2010年03月24日(水) 00時01分00秒 soulsearchinの投稿

●ダイアン・リーヴス・ライヴ:完璧なストーリーテラー

テーマ:ライヴ評・レポート
●ダイアン・リーヴス・ライヴ:完璧なストーリーテラー

【Dianne Reeves Live At Billboard】

完璧。

ほぼ毎年のようにやってくるジャズ・シンガー、ダイアン・リーヴスのライヴ。ダイアンは、本当に歌手の手本のようなシンガー。完璧な発音、ディクション、歌唱。そして、音ははずさない安定した歌は、まるでレコードを聴いているかのよう。しかも、バックの音に負けない、しっかりとした声量もある。

彼女は、事前にまったくセットリストを作らない。ステージでその場でミュージシャンに小さく低い声で次の曲名を伝える。なので、今回のセットリストは、ライヴ終了後、ちょうどライヴを見にいらしていたジャズの音楽ライター工藤由実さんにご紹介いただいたギターのロメロ・ルバンボさんに思い出してもらって制作した。(大感謝である)

ジャズ、ボサノバ、ブルーズ、ゴスペル、ソウル、アフリカ調、フォーク調と、実にさまざまな音楽ジャンルを取り混ぜ、しっかりとした歌唱を聴かせる。本当に歌声だけで、観客を虜にできるシンガーだ。たとえば、5曲目の「ウィンドミルズ・オブ・ユア・マインド」の曲頭は、アフリカ語をいれたようなアフリカ調、ちょっと『ライオン・キング』を思わせるような雰囲気から、どんどんと物語を盛り上げ、ストーリーの起承転結をつける。まるで映画を見ているかのように感じられる。ダイアンは完璧なストーリーテラーだ。

ダイアンには、85歳になる母がいるそうで、その母のために書いた曲が8曲目の「ゼアル・ビー・ア・グッド・デイ」という曲だった。

ギターのロメロさんによれば、ダイアンは次にやる曲を低い声で言うので、ステージ上ではときどき聞き取れないときもある、という。そんなときは、ベース奏者か、ドラマーか自分の近くにいるミュージシャンに「次の曲は?」と尋ねるそうだ。そして、たくさんある楽譜から、その曲の楽譜を探し出す。

また、彼は何度も来日しているそうで、「今回の来日が22回目だよ」と付け加えた。渡辺貞夫など多くのミュージシャンのバックをつけている。彼はブラジル出身のギタリストで、ダイアンのバンドには1996年から在籍。1曲目に演奏したインスト曲は彼の作曲した作品だった。

■ 過去関連記事

2004/02/25 (Thu)
A Drop Of Soul : Dianne Reeves Live At Blue Note
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200402/diary20040225.html

■ ダイアン・リーヴス (現在のところ最新作)

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■ メンバー

ダイアン・リーヴス / Dianne Reeves(Vocals)
ピーター・マーティン / Peter Martin(Piano/Music Director)
ロメロ・ルバンボ / Romero Lubambo(Guitar)
ルーベン・ロジャース / Reuben Rogers(Bass)
テレオン・ガリー / Terreon Gully(Drums)

■セットリスト ダイアン・リーヴス@ビルボードライブ東京 2010年3月22日月曜
Setlist: Dianne Reeves @ Billboard Live Tokyo
(Special thanks to Mr. Romero Lubambo for compiling to setlist)

show started 21:02
01. Bachiao[Instrumental] (Romero Lubambo)
02. In Your Eyes
03. Triste (Jobin)
04. One For My Baby
05. Windmill's Of Your Life
06. But Beautiful
07. Midnight Sun
08. There'll Be A Good Day
Enc. Mista
show ended 22:28

(2010年3月22日月曜、ビルボードライブ東京=ダイアン・リーヴス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Reeves, Dianne
2010-42

コメント

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1 ■無題

ロメロじゃくてホメロと発音します。世界有数のギタリストですよ。

2 ■ホメロ

確か本人はロメロと自己紹介していました。ひょっとして英語圏ではロメロと言ってるのかもしれません。

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