January 08, 2006

Manhattans: Brings The Legacy Of Sam Cook, Ray Charles

【ソウルのレガシーを蘇らせるマンハッタンズ】 

レガシー。

音楽マンハッタンズの一番の低音を司るウィンフレッド・ブルー・ラヴェットは、ステージに杖をついて登場してきた。それを見て、思わず、時の流れを感じた。彼らが初来日したのは、1981年3月。「キス&セイ・グッドバイ」(76年)以来、ちょうど80年に「シャイニング・スター」が全米ナンバーワンになった後だ。それから25年経っている・・・。あの時は、中野サンプラザのセンターの一番前の列でマンハッタンズを見た。だから個人的にはものすごく強烈なライヴ体験だった。終った後楽屋に行ったら、今回は来日していないソニー・ビヴィンズに「君がメモしてるのがわかったよ」と言われた。そういえば、あの頃からライヴの曲目とかメモすることがあったんだ。(笑) その時、インタヴューもした。

ブルー・ラヴェットはグループのリーダー格、彼は1943年11月生まれだから、今62歳になる。たしかに杖をついてもおかしくはない年齢だ。そして、彼はステージで一番左に位置し、なんと椅子に座りながらパフォーマンスを繰り広げた。腕と腰を振りながら、他の3人に合わせて踊っている。杖をつき、椅子に座りながら踊るという絵柄だけで、「まあ、年をとったんだなあ」と感慨に耽った。

ステージでは一番右に、復活したジェラルド・アルストン。真中の二人、スキンヘッドがトロイ、髭と黒髪がデイヴィッドの4人編成。これにバンド。やはり、ジェラルドが歌い、ブルーが支えれば、これでマンハッタンズだ。ジェラルドのはりの歌声が響くとまさにグループの振り付けとともに、伝統的ソウル・ショウになる。ノンストップで次々と歌われるマンハッタンズのヒット曲。

ピーク時のパフォーマンスからすれば、このライヴは何割か減なのだが、往年のグループがこうして現役として、伝統的・典型的ソウル・ショウをやってくれる、ということだけで感情的に許せてしまう。そして、彼らの場合、ヒット曲が多いだけに、そのヒット曲の思い出が蘇ると何か微妙に熱い物を感じてしまう。パフォーマンスは65点でも、今日、僕の目の前でやってくれることに95点をあげたい気持ちだ。\n
「キス&セイ・グッドバイ」がヒットしたのは、76年。また、彼らの初のメジャー・ヒット「ゼアリズ・ノー・ミー・ウィズアウト・ユー」は、73年の大ヒット。33年前だ。この7インチシングルを、昔の家の大きなステレオでかけた記憶が蘇る。そして、「ハート」「ウィ・ネヴァー・ダンス・トゥ・ア・ラヴ・ソング」・・・。

白いスーツに身を包んだ彼らは、しばらく前のJTテイラーのライヴ同様、過去からの使者と言ってもいいだろう。しかし、この日のハイライトは、「ミスター・キス・アンド・セイ・グッドバイ」「ミスター・シャイニング・スター」と紹介されたジェラルドのひとり歌いで聞かせたサム・クックの「ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム」だった。もちろん、マンハッタンズ名義でレコーディングもされているが、元々サム・クックのフォロワーとして知られるジェラルドだけに、思い切りサム節を出し切っていた。

サム・クックのライヴを見ることができない今、こうしたサムの影響直系のいわば「サム・クック・チルドレン」のパフォーマンスを見ることによって、サムへの思いを馳せることができる。きっと、サムが生きていたら、こんな風に歌うのだろう、などと。

「キス・・・」が終わり、アンコールになったら、なんと4人でアカペラでとある曲を歌い始めた。「ジョージア・オン・マイ・マインド」だった。これは、言ってみれば勝手に僕の2005年のテーマみたいに思っている曲なので、感慨深かった。途中からバンド演奏が入ったが、サムだけでなく、レイ・チャールズのレガシーもここに宿った。

Setlist

show started 21:40
01. Crazy
02. I'll Never Find Another (Find Another Like You)
03. Tomorrow
04. Wish That You Were Mine
05. Hurt
06. We Never Dance To A Love Song
07. It Feels So Good To Be Loved So Bad
08. There's No Good In Goodbye
09 Am I Losing You
10. Turn Out The Stars
11. There's No Me Without You
12. Don't Take Your Love From Me
13. (Hold On) Everything's Gonna Be Alright
14. A Change Is Gonna Come
15. Shining Star
16. Kiss & Say Goodbye
Enc. Georgia On My Mind
show ended 22:53

(2006年1月5日木曜、丸の内コットンクラブ・セカンド=マンハッタンズ・ライヴ)

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2006-001