★メリー・クレイトンの幻のオード・レーベル作品3枚4月に

★【メリー・クレイトンの幻のオード・レーベル作品3枚4月に】
名盤。
しばらく前に、デイヴィッド・T・ウォーカーのオード・レーベル時代の作品が日本初CD化されたが、同じレーベルでアルバムを残したブラック・シンガー、メリー・クレイトンの作品3枚が、2009年4月22日、ビデオアーツからリリースされる。
今回リリースされるタイトルは『ギミー・シェルター』(1970年作品)、『メリー・クレイトン』(1971年作品)、『キープ・ユア・アイ・オン・スパロウ』(1975年作品)。いずれの作品も1970年代初期のロス・アンジェルス・スタジオ・シーンの人気ミュージシャンたちが勢ぞろいしているもので、参加ミュージシャンは、デイヴィッドT、ジョー・サンプル、ボビー・ハンフリー、ウィルトン・フェルダー、ビリー・プレストンなど。3枚目の『キープ…』は、ジーン・マクダニエルズ・プロデュースでニューヨーク録音だけに、スティーヴ・ガッド、ボブ・ジェームス、ラルフ・マクドナルドなどが参加している。
メリー・クレイトンの当時のブラック・ミュージック・シーンにおける立ち位置はユニークで、いわゆるアレサ・フランクリン、グラディス・ナイトなどを頂点とするソウル・シンガーの世界とは一線を画するところにいた。ちょうど、ロバータ・フラックやダニー・ハザウェイらのニュー・ソウル・アーティスト、また、ジャズ的アプローチもあるシンガーといったところだった。ソウル・ファンというよりも、むしろジャズ・ファン、のちに誕生するフュージョン系のファンなどから支持された。
メリー・クレイトンは、1948年12月25日ルイジアナ州ニューオーリーンズ生まれ。ゴスペルからソウルに転じ、シンガーとして活躍。ボビー・ダーリンとデュエットを歌ったり、レイ・チャールズのバックコーラス、レイレッツにいたこともあった。1969年、ローリング・ストーンズとともに「ギミー・シェルター」を歌い注目を集めた。これはストーンズは、もともとボニー・レイットで録音しようとおもっていたものの、ボニーが病気か何かで録音できず、彼女が代役を務めた。その後、ライナード・スキナードの「スイート・ホーム・アラバマ」でもコーラスをつけている。1970年、オード・レコードと契約、上記3枚のアルバムを出した。
長らくこれらの作品は流通しておらず、今回の3枚はすべて世界初CD化、しかも紙ジャケットで出るという。
当時聴いたときは、それほど黒いとは思わなかったが、今改めて聴くとずいぶん黒かったんだなあ、と感じた。時代、取り巻く環境が変わっているわけだ。

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ギター・シェルター

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