◎大澤誉志幸ライヴ・アット・ブルース・アレイ

◎大澤誉志幸ライヴ・アット・ブルース・アレイ
【Ohsawa Yoshiyuki Live At Blues Alley】
ソウルマン。
マーチンから何度か「大澤はソウルマンだよ。ソウル・チルドレンとかディープなのをライヴでもやってるよ。吉岡さん、一度見たほうがいいよ」というお勧めもあり、しかも、うちから近いブルース・アレイでのライヴということで、土曜日の4時半の回に出向いた。かなりの大雨だったが、会場はほぼ満員。
定刻きっちりにバンド・メンバーがステージにあがり、ライヴがスタート。最初、彼の声に驚かされた。しわがれ系のまさにソウル・ヴォイス。それがライヴだととても顕著で、この声なら何を歌ってもソウルになるのではないか、と思わせられた。
キーボード、ベース、ドラムス、ギターに本人、大澤という5人編成。大澤は中央の椅子に座り、歌う。そういえば、10日に亡くなったソロモン・バークも椅子に座って歌っていたなあ。バンド・メンバーのうち、ギター奥田健介とドラムス小松茂がノーナ・リーヴスのメンバー、そして、ベース千ヶ崎学もサポート・メンバーということでなじみ深い。バンドもしっかりしていて、実にまとまったサウンドだ。グルーヴ感のある曲も自然にグルーヴが出ている。
この日は1部と2部が入替え制ということだったので、僕は最初ファーストだけ見るつもりだったのだが、なんと聞けば、ファースト・セカンドともに一曲もダブりがないという。そこで、急遽セカンドも少し見せていただくことにした。次の予定があったので、セカンドは途中までだったが、たっぷり楽しんだ。
全体的に、ソウル好きであることは痛いほどわかったが、それ以上にさまざまな音楽的多様性を感じた。たとえば、ブルーズ、ラテン、サルサ、あるいはボサノバなどの要素も。プリンス風、アイズレー・ブラザーズ風、モータウン風、ミック・ジャガー風、オーティス・レディング風、そして、Jポップ風、AOR風も。ファーストの最後の曲とアンコールともに、アップテンポのロック調の曲だったが、どうも日本ではこうした立てノリのほうが一般受けするらしい。僕は彼のライヴを見るのも初めてなので、ほとんどお初に聴く曲ばかりだったが、楽曲がどれもよく出来ているので感心した。
下記セットリストで7と8は、大澤が一人だけステージに残り、アコースティク・ギターで何か弾き語るのだがブルージーな曲を弾いた。伝説的ブルーズ・アーティスト、ロバート・ジョンソンの「カインド・ハーテッド・ウーマン」を独自の解釈で見せた。MCでも「最近はちょっとブルーズにはまっている。結局、こういうのが好きになってしまう」みたいなことを言っていた。また、10曲目のあとのMCでは映画『キャデラック・レコード』の話をさらりと。「いろんなブルーズ・マンたちはよかったんですが、ビヨンセは(綺麗すぎて)いかがなものか」とコメント。おっしゃる通りでなかなかおもしろかった。
ソウル談義。
ファーストが終わった後、ブルース・アレイの高橋さんにマネジャーの方を紹介してもらい楽屋に会いに行った。大澤さんとは、ツイッターでオーティス・クレイの来日について若干やり取りしていたのだが、会うのは初めて。休憩時間で彼は食事を取らなければならなかったのが、けっこう立ち話につきあってくれた。短い時間だったが、彼の音楽へのこだわりを強烈に感じた。いわゆる芸能人などではなく、アーティストとしてのスタンスがしっかりしている感じだ。変に媚びないところが潔い。二部制でやるときでも、曲はいつも違うそうで、この日は30曲以上をリハーサルして、パフォーマンスした。「譜面も書きますけど、口伝えでアレンジをミュージシャンに言うこともあります。黒人みたいにね」 「このバンド、みんなうまいから、すごく歌い易いんですよ」と大澤さん。すでにこのメンバーで2-3年やってきているという。
ソウル談義の中で、「プリンスの1984-5年頃のライヴをアメリカで、ワーナーの人に見せてもらった」という話も出た。彼はそういえばプリンスの『パープル・レイン』のライナーノーツを書いていた。「ソウル・キャブって知ってます? タクシーでソウルのCDばっかりかかってるんです」 さすがに知らなかった。ジャズを高級ステレオで聴かせるジャズ・タクシーがいるとは聴いていたが、そのソウル版があるとは。「そこで、おじちゃんの運転手が、ウイリー・ハイタワーだ、オーティス・レディングだって勧めてくるんですよ。ぶったまげましたよ」と大澤さん。これは、ぜひ乗ってみたい。
で、ちょっと調べてみたのだが、さすがに電話番号まででてこなかったが、それに乗った人の話が少しでてきた。すると、どこまで本当かは確認できないが、その運転手さんは今は日本に住んでいるがずっとアメリカに住んでいて、歴代の奥さんが全部黒人だったらしい。カーステレオもipodは音が悪いからだめだといって、CDをきっちりかけているそうだ。
大澤さんはソウル・チルドレンなどとも一緒にステージに立ったことがあるという。こちらが、不勉強で申し訳ない。
来年、彼はデビュー30周年。ということは、『ソウル・パワー』に出てきてもおかしくない…。しかも、マーチンの「ガラス越しに消えた夏」は、大澤誉志幸作曲・プロデュースで接点もある。大雨の中、熱いソウルを聴かせてもらった。
■ 大澤誉志幸オフィシャル・ホームページ
http://y-ohsawa.typepad.jp/sorte/
■ 大澤誉志幸

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大澤誉志幸
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■ メンバー
(Vo/G)大澤誉志幸 (G/Cho)奥田健介 (Key/Cho)伊藤隆博 (B/Cho)千ヶ崎学 (Ds/Cho)小松茂
■ セットリスト 大澤誉志幸 目黒ブルース・アレイ
Setlist : Ohsawa Yoshiyuki, Blues Alley Japan, October 9, 2010
show started 16:31
01. 遥かなる夕暮れ~Love Or Nothing~
02. ラヴィアン・ローズ
03. その気XXX
04. JOKEでシェイク
05. freewayまで泣くのはヤメロ
06. DEEP SLEEP
07. 月と赤い兎~インフィニティー (アコースティック・ギター弾き語り)
08. Kind Hearted Woman [Robert Johnson]  (アコースティック・ギター弾き語り)
09. 永遠の1/2
10. 僕らはまだここにいる
11. I WANT YOU
12. Love Jenic
13. nonoサーキュレーション
14. お前にチェックイン
15. 1/2の神話
show ended 18:08
セカンドセット
show started 19:43
01. confusion(25th version)
02. 晴れのちブルー・ボーイ
03. STOP&ギミーLOVE
04. 時代遅れの恋心
05. beautiful~誰もが探す光
06. 永遠の先
07. 夕やけ (アコースティック・ギター弾き語り)
08. 愛する君へのバラッド (アコースティック・ギター弾き語り)
09. babyrose
10. 5分後のエロス
11. いけない涙
12. This Old Heart Of Mine
13. GO GO HEAVEN
14. 恋にjust can’t wait
Enc1. Stand By Me [Ben E King]
Enc2. Lady Vanish
Enc3. そして僕は途方に暮れる
(2010年10月9日土曜、目黒ブルース・アレイ=大澤誉志幸ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Ohsawa, Yoshiyuki
2010.-167

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One Response to ◎大澤誉志幸ライヴ・アット・ブルース・アレイ

  1. says:

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    大沢さんは名曲多いですね
    2004年に渋谷クラブクワトロでライブに行ったのが今でも忘れられません。