­。それも、モノク­で」とのお­え。な~~るほど。描くときに描く本人もイマジネーションを広げられる。
一作品を書き上げるのに大変な時間がかかるという。特に、絵の具を何回も重­合わせて描くためには、毎回最初の絵の具を乾かさないとならない。いろいろな絵の具を乾かし、次の色を塗り、また乾かしという作­をしているとものすごく時間がかかってしまう。そこで、同時に何点も並行して描くという。
ところで、吉岡さん作品の何点かに、四角の窓 のようなものが描かれていることに気付いて、これは何ですか、と尋­た。すると、「まあ、僕のクセみたいなもんですか­え」と簡単なお­え。「カメラのファインダーを覗くと る とか、窓から外を眺めて、そのときの窓 とか、そういうものかなと思ったんですが」と言うと、「それは見る人の自由ですよ、それでいいんですよ」と言われた。最初に下書きのときに、書いて、それが残っていたりすることもあるそう 。消えてしまうものもあるが、また後から書き足したりすることも。
「日本人の絵の見方っていうのは、その絵を見たらまずタイトルを見る。これはどこで、いつ で、夕方なのか朝なのか、そういうことを気にするんですよ。でも、フランス人はちがう。フランス人のおうちに行ったことありますか。古い家なんか行ったら家の壁という壁すべてに何らかの絵が飾ってあります。本当に­供の からそういう風に絵に囲まれて育ってるんです­。それに比べると日本は、ふすまと障­で、掛け軸が床の間に一点かけられているくらいです。(日本の家には)絵がないんですよ。特に油絵みたいなものは、(日本には)­史がない。フランスの家にあれ け絵が飾られているというのは、ひとつには地震がないからということもあるんですけど­。 から、本当に築何百年という家が普通にあって、古い絵がいくらでも飾られている。オーチャードとかで個展をやると、男の人は 路に従って絵を見ていく、でも、女性はぱっと見て(たとえば)黄色が目立つような絵とか、ぱっと気に入った絵の前に直行する。(日本人男性は)色彩に関する目というのがないん ­。ネクタイをいま に奥さんに選んでもらったりしてるくらい から­(笑)」
なるほど。確かに僕も、文­情 というか周辺情 、求める嫌いあります­え。音楽もですが。(苦笑)
いろいろ調べてみると、2005年に行われた展覧会では「­の詩」というタイトルがついていた。またまたソウルつながりです­。岡さんが、「吉岡さん・・・」と、話始めると二人が同時に「はい」とばかりにうなずく。そして吉岡さんが、岡さんに「今、うちの­に柿がたくさんなってるから、一度早いうちに来て、とってって」と言っていたのが印象的 った。
関連ウェッブ
http://www.bunkamura.co.jp/gallery/event/yoshioka04.html
(少し古いですが、2004年文化村で行われたときの作品など)
ギャラリー桜の木 銀座
東京都­央区銀座5-3-12 壹番館ビルディング3階
午前11時から午後7時 日・祝休廊
電話 03-3573-3313
○吉岡耕二展は10月19日(金)から10月31日(水)まで。
http://www.sakuranoki.co.jp
ENT>ART>EXIHIBITION>Yoshioka, Kohji

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