2009年09月23日(水) 03時33分02秒 soulsearchinの投稿

●メイズ・ライヴ~キング・オブ・レイドバック・ファンク

テーマ:ライヴ評・レポート
(ライヴの内容がでます。これからごらんになる方で、事前に内容をお知りになりたくない方はご注意ください)

【Maze Featuring Frankie Beverly Live: Explosion of Laid-back Funk】

爆発。

一言で言えば、レイドバック・ファンク(ゆったりしたリズム、テンポでのファンク)の炸裂、爆発だ。どうしてこんなBPM100(1分間のビートの数。数字が大きいとテンポが速い)前後のゆったりしたリズムで、これほどのグルーヴ感がでるのだろう。

1989年11月青山スパイラル・ホール、1994年9月横浜カフェ・デ・ラ・ソウル以来ちょうど15年ぶりのメイズ・フィーチャリング・フランキー・ビヴァリーのライヴ。前2回のライヴの記憶も忘却のかなたになりつつあるほど、昔のこと。ライヴが始まる前から観客の熱気は沸点に達している。全員が全員、メイズ、フランキーの登場をまだかまだかと待ち受けている感じだ。このコットンでも時折見られる「ファンク・ガス」が充満していて、マッチ一本で大爆発寸前という状況。超満員で客入れに時間がかかったため、ショースタートも18分押し。

メンバーが入ってくると、それだけで大変な歓声だ。そもそもニューオーリンズのエッセンス・ミュージック・フェスティヴァルでは7万人を相手に演奏する彼らがわずか200人を相手に演奏するのだから、これはプレミア・ショーだ。ドラムス、ギター、ベース、キーボード2人、パーカッション2人にフランキー・ビヴァリーという8人編成。

フランキーが客席に向かって聞いた。「初めての(僕たちの)来日を見に来てくれた人はどれくらいいる?」 すると、半分か、少なくとも3分の1の手があがった。これにはさすがに驚いた。初来日は1989年だから20年前だ。あのとき青山スパイラルは300人くらいだっただろうか。20年間のメイズ・ロイヤル・ファン。

ドラム・ソロのイントロから、「レイド・バック・ガール」へ。我らがフィリップ・ウーは舞台右手でキーボード。1曲目からアリーナ部分はほぼ総立ち。そして、「アイ・ウォント・トゥ…」「ウィ・アー・ワン」「キャント・ゲット…」のメドレーで観客を圧倒。腰を揺らし、腕を高く上げ振り、メイズのグルーヴにすべてを委ねる。バンドの演奏は完璧だ。シンプルにドラムとベースだけで、メイズのグルーヴ、波を形作る。そして、そこにファンキーなリフのキーボードやギターが実に絶妙にかぶさる。

最初こそフランキーの声がちょっとでていなかったが、中盤からは、まさに「フランキー!」と言えるフランキー節があちこちで炸裂。こうやって改めてメイズのヒットを次々に聴くと、メイズ作品はとてもメロディアスな楽曲が多いことに気づく。

観客は、「キャント・ゲット…」や「ラニング・アウェイ」のイントロが流れるだけで、歓声を上げる。東京中のメイズ・ファンが全員一堂に会したのではないかと思えるほどの熱狂ぶりだ。その熱狂振りはニューオーリンズにも負けないかもしれない。会場入口で売っているメイズのTシャツを早速着ている人も多い。

「ラニング・アウェイ」が終わったところで、フランキーが話し始めた。約束通りマーヴィンの話し、そこからのバンドの名前の由来、年齢の話しなど、少し長めに話した。「マーヴィンが僕たちを見つけてくれたんだが、その頃、僕たちはロウ・ソウルと名乗っていた。マーヴィンはその名前が気に入らなくてね。このロン(と言って舞台右手のパーカッション)がメイズという名前を出してくれ、それに決まったんだ。~中略~ 若い頃には金が必要だという。だが年を取ると金はそれほど重要ではなくなる。それよりも、愛のほうが必要になる。(「本当か?」の掛け声) 僕は今62歳、今年の12月で63歳になる。(「ハッピー・バースデイ!」の掛け声) さあて、1978年に戻ろう。僕たちの2枚目のアルバム、そのタイトル・トラックだ!」

こうして、「ゴールデン・タイム・オブ・デイ」が始まった。歯切れのいいギター・リフを聴かせるのはトニ・トニ・トニでもプレイしていたジュブ。長尺のジュブのギター・ソロも最高だ。そして、いくつかの曲でそれぞれがソロを取る。もちろん、フィリップも。それにしてもこのメンバーで10年以上もやっているだけのことはある。バンドの締まりが素晴らしい。もうバンド力の余裕だ。

「こういうゆったりしたリズムの曲って一般的に日本人には受けないのかなあ、最高だけど…」と同席の久保田利伸さんに聞くと、「こういうの好きな人は、めちゃくちゃ好きなんだけど、一般的には受けないんだよねえ。僕もアルバムでも1曲まで入れますけど、2曲は入れられない…(苦笑)」 久保田さんは盛んに「ゴー・フランキー・ゴー」、「フィリップ・ウ~~」と掛け声をかけ、めちゃくちゃノリノリ。久保田さんはエッセンスでは見たことがないが、ニューヨークのアポロで見たことがあるという。

日本でもかなり知られる「バック・イン・ストライド」あたりもイントロだけで、客がいっせいに立ち上がる。「ジョイ&ペイン」では、「イエイエイエ~」というあのコーラス部分をみんなが歌う。ひときわ人気が高い曲だ。歓声がものすごい。コットンの客全員がメイズ・マジックに打ちのめされている感じだ。

本編を「ビフォー・アイ・レット・ゴー」で終え、アンコールで「アイ・ウォナ・サンキュー」。大パーティーは102分で終宴となった。

メイズのサウンドは1970年代から変わらない。不変なサウンドが普遍なサウンドになっている典型的な例だ。このレイドバックなグルーヴは、一度はまると抜けられない。個人的には、今年コットンで見たバンド系ライヴで文句なく1番の出来だった。フランキー・ビヴァリー=キング・オブ・レイドバック・ファンク。これを見れば最高にハッピー・フィーリン!

(残るライヴは、9月23日(水)、25日(金)、26日(土)の3日、コットンクラブで)
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/index.html

■ フランキー・ビヴァリー来日直前インタヴュー
September 09, 2009
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10338285135.html

■ 毎日新聞・楽庫(2009年9月3日付け夕刊)
http://mainichi.jp/enta/music/interview/news/20090903dde012070071000c.html

■名盤『ライヴ・イン・ニュー・オーリンズ』のDVD

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■2009年10月5日発売予定 メイズ・トリビュート・アルバム 『アン・オール・スター・トリビュート・トゥ・メイズ』(輸入盤)

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これも名盤。聴きたかった「シルキー・ソウル」。↓ 残りの日程で演奏されるか?

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■ メンバー

メイズ・フィーチャリング・フランキー・ビヴァリー
Frankie Beverly(vo,g), McKinley “Bug” Williams(per), Roame(per), Philip Woo(key), Vance Taylor(key), Jubu(g), Larry Kimpel(b), Chris Johnson(ds)

■セットリスト:メイズ・フィーチャリング・フランキー・ビヴァリー
Setlist: Maze Featuring Frankie Beverly @ Cotton Club, September 22, 2009

show started 19:18
01. Intro
02. Laid Back Girl (1993)
03. Southern Girl (1980)
04. I Want To Feel That I'm Wanted (1985)
05. We Are One (1983)
06. Can't Get Over You (1989)
07. Running Away (1981)
>> Introducing members 
08. Golden Time Of Day (1978)
09. The Morning After (1993)
10. Back In Stride (1985)
11. While I'm Alone (1977)
12. Happy Feelin's (1986)
13. Joy & Pain (1985)
14. Before I Let You Go (1981)
Enc. I Wanna Thank You (1984)
show ended 21:00

(2009年9月22日火曜、丸の内コットンクラブ=メイズ・フィーチャリング・フランキー・ビヴァリー)
ENT>MUSIC>LIVE>Maze Featuring Frankie Beverly
2009-114

コメント

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1 ■はじめまして。

ライブレポートいつも楽しく拝見しています。
夫が吉岡さんを崇拝しており、(私もですが)
この日も「吉岡さん来てるかなぁ」なんて言ってたんですが、本当に同じ日に観ていたとは!
うれしいです!
しかも吉岡さんもお墨付きのライブと知ってますますうれしいです♪

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