Gospel Is… Live

迫力。

熱いゴスペルの熱気が会場に湯気をもださせたか。武道館などではよく見られる湯気のような白い煙が、薄く会場にたちこめていた。ニューヨークで大当たりしたミュージカル『ママ、アイ・ウォント・トゥ・シング』のプロデューサー、ヴァイ・ヒギンセンがてがけた新作。タイトルは、その名も『ゴスペル・イズ』。意味は「ゴスペルとは…」ということ。

ミュージカルではなく、ライヴ・ショウだった。12人の男女混声のコーラスにドラム、ベース、キーボードの3人のバック。なんといっても、その12人のコーラスの迫力にまいる。宗教などまったく関係なく、歌そのものの力を思う存分見せてくれる。おそらく、会場の半分以上の人たちは歌詞のメッセージなど知らずに、ビートとサウンドとリズムに乗って楽しんでいるのだろう。

ここでは、ゴスペルは完全なエンタテインメントである。日本におけるコーラス・グループ・ブーム、アカペラ・ブーム、あるいは、ゴスペル・ブームというのがあるとすれば、その市場にどんぴしゃのタイミングとも言える。そして、ここで歌にあわせて踊ったりしている観客の中には仏教にせよ、他の宗教の人たちもいるのかもしれない。

途中、アレサ・フランクリンの「シンク」、ダイアナ・ロス、あるいは、マーヴィン・ゲイなどでもおなじみの「エイント・ノー・マウンテイン・ハイ・イナフ」、「アイ・ウィル・フォロー・ヒム」、「オー・ハッピー・デイ」などなじみの曲をいれ、リードシンガーも入れ替わり立ち代り皆大活躍。

一番印象に残ったのは、12人のコーラスとキーボードだけでやった「アメイジング・グレイス」。12人のコーラスがユニゾンで綺麗にまとまった。

またアップテンポの曲では観客が立ち上がって、音楽を楽しんでいたが、これなどほぼディスコ状態と同じだ。アンコール3曲目の「エヴリシングス・ゴナ・ビー・オールライト」は、最後ほぼドラマーとキーボード、ベースだけになり、15分以上続いた。アンコール含めて18曲、熱狂のステージの幕を下ろした。一言で言えば「本場の迫力はすごいね」。

(2004年12月28日水・新宿厚生年金=ゴスペル・イズ…・ライヴ)

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