NO.541
2004/02/10 (Tue)
46th Grammy Roundup
ディレイ。

10時、かとおもいきや、9時55分、いきなりプリンスのライヴが始まった。今回のグラミー生中継は、先週のスーパーボールでのジャネット・ジャクソンの事件があったため、5分間のディレイ中継となった。これは、実際よりも、5分遅れて放送を送り出すというもの。万一、不測の事態が起こった場合、その5分の間にカットするなり、ぼかしをいれるなりの対策を取るというやりかただ。そのせいで、アメリカ東部時間午後8時にあわせると、日本時間午前10時、さらにそこから5分前の、9時55分からの放送になったわけだ。日本のwowowは、ディレイせずにそのまま放送したために5分前からのスタートとなった。これは、快挙。しかし、同時通訳は毎年同じように最悪。もっとレベルの高い通訳はいないのだろうか。ゲストに金かけるくらいなら、通訳にもっといいギャラ払っていい通訳を雇うべきだ。まずきちんと日本語をしゃべれる人をオーディションしないと。あのレベルなら、もうないほうがいいかもしれない。雑音なだけ。

そして、プリンスにビヨンセがからむ。始まりから、なかなかいい演出だ。105部門の中で、この生中継で決定が放送されるのは、わずか11部門。ほとんどの部門はインターネットなどさまざまな媒体でショウの開始とともに発表される。

数多くのライヴ・パフォーマンスが見られたが、やはり、サミュエル・ジャクソンがMCを担当し、アース・ウィンド&ファイアー、アウトキャスト、そして、ジョージ・クリントンなどが一挙に登場したファンク・メドレー。これはテレビで見てても圧巻。会場にいたら、さぞかしすごかっただろう。ブッチー・コリンズもいた。

全体的にはラップ、R&Bアーティストが強いという印象だが、それでもロック・アーティストは健闘している。やはり、グラミーは白人主導型の組織という感じがまだまだある。特に主要4部門のレコード部門(コールドプレイ)と新人部門(エヴァネセンス)は、そうしたロック寄りのグラミーの色を出した感じだ。グラミーを決めるNARASのメンバーの人種構成は明らかにされていないが、白人黒人の割合は7−3くらいなのだろうか。

そろそろ、グラミーも閉ざされた組織ということではなく、徐々に情報公開をしていってもいい時期かもしれない。とりあえずは、得票のパーセンテージを発表してもらいたい。5つのノミネートがあれば、最低20パーセントの支持を得なければ受賞にはならないが、30%対27%なのか、50%対12%なのか、そのあたりで得られる情報はやはり貴重だ。ぜひとも、お願いしたいところ。

ルーサー・トリビュートは、アリシア・キーズがよかった。そして、リチャード・マークスのピアノでセリーヌ・ディオンが歌う「ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー」。このピアノのイントロだけで一瞬感動したが、セリーヌのマイクの調子が悪く残念だった。しかし、ピアノ一本、しかも真横で歌うのに、なぜモニターのイヤホーンが必要なのだろうか。ただそこのピアノを聴いて歌えばいいのにと思った。

ここでライヴを見せたブラック・アイド・ピーズは明日ロスをたってあさって日本着なのかな。水曜日にはもう東京でライヴ。大忙し。

ところで、今年の「トラディショナル・ポップ・アルバム」部門にロッド・スチュワートの『グレイト・アメリカン・ソングブック、VOL.2』がノミネートされていた。これは前作『VOL.1』に続くもので、前作は全世界で400万枚、今作も170万枚のセールスを記録している、という。僕は、これを本命にしたが、トニー・ベネットとKDラングが受賞。

これまでに、ロッドは13回ノミネートされていたが、一度もグラミーをとることができていない。グラミー七不思議のひとつである。ゆえにそろそろ来てもとも思ったのだが。一方、スティングはすでに15のグラミーを獲得、今年のひとつを加えると16になる。しばらく前、ロッドはインタヴューで、「グラミーはイギリス人にはくれないらしいな、スティングでなければ」とジョーク交じりに語った。そして、それを聞いたスティングは、「じゃあ、オレのをひとつやるよ」とやはりジョークで返したという。スティングとロッド、確かにグラミーのもうひとつの光と影である。



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Diary Archives by MASAHARU YOSHIOKA
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