2009年07月09日(木) 05時14分04秒 soulsearchinの投稿

○マイケル・ジャクソン・メモリアル:5人のグローヴに見る兄弟の絆

テーマ:マイケル・ジャクソン関連
○マイケル・ジャクソン・メモリアル:5人のグローヴに見る兄弟の絆

【マイケルにとっての初のビッグ・セレブレーション】

セレブレーション。

マイケル・ジャクソンは、長い間、その両親の宗教のために、いわゆる「祝い事」ができなかった。クリスマスのパーティーもプレゼントもなければ、誕生日を祝うこともなかった。おそらく、小さな子供心になぜクリスマス・プレゼントや誕生日パーティーがないのだろう、と思ったにちがいない。しかし、何年もそうしたパーティーがないことに徐々に慣れてしまったのだろう。

マイケルは11歳のときにすでに全米ナンバーヒットを出したことで、常に衆人環視の中で生きてこなければならなかった。そうして普通の子供ができることが出来なかった。放課後に級友と公園に行って遊んだり、近所の同級生とたわいないことで日が暮れるまで遊ぶことなどできなかった。彼は後年、それを自分の「失われた子供時代」と呼び、それを大人になり成功してから、取り戻そうとする。

その結果が、ネヴァーランドであり、子供たちを周囲に置いて、その子供たちと遊ぶことだった。「祝い事」がなかったことも、彼にとっては「失われた子供時代」の象徴的な一ページであっただろう。

そんなマイケル・ジャクソンにとって、生まれて初めての、そして最大のセレブレーション(祝い事)が、皮肉にもこの「メモリアル・サーヴィス」になった。CNNの中継は、タイムス・スクエア、ハーレム、アトランタ、ジャクソン家の生まれ故郷インディアナ州ゲイリーなどあちこちにカメラを配置している。

次々繰り広げられるスピーチ、音楽パフォーマンスは、どれも感動的だ。ベリー・ゴーディーは、マイケルを「グレイテスト・エンタテイナー・エヴァー・リヴド」(今まで誕生した中で、最大のエンタテイナー」と評した。マジック・ジョンソンは、「マイケルが我々(アフリカン・アメリカン)のために多くの扉を開いてくれた」と賞賛。

幼馴染で、お互い子供の頃から衆人環視の中にあって悩みを語り合ったブルック・シールズが、マイケルの好きだった曲としてチャーリー・チャップリンの「スマイル」のことを話すと、ジャーメイン・ジャクソンがその「スマイル」を歌った。ブルックは言った。「私たちは子供の頃から、大人であるように強制されました。でも私たちが2人でいるときは、2人とも小さな子供同士だったんです」 2人は「失われた子供時代」を、ほんの一時(ひととき)だったが、取り戻していたのだろう。

"Smile" by Charlie Chaplin

Smile though your heart is aching
さあ、微笑んで、心が痛んでも
Smile even though its breaking
ねえ、微笑んで、恋が破れても
When there are clouds in the sky, you'll get by
大空が雲で覆われても、大丈夫、なんとかなる
If you smile through your fear and sorrow
恐怖と悲しみを乗り越えて微笑むことができれば、
Smile and maybe tomorrow
きっと、明日、
Youll see the sun come shining through for you
太陽があなたに燦燦とふりそそぐでしょう

ジャーメインは、なんとか歌いきった。拍手。

絆。

詩人マヤ・アンジェロウの詩を読んだクイーン・ラティーファ、ゴスペルを歌ったライオネル・リッチー、どちらもマイケルへの曲としては最高の2曲をメドレーで歌ったスティーヴィー、堂々としたジェニファー・ハドソン、そして、最後泣き出しそうになっていたアッシャー。アッシャーが歌うように、マイケルは、Gone too soon あまりに早くに行き過ぎた。

そして、当初まったく予定されていなかったのが、世界中を泣かせた11歳のパリス・キャサリーン・ジャクソンの「I just wanted to say, ever since I was born, Daddy has been the best father you could ever imagine. And I just wanted to say, I love him so much.(生まれた日からダディーは考えうる中で最高のダディー、愛してるわ、とっても)」という言葉だ。

ラリー・キングは、「このステイプルズ・センターには何度も来ているが、この日ほど感動したことはなかった」と言った。

ジャクソン家からは、5人の兄弟、ラトーヤ、ジャネット、リヴィー、そしてキャサリン、ジョー、兄弟たちの子供たちも来ていたようだ。しかし、やはりクインシー・ジョーンズの姿は見えなかった。ダイアナは、手紙での参加だ。

マジック・ジョンソンが彼にケンタッキー・フライド・チキンを勧めた話をした後に、言った。「今日は、彼のレガシーを祝う場です」 

ジャッキー、ティト、ジャーメイン、マーロン、そして、ランディーらの「ジャクソン5人衆」は、黒いサングラスにゴールドのネクタイ、そして、片手にラインストーンの入ったグローヴをはめていた。それは、この5人のジャクソン兄弟たちの、マイケル・ジャクソンへ最大級のトリビュート、強い絆を見せた瞬間でもあった。

式典が終わり、最後、1本のスポットライトが天井から主人公のいなくなったステージ中央を照らしていた。それは今にもマイケルが、ムーンウォークを見せてくれそうな雰囲気を醸し出していた。

■マイケル・ジャクソンが歌った「スマイル」が収録されているのは『ヒストリー』↓

ヒストリー パスト、プレズント・アンド・フューチャー ブック1(紙ジャケット仕様)
マイケル・ジャクソン
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■セットリスト マイケル・ジャクソン・メモリアル @ステイプルズ・センター 2009年7月7日
Setlist: Michael Jackson Memorial; @ Staples Center, July 7, 2009

memorial started around 10:12 (LA Time) (2:12am, July 8, Japan Time)
00. Soon and Very Soon (Andrae Crouch Choir)
01. Smokey Robinson Reads Diana Ross, Nelson Mandela Statement
>Casket In
02. Rev. Lucious Smith Speech
03. I'll Be There (Mariah Carey & Trey Lorenz)
04. Queen Latifa Speech
05. Jesus Loves Me (Lionel Richie)
06. Berry Gordy Speech
07. Medley: Never Dreamed You'd Leave In Summer /
They Won't Go When I Go (Stevie Wonder)
08. Magic Johnson & Kobe Bryant Speech
09. Will You Be There (Jennifer Hudson)
10. Al Sharpton Speech
11. Human Nature (John Mayer)
12. Brooke Shields Speech
13. Smile (Jermain Jackson)
14. Martin Luther King III & Bernice King Speech
15. Sheila Jackson Lee (congress woman) Speech
16. Gone Too Soon (Usher)
17. Video Footage of Michael Jackson
18. Who's Lovin' You (Shaheen Jafargholi)
19. Kenny Ortega Introducing Shaheen
20. We Are The World (All)
21. Heal The World (All)
22. Marlon Jackson Speech
23. Paris Jackson Speaking
>Casket go out
24. Rev. Lucious Smith Closing Speech
00. Man In The Mirror (Instrumental)
show ended 12:49 (04:49)

(2009年7月7日火曜、LA時間=ロスアンジェルス・ステイプルズ・センター=マイケル・ジャクソン・メモリアル・ライヴ)

ENT>MUSIC>LIVE>Jackson, Michael Memorial

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