NO.959
2005/03/10 (Thu)
What'll Be Second Single Off New Album From Stevie? : How Will I Know
神。

スティーヴィーのアルバムからの最初のシングル「ソー・ホワット・ザ・ファス」が出回り始めたようだ。これは既にこの日記でも何度か書いたように、2003年12月の来日公演で公開されていた曲。ほとんどすべての日本公演で演奏されたので、お聞きになったかたも多いことと思う。かなりゆったりした重いファンク曲でシンプルなリフが繰り返される。このシングルに対するリアクションはさまざまだ。

昔ながらのスティーヴィー風だという声、久々に聞いたスティーヴィー節、などという声から、ファーストシングルにはちょっと弱いのではないかといったものまで。僕の個人的感想としては、さすがにファースト・シングルとしてはキャッチーさに欠けるのではないか、といったところ。全米のポップチャートでナンバーワンになるかと言えば、ならないだろう。

「パートタイム・ラヴァー」や「アイ・ジャスト・コールド・トゥ・セイ・アイ・ラヴ・ユー」のような爆発的ヒットはむずかしい。それよりも、すでにテレビの『オプラ・ウィンフレー・ショウ』で歌われた新曲2曲が素晴らしい。

まず「ボトム・オブ・マイ・ハート」。これは、ゆったりしたスロー・バラード。ひじょうにメロディアスでキャッチー。覚えやすい。アメリカはともかく、日本ではすぐにエアプレイを獲得できる。

さらに素晴らしいのは、やはりスティーヴィーがピアノを弾きながら歌った「ハウ・ウィル・アイ・ノウ」。(ホイットニーの曲とは同名異曲) これは、スティーヴィーの娘アイシャとのデュエットだ。アイシャは75年生まれなので、もう今年で30歳になる。彼女は立派なシンガーになった。この二人のデュエットが実にいい感じ。ちょっと哀愁を帯びたタイトルのところは、一度聞けば覚える。ひじょうにわかりやすい。これはシングルヒット間違いなしである。全米でベスト5入りはできると思う。うまく行けば1位も可能だ。

しかし、果たして、スティーヴィーがこの曲のシングルカットに許可を与えるかどうか。そこが問題だ。なにしろ、かつてスティーヴィーはアルバム『キー・オブ・ライフ』発売当初、同アルバムの中でアルバムカットとして超人気を得ていた「イズント・シー・ラヴリー」のシングルカットを絶対に許可しなかったという前歴がある。その理由は、この曲に特に思い入れがあったからだという。最初の子供アイシャが生まれたその喜びを記した曲で、このとてもパーソナルで宝物のような曲を、広く世間に晒したくなかったのかもしれない。

一体、セカンド・シングルは何になるのだろうか。僕にわかるわけはない(How Will I Know) 。神のみぞ知るだ。

Diary Archives by MASAHARU YOSHIOKA
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