NO.303
2003/06/29 (Sun)
Genuine Improvisation Made By Jun
純正。

救急車が前の道をサイレンを鳴らして走れば、彼はそれまで弾いていたピアノの曲もその音に瞬時にあわせて演奏する。サイレンの音階がピアノによる音階に瞬時に変化。変幻自在、ピアノの魔術師、深町純の純正・純製・即興ライヴ。

そんな即興家の彼がこのところ毎月1曲、事前に譜面に書いた、作曲してきた作品を演奏しています。昨日で10曲目。その名は「リヴォーカブル・インプロヴァイズド・エレジー revocable improvised elegy 」 意味は「なくてもいい即興のエレジー(哀歌)」。

「即興の曲と譜面に書かれた曲をやるときは、確かに何か違う。僕もよくわからないんだけど」と彼は言います。来月か再来月、これらをまとめて演奏するかもしれない、とのことです。

さて、深町純さんのライヴは、ときどき、飛び入りゲストがやってきて何かをやる。彼の即興にあわせて何かを演奏したり、歌ったりすることもあれば、ある程度打ち合わせたり、譜面を用意したりして、演奏したりすることもある。

昨日は、なんとヴォイス・パーカッションとファルセット・シンガーの二人がやってきた。パーカッション担当がカズくん、もうひとり、ファルセットがしのぶくん。彼らはワーナーからCDをだしているベイビーブーという6人組ヴォーカル・グループのうちの二人だ。

まず、深町・ピアノとカズ・パーカッションで、しばしのりのいい即興演奏。そして、続いてしのぶ・ファルセットをいれ3人で、なんと、スタイリスティックスの72年の大ヒット「ベッチャ・バイ・ゴーリー・ワウ」を歌った。深町さんのこのアートカフェライヴでソウルのカヴァーをやったのは、30回の歴史の中で初めてではないか。

日本人歌手でファルセットを歌う人をあまり知らないので、非常に興味深かった。深町さんは、彼らへの拍手が自分への拍手よりも大きかったので、不満そうだった。(笑) 

僕はベイビーブーというグループを知らなかったので、ライヴが終わった後少し話を聞いた。グループは96年9月にリーダーのカズくんが神戸で結成。2000年9月までに現在の6人のラインアップになった、という。インディでシングルを出した後、2002年メジャーのワーナーに移籍。2002年8月にファーストアルバムを出し、2003年7月にはワーナーから5枚目のマキシシングルが出る。基本的にはJポップというジャンルなのかな。

ファルセットを歌ったしのぶくんはテイク6が大好きだと言うので、8月にマウントフジジャズフェスで彼らがマーカスミラー、レイラハザウエイと一緒にやってくることを伝えた。

これまでに出したシングルには必ず一曲カヴァーをいれるということで、次の新曲シングルには「愛のコリーダ」をアカペラでいれた。ちょうどそのサンプルをもらったので早速うちで聴いたら、いやいや、ルイスジョンソンのベースソロのところをカズくんがやっていた。受けた。他にはブレッドの「イフ」、シンディー・ロウパーの「タイム・アフター・タイム」などをカヴァーしている。

広く告知はしていないそうですが、ベイビーブルーが6月30日月曜日午後8時過ぎから渋谷ハチコー前でストリート・ライヴをやるという。ちょっと覗いてみようかな。

そして、深町純さんは、7月8日(火)に横浜モーションブルーでライヴをやります。午後7時と9時半。入れ替えなし。チャージ3000円。問い合わせはモーションブルー 045-226-1919。モーションブルーでもトーク爆発でしょうか。(笑) 



(2003年6月28日・深町純ライヴ・恵比寿アートカフェ)

ENT>MUSIC>LIVE>;JUN, FUKAMACHI

Diary Archives by MASAHARU YOSHIOKA
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