★△プラネットC(癌惑星)を歩いて ナイル・ロジャーズ著 第32回第33回とメイキング・オブ

★△プラネットC(癌惑星)を歩いて ナイル・ロジャーズ著 第32回-第33回
【Walking on Planet C by Nile Rodgers 】
『プラネットC(癌惑星)を歩いて』 ナイル・ロジャーズ著 吉岡正晴訳
闘病記。
ナイル・ロジャーズの癌闘病記。この読み応えたっぷりの「ウォーキング・オン・プラネットC」はどのようにして書かれているのか。ナイルにメールで質問し、回答をもらったので、それらをご紹介しよう。
ナイル・ロジャーズが癌の宣告を受けたのが、2010年10月27日。そして、2011年1月11日に手術。これを1月14日に公表。以後、術後のウォーキングを毎日ブログに発表するようになった。
ナイルは、ブログをお読みになればおわかりのように、マンハッタンとコネチカットに家がある。術後しばらくいたのが、マンハッタンのアパート。アッパーウェストサイドにある。そこを起点に、毎日90分歩く。6キロくらい歩くことになるのだろう。手術を受けた病院もミッド・マンハッタンにある。
基本的には、いつも一人で歩く。ナイルによれば、It’s my quiet time 僕の静かなひととき、ということだ。
モーニング・ウォークは、6時半から10時の間の90分程度を歩いているそうだ。時には、夜も歩く。
これも、毎日ブログを読んでいただければわかるが、ひじょうに文章としても完成されている。ユーモアもあり、知的センスもあり、何よりたくさんの音楽が飛び出してくるところが嬉しい。これだけの完成度のものを出すには、編集者、もしくは、校正者はいるのかと尋ねると、校正はすべて自分でやっている、書くこともすべて自分でやっているそうだ。ナイルによれば、「ちょうど自伝を書き終えたので、自分はエディター(編集者)のような視点で考えられるんだ」という。
ブログは大体ウォーキングが終わったら、いつでも書く。昼間、そして、真夜中までには仕上げる。書き終え、写真を選んだら、朝5時にタイマーをセットして寝る。だいたい、書いて、写真を選んでという作業が毎日2-3時間かかるという。
自伝の執筆は終えていて、あとは発売を待つばかりとなっていると伝えられているが、今回のこの癌顛末、あるいはこのブログの一部はその自伝に収録されるだろうか。「ブログは、自伝には入らない。ただ自伝に書いたことを、このブログで触れたりしている。自伝は10月リリースを予定している」(ナイル)
「読書は大好きだ。好きな作家はあまりに多すぎて選べない。自伝を書き上げるのに3年以上かかった。そうしているうちに僕のスタイルができたと思う。僕は曲を書くこと以外に、特に物語を書くためのトレーニングは受けたことはないんだ」
さて、今日のナイルとのウォーキングは、どんなものになるのだろうか。
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ナイル・ロジャーズの癌闘病記、2011年2月16日-17日分、写真・キャプション、訳注付き。
(このブログは、ナイル本人の了承を得て、日本語に翻訳し、写真なども同じものを掲載しています)
【Walking on Planet C by Nile Rodgers 】
第32回 強く、そして、突き動かされて
#32 Strong and Driven
Written on Wednesday, 16 February 2011 05:00 by Nile Rodgers
(Japan Standard Time, 16 February 2011 19:00)
Translated by Yoshioka Masaharu, The Soul Searcher
http://nilerodgers.com/blog/planet-c-blog-roll/257-walking-on-planet-c-strong-and-driven
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僕の感情は揺れ動く
天候は、晴れたり曇ったり、温度も上がったり下がったりではっきりしない。昨日は華氏57度(約摂氏14度)だったが、今日は凍結以下だ。僕の感情も上がったり下がったりだ。ひとたび癌が体に進入してくると、そうなってしまうものだ。今僕は「スクラップ&ビルド(新築・再建築、作って壊して、また作って)」の過程にあることを認識することが重要だ。
僕のこれまでの人生はずっと「スクラップ&ビルド」の連続だった。今日、ジャーナリストのインタヴューを受け、キャリア初期の6年半に47枚のシングルと20枚のアルバムを作ったことを知らされた。彼は「なんで、そんなにやったのですか?」と尋ねた。僕は自問し、答えた。「強く、何かに突き動かされる人間は(そういうことを)やるものだよ」と。
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左・イギリス・メロディー・メイカーのカヴァーストーリー 右・ビルボード誌トップ・プロデューサー・リスト
僕は今朝、どれほどトニー・トンプソンとバーナード・エドワーズに会いたいかを思い浮かべながらウォーキングをした。彼らの強く、突き動かされるドラムスとベースだけではない。初期のシックのレコーディング・セッションで、彼らと大爆笑した思い出にも浸る。トニーは2003年に亡くなり、この(2011年)4月にはバーナードが日本で亡くなってちょうど15周年になる。
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シック・ツアー・ブック(1980年代)
僕は裏道を散策した。ふだん、多くの人たちを気分よくさせている僕たちの曲に集中したかった。いつもはみんながこれらの曲を聴いて気分よくなっているのだろうが、今日はそうした曲が、たぶん、僕にいい影響を与えてくれるだろうと思った。僕の心のDJは、「ハッピー・マン」、「グッド・タイムス」から始まり、次々と続いた。「ル・フリーク」、「ロスト・イン・ミュージック」、「ヒーズ・ザ・グレイテスト・ダンサー」、「ウィ・アー・ファミリー」、「シンキング・オブ・ユー」、「アップサイド・ダウン」、「ダンス・ダンス・ダンス」、「エヴリバディー・ダンス」、「アイ・ウォント・ユア・ラヴ」、「アイム・カミング・アウト」、「マイ・フォービッドゥン・ラヴァー」、「シック・チアー」…。だがしかし、自宅に戻っても、気分は依然最悪だった。
 
シック「ル・フリーク」 シック「グッド・タイムス」
 
ダイアナ・ロス「アップサイド・ダウン」 シスター・スレッジ「ウィ・アー・ファミリー」
今では僕は毎日癌についての電話を多くの友人たちからもらう。今日もらった電話の主は、長い間ずっと秘密にしていた癌について語ってくれた。その痛ましい物語の最後に彼女はこうつぶやいた。「ナイル、癌はね、弱い者は襲わないのよ」 彼女は強く、そして、信念に突き動かされ、生きている。
シック・オーガニゼーションの数々のヒット曲
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★△プラネットC(癌惑星)を歩いて ナイル・ロジャーズ著 第33回
【Walking on Planet C by Nile Rodgers 】
『プラネットC(癌惑星)を歩いて』 ナイル・ロジャーズ著 吉岡正晴訳
闘病記。
ナイル・ロジャーズの癌闘病記、2011年2月17日、写真・キャプション、訳注付き。
(写真に関しては、ソウル・サーチンのメインサイト http://ameblo.jp/soulsearchin/ をごらんください)
(このブログは、ナイル本人の了承を得て、日本語に翻訳し、写真なども同じものを掲載しています)
【Walking on Planet C by Nile Rodgers 】
第33回 「エヴリバディー・ダンス!」~みんな踊ろう
#33 Everybody Dance!
Written on Thursday, 17 February 2011 05:00 by Nile Rodgers
(Japan Standard Time, 17 February 2011 19:00)
Translated by Yoshioka Masaharu, The Soul Searcher
http://nilerodgers.com/blog/planet-c-blog-roll/258-walking-on-planet-c-everybody-dance
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セット1は、シックの「オップン・アップ」から 右・日本のMCケイ・グラント
今朝起きて、僕は4月の日本でのライヴについて思いを巡らせた。朝のウォーキング前、僕は1曲目から最後までショーでやる曲をすべてプレイした。90分ノンストップでプレイするのは気持ちいい。
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4月はさくらの季節だ
日本では2種類のオープニングを用意している。「オープン・アップ」から始まるパターンと、「ハンギン」から始まるパターンだ。そして、昨日のウォーキングで歌った曲をすべてプレイする。そのほかにも「レッツ・ダンス」、「スープ・フォー・ワン」、「レディー・(ヒア・ミー・トゥナイト)」、「ライク・ア・ヴァージン」、「ラッパーズ・デライト」もやるつもりだ。これは、「癌特有のクレイジーな思い」ではなく、「健全な癌特有の思い」だ。
今朝のウォーキングの間、僕は、春、桜が満開の日本でのステージをイメージしてみた。そして、なじみの日本の友人たち、今年出会う新しい友人たちを思い浮かべた。「エヴリバディー・ダンス」を歌い始めた。

左・「エヴリバディー・ダンス」 右・めったにやらない「ロスト・イン・ミュージック」
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日本のファン、ブルーノートで。シックのライヴでは、ファンと写真を撮るのが恒例だ
日本で披露する予定の楽曲の数々。(16日付けのものに新たに下記のものが加わりました)
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Walking on Planet C>#31 Strong and Driven>#32 Everybody Dance!

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One Response to ★△プラネットC(癌惑星)を歩いて ナイル・ロジャーズ著 第32回第33回とメイキング・オブ

  1. k.m.joe says:

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    あれだけ明るく開放的な曲を創ってきた人でも、とても内省的なんですね。一日も早く回復するよう祈りたいです。