̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
『お気にいりのラジオ番組は?』『ソウル・トレイン』
曲: 『ソウル・トレインのテーマ』
「TSOP (The Sound Of Philadelphia)」
歌・演奏:MFSBフィーチャリング・スリー・ディグリーズ
MFSB FEATURING THREE DEGREES
年: 1974年
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
『お気にいりのラジオ番組は?』『ソウル・トレイン』
「ワッツ・アップ! ワッツ・アップ!?(みんな元気か!?)
」 ウイークデイの深夜12時半、いつものように元気一杯のDJ
リューのかけ声からその番組は始まる。外が見えるスタジオの窓か
らは、首都高を行き交う車のライトが、一直線になって様々な色の
ネオンがあふれる東京の夜景とからみあう。
それはFM局J−ウエイヴの人気番組『ソウル・トレイン』だ。
アメリカの同名テレビ番組の公認ラジオ版である。最近では、お台
場にソウル・ミュージックばかりかける公認の「ソウル・トレイン
・カフェ」まで開店した。
オリジナルのテレビ版は、1970年にシカゴで始まり、翌71
年から全米で放映されるようになった。番組のコンセプトはいたっ
て簡単だ。その時の人気ソウル・アーティストがやってきて、自分
たちのヒット曲を歌い、選ばれた観客が、その曲にあわせて踊ると
いうもの。
それでも『ソウル・トレイン』に出て踊ったということが、70
年代にはブラザーやシスターたちの大いなる自慢になった。もちろ
ん、ソウル・アーティストにとってもこの番組に呼ばれることは大
変なステータスだった。
日本でも一時期放映され、本場の最新ダンスが見られること、ま
た、当時はまだまだアーティストの来日も少なかったので、動くソ
ウル・アーティストが見られるということで、熱心なファンの注目
を集めたものだ。当時ダンス好きだった人は、毎週欠かさずこの番
組を見て、そこで踊られるダンスを必死に覚えた。なにしろ、その
頃はまだビデオというものがなかったので、一度見て動きを覚えな
ければならなかったのだ。
このMFSBが演奏しスリー・ディグリーズが歌う「ソウル・ト
レインのテーマ」は、実は二代目のテーマ。70年に番組を始めた
司会者でありプロデューサーのドン・コーネリアスは、当初、キン
グ・カーティスの「ホット・ポテト」という曲をテーマに使ってい
たが、74年、番組が新シーズンに入る時に、 リニューアルを考
え、新たなテーマ曲を作ってもらおうとフィラデルフィアの売れっ
子プロデューサー、ギャンブル&ハフのふたりに頼んだ。
ギャンブル&ハフが同地の優れ者のスタジオ・ミュージシャンを
集めて録音したのが、この曲だった。MFSBは、およそ30名に
もおよぶフル・オーケストラだ。彼らは、それまですっかり裏方だ
ったが、このヒットで一躍有名になった。
毎日生放送の『ソウル・トレイン』でDJリューは、リスナーへ
電話をかけ直接話をする。電話口の声は、恋愛や仕事、進路の悩み
を彼に打ち明ける。そして、その会話の最後で、リューは英語で、
「君のお気に入りのラジオ番組の名は?」とリスナーに尋ねる。
すると彼らは勢いをつけてこう答える。「『ソウル・トレイン』
!!」
(お台場のソウルトレイン・カフェは、2002年2月に閉店しま
した)
(2002年12月3日アップ)
1999年10月号L&G誌に掲載
|