NO.185
2003/03/12 (Wed)
Traveller : Tortoise Matsumoto
旅人

それが、このアルバムのタイトルなわけです。歌っている人は、トータス松本。ウルフルズというグループのリード・ヴォーカルの人。ソロ・アルバムです。これが、ソウルやブルーズの曲のカヴァーばかりを集めたアルバムになっています。

トヨタの車の宣伝で、マーヴィン・ゲイの「スタバン・カインド・オブ・フェロウ」が流れていますが、あれを歌っているのがトータスさんです。で、その曲を含めていろいろはいっているアルバムがこれ。

いやあ、驚きました。ボビー・ウーマック、アル・グリーン、サム・クック・・・。次から次へとでてくるソウル、R&B,ブルーズのヒットの数々。しかも、バックをつけてるミュージシャンが全員日本人。20年前じゃあ、絶対考えられなかったですねえ。

ここまで、日本人でソウルフルなアルバムを作った人はこれまでいなかったんじゃないかな。今までも、ソウル・ミュージックが好きな日本人アーティストがソウルっぽい曲を歌ったアルバムはたくさんありましたが、日本人が歌ったソウル・アルバムはなかった。

このアルバムって、十分ソウル・アルバムです。マイケル・ボルトンよりソウルフルです。僕が特に気に入っているのが、マーヴィン・ゲイ、アル・グリーンの「タイアド・オブ・ビーイング・アローン」、そして、サム・クックの「ブリング・イット・オン・ホーム・トゥ・ミー」。ボビー・ウーマックもいいなあ。

このソウルの理解度が半端じゃないですね。驚きます。歌手としての基礎体力があるってことなんでしょうねえ。トータスさんは、自筆ライナーのなかで、ここに収められた曲は、自分の栄養になった曲ばかりだ、と書いています。なるほど。まさに。納得。

これらの曲は、彼にとっても栄養になりましたが、聞く人にも、ソウルを愛する人にも十分栄養になります。いま、見事にブラウン・アイド・ソウルの誕生です。いや、ブラック・アイド・ソウルかな。

Diary Archives by MASAHARU YOSHIOKA
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