◇ 映画『レッド・テイルズ』~ルーカスが自腹で製作したブラック・ムーヴィー

◇ 映画『レッド・テイルズ』~ルーカスが自腹で製作したブラック・ムーヴィー
【Red Tails; The Movie George Lucus Financed By Himself】
赤尾。
2012年1月20日に全米公開された映画『レッド・テイルズ』が話題を集めている。これは、ジョージ・ルーカスが製作したもので、第二次世界大戦時にアラバマ州タスキギーの米空軍基地を本拠に活躍した黒人兵士たちの物語。主要出演者は黒人ばかりなので、いわゆる「ブラック・ムーヴィー」的なジャンルに入る。キューバ・グッディング・ジュニア、テレンス・ハワード、二大ブラック俳優が主演。他にもニーヨ、メソッドマン、ダニエラ・ルーアらが出演。「レッド・テイルズ」(赤いしっぽ)は、彼らが乗るウォーホーク戦闘機の尾翼が赤く塗られていたために、愛称となった。
舞台は1944年、人種差別が色濃い南部アラバマ州タスキギーの米空軍トレーニング・センター。当初、黒人パイロットらはドイツ空軍との空中戦など高度な任務を与えられず、対地上への爆撃など技術的に低い仕事しかさせてもらえなかったが、爆撃機の護衛の仕事などから成果をあげ、徐々に評価をあげていき、リスペクトを得ていく、という物語。
ジョージ・ルーカスがこの話を友人から聞き、映画化を考えたのは1988年のこと。当初は1992年公開を目指した。ルーカスはこのとき、『ローレンス・オブ・アラビア(アラビアのローレンス)』のような詳細に綴る作品を考えたが、何度も脚本を煮詰めていく中で、物語の戦闘部分にフォーカスすることにした。彼は、自身の1988年作品『タッカー』(Tucker: The Man and His Dream)をイメージしたものにしようと考えたという。(『タッカー』は実在した自動車タッカーについての物語)実在する多くのタスキギーのパイロットらにインタヴューし、2007年、ジョン・リドリーが脚本家となり、脚本を完成。この時点では、ルーカスはサミュエル・ジャクソンに監督・主演を打診するが、最終的にジャクソンは脚本は絶賛するが、どちらの役も引き受けなかった。その後監督はアンソニー・ヘミングウェイ(黒人)に。
2009年1月からプリ・プロダクションが開始されたが、製作・配給に関して、メジャーの映画会社が「主要出演者が黒人のため、世界規模で売れない」と難色を示し、結局、総制作費5800万ドル(1ドル80円として約46億円)、さらに配給費用3500万ドル(同・約28億円)をルーカス自ら負担して、完成にこぎつけた。
紆余曲折を経て、2012年1月20日全米で20世紀フォックスの配給で公開され、約1週間で2000万ドルの興行収入をあげている。
ちなみに、このタスキギーの黒人空軍兵士を描いたテレビ映画『タスキギー・エアメンTuskegee Airmen』が1995年に公開されており、このときの主役もキューバ・グッディング・ジュニアが演じている。
黒人の間では、この映画を劇場で見て、積極的にサポートしようという動きも出てきた。また、ホワイトハウスでオバマ大統領らもこの映画を鑑賞している。
アラバマ州タスキギーは、ソウル・ファンにとっては、コモドアーズ/ライオネル・リッチーの出身地として名高い。
映画の日本公開は未定。
■ 映画予告編
http://youtu.be/wityJA7DlII

■ 映画サウンドトラック盤 (2012年2月7日発売)

Red Tails
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