NO.831
2004/11/08 (Mon)
Bennie K: Will "Synchronicity" Synchronize With A Time?
共振。

Synchronicity 我らがベニーKが『ソウルブレンズ』に凱旋。彼らが『ソウルブレンズ』で毎週コーナーを持っていたのは2002年度のことだったか。あれ以来着実に成長してきて、最新作 『シンクロニシティー』からはシングル「オアシス」がオリコンのベスト3に入った。見事なブレイクぶりだ。そんな彼女たちが久々にゲストでやってきた。

新作はずっと仲間として一緒にやってきたサウンドメイカーたちなどと手を組み、今風のかっこいいサウンドで自分たちの音楽を作り上げた。アウトキャスト風でハッピーでのりのいい「オアシス」は、キャッチーで彼女たちの新たな側面をうまく出したと思う。

ジャケットの2人の目の中に太陽と月が描きこまれている。その説明を彼女たちにされた時は、スタジオにいる全員がジャケットを覗き込み「お〜〜」と歓声をあげた。向かって左、ユキの目に太陽が、右側、チコの目に月がある。なかなかなジャケットだ。月も太陽もある。夜も明ければ必ず太陽がやってくる。

今作では多才なゲストたちを集めているが、その中のトゥーバッカ(2Backka)のハマーくんにはしばらく前に目黒のソウルバーで偶然会った。ちょうどその時、新しいベニーKのアルバムにトラックを提供したという話になり、その曲がここに収められている。また、そのトゥバッカも、11月5日にアルバム『ターン』
をリリースした。

ベニーKたちは、自分たちが出会った中で、一緒に何かをやりたいと思ったアーティストたちに自分たちから声をかけてコラボレーションを実現させた。そして、そうしたできごとや出会いも偶然ではなく、必然ではない、そんな考えが発展してアルバムのタイトル「シンクロニシティー」につながっていった、という。

「シンクロニシティー」はかつてスティングがアルバムタイトルに使ったが、一般的には「同時性、共時性」と訳される。たとえば2人の友人がなんの打ち合わせもせずに待ち合わせたところ、まったく同じ色の洋服を着てきた。これがシンクロニシティー。あるいは、世界のどこかで、まったく同じような発明がほぼ時を同じくしてなされた。あるところで、飛行機を作ろうとした人がいて、また別のところで同じように空を飛ぶ機械を作ろうとしている人がいた。これも同時性。

ベニーKのニューアルバムは、チコとユキの同時性を描いているのかもしれない。そして、それが時代との共振(シンクロ)を狙う。


ベニーKのホームページ
http://www.forlife.co.jp/bennie_k/pc/index.html

トゥーバッカのホームページ
http://www.2backka.com/

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Diary Archives by MASAHARU YOSHIOKA
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