◎ウルビーノのヴィーナス・鑑賞

[2008/05/16]

◎La “Venere Di Urbino”

【ウルビーノのヴィーナス・鑑賞】
ギリシャ型あし
ソウル・サーチン美術部、久々の開催。2-3日寒い日が続いたが、この日はすっかり晴れて日中は若干汗ばむほどの上野の森。岡先生の解説で「ウルビーノのヴィーナス」展を鑑賞に。学生時代美術部だったK夫妻、Sちゃん、Kちゃん、岡先生。K氏が美術部だったとは知らなかったあ。本日は蝶ネクタイで登場。「(美術展用の)コスプレです」。名探偵コナンのようだった。(笑)
まもなく最終日ということもあってか、かなり混みあっていた。絵画、彫刻、アクセサリー小物など全70点余。ヴィーナスを切り口にさまざまな作品が展示されている。それにしても、こんなにヴィーナスの絵があるんだ。僕が知ってるのはせいぜい「ミロのヴィーナス」くらいだが。
今回のテーマ「ウルビーノのヴィーナス」(ティツィアーノ・ヴェチェリオ作=1538年)は、ウルビーノという画家が描いたのかと思っていたら、違った。ウルビーノはウルビーノ公という貴族の名前で、ウルビーノ公が所蔵していたヴィーナス、ということらしい。
この頃、絵はお金持ちが画家に注文をだして、描かれていた。この注文主グイドバルドは1538年に、ティツィアーノに一言「裸の女」とだけ書いて注文した。描かれている後ろの侍女らは、ヴィーナスの洋服をあわてて探している様子を描いているそうだ。
[ウルビーノのヴィーナス(カタログIII-4)
印象に残るのは、やはり大きな絵だ。「こういう絵は、お金持ちの家の玄関とかにど~んと飾られてたんですか」 岡先生解説。「いえいえ、こんなヌードの絵は誰もが目に付くところなんかにはおきません。そもそも裸の女性の絵なんていうのは、当時でも不謹慎なもので、こうした絵は豪邸の一室にひそかに飾られ、誰か親しい友人なんかが来たときに、そっと見せたりするものなんです。秘め事ですよ。また、裸婦は基本的にはよくないんですが、これがギリシャ神話にでてくる女神のヴィーナスだから、許される、ということがあったんですね。神様だから裸を描いてもいい、という考え方です。だから、これだけ多くのヴィーナスが描かれたわけです」
へええ。やはり当時もヌードはだめだが、ヴィーナスの名の下にそれがなんとか許された。だから、ヴィーナスを想定させるヴィーナスとの関連物が必ず描かれるという。例えば、キューピッド、そして、キューピッドが持つ矢、鳩、バラなどなど。ヴィーナスはヌードを描く免罪符だったわけだ。
「ヴィーナスとキューピッド」(ポントルモ作・ミケランジェロの下絵による=1533年頃)のヴィーナスは筋肉隆々。ここには二種類の愛、卑俗的な愛と神聖な愛が描かれ、通俗的な愛だと苦しんで、痛い目にあうぞという示唆を含んでいるそうだ。この絵に限らず、キューピッドはあちこちに登場。黒猫みたいな絵も、隠し絵的にあったりして、本物を間近に見ると発見新たで楽しい。
[ヴィーナスとキューピッド(カタログIII-3)]
岡先生、ノンストップで約3時間。「今日は、途中で怒られませんでしたね」「そうですね、随分ソウル・サーチン美術部も板についてきました(笑)」偶然来ていた先生の別の生徒さんから声をかけられていた。何度来てるのかなあ。 
講義の途中、ヴィーナスの足(カタログI-6 メディチ家のアフロディテ=メディチのヴィーナス・大理石像からの石膏複製)を指し、「このあたりのフォルムが後のヴィーナス像の基本形になるんです」と説明。その後、足のフォルム(膝から下、特に親指より人差し指の長い指がギリシャ型でよいなど)に関する熱い解説が続き、実は、先生、足フェチであることが発覚した。「大好きなんです(ギリシャ型)」と告白。学生時代には、学校のとある女子の足のフォルムに惚れ、石膏で型取りして、模型を作り飾っていたそうだ。かつての足フェチが今や美術部の先生です。ブラヴォー!
今日のテーマ曲。サム・クックの「キューピッド」。次回はモディリアーニ展かな。
■ 過去記事・美術部
October 10, 2007
Philadelphia Museum of Art Exhibition Begins Today
【フィラデルフィア展・今日から】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002075.html
November 16, 2007
The Appreciation Of Philadelphia Museum Of Art With Mr. Oka
【岡先生と鑑賞するフィラデルフィア美術館展】
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200711/2007_11_16.html
December 16, 2007
Munch Exhibition At Ueno
【上野の森でムンク展~ムンチと書いてムンク】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002200.html
フィラデルフィア美術館展  国立西洋美術館 2007.10.09 内覧会
フィラデルフィア美術館展  国立西洋美術館 2007.11.15 鑑賞
フェルメール展牛乳を注ぐ女 国立新美術館  2007.11.29 鑑賞
ムンク展 国立西洋美術館 2007.12.15 鑑賞
ウルビーノのヴィーナス展  国立西洋美術館 2008.05.15 鑑賞
■ ヴィーナス~公式ウェッブ (2008年5月18日まで)
http://www.venus2008.jp/
上野・国立西洋美術館
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