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ボーイズ・トゥ・メン・ライヴ『少年から大人への条件』
ボーイズ・トゥ・メン・ライヴ『少年から大人への条件』

ボーイズ・トゥ・メン・ライヴ
『少年から大人への条件』

【2003年2月5日水曜・日本武道館】


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  生存条件。

   1988年に結成した時ボーイ(少年)だった彼らは91年ソウ
ルの名門レーベル、モータウンから華々しくデビュー。彼らは過去
12年もっとも多くのヒットを放ったR&Bヴォーカル・グループ
となり、  いまだに競争の激しいR&Bの世界で生き延び続けてい
る。その生存条件は、素晴らしい楽曲の数々であることが、およそ
2年ぶりの来日公演でも明らかだった。

   15曲94分のライヴは前回同様マイケル・マッキャリー不在の
3人でのショウ。ドラム1人にキーボード3人(うち1人がギター
とベースも兼任する)というエコノミーなバンドで、昨年発売され
た最新作『フル・サ−クル』からの新曲6曲を含み次々と歌ってい
く。すっかりトリオ・ショウに慣れたのか、軽くこなしていく感じ
だ。

   やはり、圧巻は後半「ウォーター・ランズ・ドライ」からのヒッ
ト曲の連続。ガ−ナ、プエルトリコ、東京、インドで撮影されたビ
デオ映像をバックに歌った「カラー・オブ・ラヴ」はさすがに心に
しみるいい曲だと思ったらベイビーフェイスの作品。そして、その
映像の中に「ウォー・イズ・ノット・ジ・アンサー」の文字を見た
瞬間、彼らにマーヴィン・ゲイの「ホワッツ・ゴーイン・オン」を
歌ってもらいたいと思った。彼らのビューティフルなコーラスで、
あの名曲を歌ったら、さぞかしはまるにちがいない。

   観客にサビを歌わせる「エンド・オブ・ザ・ロード」、赤いバラ
を配りながら歌う「アイル・メイク・ラヴ・トゥ・ユー」を見ると
10年後にも彼らが同じようにやっているであろうことが容易に想
像がつく。

   カジュアルなボーイのイメージでライヴをやり通した彼らは、い
かにして、ボーイからメン(大人の男)のイメージを作るのだろう
か。

2003年2月5日(水)武道館  音楽評論家・吉岡正晴



  (毎日新聞2003年2月15日付け夕刊・楽庫に掲載。新聞掲
載時のタイトルは、『どんな大人へ』。)
    
MASAHARU YOSHIOKA
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