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『マッスル・ミュージカル』『筋肉、その無限の可能性』
『マッスル・ミュージカル』『筋肉、その無限の可能性』

【2003年5月9日金曜・赤坂ACTシアター】

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『筋肉、その無限の可能性』

   無限。

   『マッスル・ミュージカル』のキーワードは、肉体、汗、物量、
限界への挑戦、頭脳、非物語性、そして、無限。音楽にあわせて考
えも及ばないような動きが飛びだす。人間の体の可能な限りの限界
に挑戦している。人間の体に腕、足は2本首は一つしかない。しか
し、その動きはまさに無限。それは88という限りある鍵盤を叩く人
間によって無限のピアノのメロディーが生まれるのと同じだ。体の
動きも無限なら、それを生み出す頭脳も無限だ。

   そしてこのミュージカルの最大の美しさは、人間の肉体パフォー
マンスであるだけでなく、ストーリーがないという点にある。物語
がないだけに、そのパフォーマンス自体が観客の目を釘付にする。
意味がないことをここまで徹底してやりとげる点が美しく素晴らし
い。

   透明人間に叩かれるかのようなパフォーマンス、  人間ピアノ鍵
盤、迫力一杯の空中ダンス、床と天井で繰り広げられるトランポリ
ン、壁を昇る側転・・・。様々な筋肉出し物のオムニバスはいずれ
も楽しい。

   こんなエンタテインメント見たことない。サーカス?  ダンスシ
ョウ?  それともミュージカル?  これってかなりオリジナリティ
ーあるものではないだろうか。ぜひブロードウエイにかけてもらい
たい。言葉が必要ないのだから、外国人がどのように受け止めるか
とても興味深い。「ストーリーはありません。しかし、メッセージ
はあります」みたいなキャッチでいけば、意外とロングヒット・ミ
ュージカルになるかもしれない。

   一つだけ希望があるとすれば現在は15分の休憩をいれて計 130分
ほどだが、休憩なしにして 100分くらいにしたらどうだろう。密度
が濃くなること間違いない。出演者の体力?  大丈夫、やればでき
ます。ここまでできてるんだから。可能性は無限大。(吉岡正晴)


【2003年5月9日赤坂アクトシアター】

(毎日新聞2003年5月17日付け・夕刊・楽庫に掲載)

上記原稿の毎日新聞掲載ページ
http://www.mainichi.co.jp/life/music/live/2003/0519.html

(2003年5月24日アップ)

    
MASAHARU YOSHIOKA
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