◎「おくりびと」誕生へのご縁

「おくりびと」誕生へのご縁
縁。
この「おくりびと」誕生までは本当にいろいろな話があるようだ。それらは一言で、「ご縁」という言葉でつながる。
いろいろ見てておもしろいな、と思ったのが、本木さんが奥さんとなる内田也哉子さんと知り合うきっかけが、1993年のアカデミー賞のテレビ中継だったらしい。それから16年後、彼らは夫婦でロスに行き、本木さんはそのアカデミー賞を受賞するのだから、すごい縁だ。
また、監督の滝田洋二郎氏は、もともといわゆるピンク映画(成人映画)からキャリアを積み上げた人で、その彼は1986年、『コミック雑誌なんかいらない!』から一般映画を監督し始める。彼が一般映画を撮り出す最大のターニング・ポイントとなったのがこの『コミック…』なのだが、この映画を撮るにあたって滝田監督を抜擢したのが、そもそもこの映画の発案者だった内田裕也さんだった。
内田さんは、成人映画の監督だった滝田氏を一般映画の世界に招きいれ、その滝田さんは以後、一般映画で着実に実績を積み上げ、今回の『おくりびと』へつながる。その企画案が内田さんの義理の息子、本木さんから出ているわけだ。これまたすごいご縁だ。
本木さんはこの映画の成功の要因に脚本の小山薫堂さんの名前をあげているが、本木さん、小山さん、そして、滝田さんのつながりは、いつ頃、どのようにしてできたのだろうか。
そしてなにより、本木さんが出会った『納棺夫日記』。これこそ最大のご縁だろう。
いろいろなテレビなどで本木さんのインタヴューが出ていたが、ひじょうに真摯なまじめな映画人という印象を受けた。ひょっとして、映画プロデューサー兼俳優として日本のクリント・イーストウッドみたいになれるのではないか。
■ ざっと不完全な年表
1986年 『コミック雑誌はいらない!』(滝田氏、一般映画へ進出。内田裕也氏の抜擢)
1993年 本木氏、インド旅行
1993年3月 青木新門氏 『納棺夫日記』上梓
1993年3月? アカデミー賞で本木氏、内田也哉子さんと知り合う。
1993年10月 本木氏、自身の写真集に『納棺夫日記』からの引用許諾をもらうため、青木氏にコンタクト
1993年12月 本木氏 『天空静座 – HILL HEAVEN』上梓
1995年5月 本木氏、内田也哉子さんと結婚
2005年頃? 映画『おくりびと』企画、産声をあげる
2008年9月 『おくりびと』ロードショー公開
2009年2月 アカデミー賞「外国語映画賞」受賞
抜けているところを徐々にでも埋めていきたい。
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