NO.212
2003/04/04 (Fri)
War & Stop The War Now
戦争。

エドウィン・スターが「ウォー」を歌ったのは、1970年、ヴェトナム戦争が激化している頃のことでした。いわゆる反戦ムードが盛り上がり、さまざまなアーティストが反戦歌を歌っていました。

それから33年たった今、再びアメリカは戦争をしています。開戦のときに、さまざまな反戦歌が話題になりましたが、それらは、みな60年代から70年代の作品ばかりでした。「ウォー」はまっさきに注目された一曲です。

考えてみると、では、なぜ今のアーティストは反戦歌を歌わないのでしょうか。シンガーたちに主張がなくなったのか。アカデミー賞授賞式でドキュメンタリー部門を受賞したマイケル・ムーアがブッシュに対して、「恥を知れ!」といい放ったシーンは、痛快でした。そういうガッツがある歌手はどこへ行ったのでしょうか。

そして、エドウィン・スターが他界したことによって、再び「ウォー」がたくさんかかるようになり、それが反戦ムードを盛り上げることにでもなれば、彼が歌った「戦争なんてまったく意味がない」というメッセージが30年の月日を経て、人々に到達することになります。エドウィン・スターが自らの死をかけて、「ウォー」のメッセージを広めることになれば、その死もさらに尊いものになります。戦争中にエドウィン・スターが他界するというところが運命的なのかもしれません。

スターには一度来日したときに会った記憶があります。70年代だったはずですが、今、正確な年月が思い出せずにいます。少し調べてみたんですが、資料がでてきませんでした。どこかにあるはずなんですが。すごくやさしい人だったような気がします。「ウォー」のヒット、あるいは、「ヘル・アップ・イン・ザ・ハーレム」の怖い印象とはまったく違っていたのです。

「ウォー」に続くエドウィン・スターのヒットは、「ストップ・ザ・ウォー(戦争をやめろ)」という曲でした。2曲続けてかけてご冥福をお祈りします。

Diary Archives by MASAHARU YOSHIOKA
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