2011年06月19日(日) 00時01分00秒 soulsearchinの投稿

◎ 近藤房之助~ヴェテラン・ブルーズ・マン、若手と組む

テーマ:ライヴ評・レポート
◎ 近藤房之助~ヴェテラン・ブルーズ・マン、若手と組む

【Kondo Fusanosuke Tagged With Younger Generations Of Soul Men】

バトン。

日本を代表するヴェテラン・ブルーズ・アーティスト、近藤房之助が、若手のスウィングオー(Swing-O)などと組んでアルバム『黒くなれ』をリリース。このアルバムを軸にしたライヴを東京と大阪で敢行。そのうち東京の二日目を見た。近藤房之助さんのライヴを見るのは、調べてみると2005年以来、僕は6年ぶりということになる。そんなに見てないか。

今回のアルバムはクロっぽい音を作ることで定評のある若手キーボード奏者、スゥイングオーがプロデューサーとなり、その周辺の若手ミュージシャンを集めて、作った。そしてそのメンバーを中心にライヴ自体も行う。ということで、かなりいきのいいバンド・サウンド、グルーヴあふれるサウンドに大御所のブルーズ・ヴォーカルが乗る感じになった。

房さん(と皆に呼ばれる)は、この若手たちとの共演がことのほか気に入ったようで、次回の再演も「僕はやる気マンマンです」と広言してはばからない。会場は立ち見も出る超満員。ドラムス、ギター、ベース、キーボード、3管(トロンボーン、サックス、トランペット)、そして、近藤房之助本人(ヴォーカルとギター)。

若手のファンク・インスト・バンド、マウンテン・モカ・キリマンジャロのメンバーたち、ベースのルートソウル、そしてスゥイングオーとのリズム・セクション、その名もブラック・シャフト(いい名前)は実に強力で、ブルース・アレイがまさにその名にふさわしくブルーズとソウルにあふれた。

メンバーがステージにあがり、「イッツ・ユア・シング」のリフを延々引き続け、本人を招き入れる。もうこの時点から観客の沸点は最高潮に達している。

ジョニー・テイラーの「フーズ・メイキング・ラヴ」を日本人の房さんが歌うと、当たり前だが、独自の日本人らしさがどこからともなく出てくる。ジョニーはリズムを歌うが、房さんはこのジャンプナンバーをメロディーで歌う。

4曲目の「ウォーキング…」の途中では、ギターを持った房さんが、マウンテンのギタリスト、小林さんに「さあ、かかってこい」とばかりにギター・バトルを仕掛け、それに小林さんが乗って、両者の壮絶なバトルがしばし繰り広げられた。親子くらい違う世代が、ギター一本で「バトルする」というか「語り合う」ことが出来るのは、音楽だけ。

しかし、「パーティー・ダウン」のゆったりしたグルーヴは、最高だ。ギターとヴォーカルの絡みなども引き込まれる。

ボスのバンド・マスター、スゥイングオーの紹介。「60歳から25歳までを束ねた男」!

ボスに対する紹介。「体の80%がアルコールで出来ている男」!(受ける)

バンドは、特にベース・ドラムス・キーボード・ギターのリズムが強力。これに、3管が入るので、まさにリアル・バンドの様相。

60歳、還暦を迎えたばかりの房さん。若さ炸裂に見えたが、本人は相当しんどいらしい。(笑) でも、若手に囲まれ、がんばってしまうらしい。途中のMCもヴェテランらしく、プチおもしろい。「ブルースはねえ、売れないからねえ。彼ら(バックの若手)も、そつなく稼いでくれ」(受ける)

房さんは、「これから、点と点をつなげて行きたい」とステージで宣言した。それはヴェテランから若手へ「ブルーズのバトン」をつなぐという意味もありそうだ。

ライヴ後は、房さんはさっさと着替えて、「さああ、飲もう飲もう!」とみんなを誘っていた。下北の飲み会から目黒の飲み会、その点と点も線になりそうだ。会場まで自転車で来たのか訊くのを忘れた。

■ 過去関連記事~近藤房之助

April 26, 2005
Kondo Fusanosuke Live At Blues Alley 
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200504/2005_04_26.html

June 11, 2005
Ray In The Rain, Soul In The Rain
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200506/2005_06_11.html

■最新作『黒くなれ』

SWING-O Presents...黒くなれ
近藤房之助
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■ 近藤房之助オフィシャル
http://www.fusanosuke.net/

■メンバー

近藤房之助 (vocal & guitar)
SWING-O a.k.a.45 (keyboards & back ground vocal)
池田憲一 a.k.a.ROOTSOUL(bass)
岡野“Tiger”諭 (drums)from Mountain Mocha Kilimanjaro
小林“Bobsan”直一 (guitar)from Mountain Mocha Kilimanjaro
四方田“Temjin”直人 (Trumpet)from Mountain Mocha Kilimanjaro
廣瀬貴雄 (trombone)from JAZZ COLLECTIVE
栗原健 (saxophone)from CENTRAL

オープニング・アクト(16日)

ズクナシ =
衣美 (vocal & guitar)
spicy-marico (bass & chorus)
茜 (drums & chorus)
238 (piano & chorus)

オープニング・アクト(17日)

45trio=
SWING-O a.k.a.45 (keyboards)
Sunapanng (bass)
久保正彦 (drums)

ライヴ・ペインティング

NOVOL

■セットリスト 近藤房之助 @ブルース・アレイ 2011年6月17日(金)
Setlist : Kondo Fusanosuke
[ ] denotes original or the acts who made song famous

Show started 20:45
01. It’s Your Thing [Isley Brothers]
02. Eat The Rich [Aerosmith]
03. Who’s Making Love [Johnny Taylor]
04. Walking The Backstreets And Crying [Little Milton]
05. Party Down [Little Beaver]
06. Ain’t No Mountain High Enough (+ ズクナシ衣美) [Marvin Gaye & Tammi Terrell, Diana Ross]
07. Cisco Kid [War]
08. Right Place, Wrong Time [Dr. John]
09. The Way It Is [Bruce Hornsby & The Range]
Enc. Get It Up For Love [Ben E King, The Mob]
Enc. Rock Me Baby [B.B.King, Jimi Hendrix, etc]
Show ended 22:40

(2011年6月17日金曜、目黒ブルース・アレイ、近藤房之助ライヴ)
2011-

コメント

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1 ■無題

その場に僕もいました。
非常にすばらしく、連れとともにおおはしゃぎでした。
そんな場に居合わせることができて、本当に幸せでした!

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