○YMN参集~松尾潔・中田亮・吉岡正晴~YMN納涼ソウル放談(パート7)

○YMN参集~松尾潔・中田亮・吉岡正晴~YMN納涼ソウル放談(パート7)
【Yoshioka, Matsuo & Nakata: YMN Summit: Dinner With Soul Talking (Part 7)】
(昨日からの続き)
ソウル放談。
2010年8月2日から4日まで3回にわたってお送りした「YMN参集・ソウル放談」、先日そのパート4~6までをお届けしました。今日は、パート7。運営のむずかしい大型セルフ・コンテインド・グループを維持していくには。
パート1から6までは、こちら。
2010年08月02日(月)
YMN参集~松尾潔・中田亮・吉岡正晴(パート1)
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20100802.html
2010年08月03日(火)
YMN参集~松尾潔・中田亮・吉岡正晴(パート2)~マーヴァ・ホイットニーが語るジェームス・ブラウン
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20100803.html
2010年08月04日(水)
YMN参集~松尾潔・中田亮・吉岡正晴~YMN納涼ソウル放談(パート3)
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20100804.html
2010年09月18日(土)
YMN参集~松尾潔・中田亮・吉岡正晴~YMN納涼ソウル放談(パート4)
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20100918.html
2010年09月19日(日)
YMN参集~松尾潔・中田亮・吉岡正晴~YMN納涼ソウル放談(パート5)
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20100919.html
2010年09月20日(月)
YMN参集~松尾潔・中田亮・吉岡正晴~YMN納涼ソウル放談(パート6)
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20100920.html
■ 大ヒットがあれば、すべてうまく回るか
ジェームス・ブラウンのJBズも、ブッツィー・コリンズのバンドも大人数のバンド。1970年代は一大「セルフ・コンテインド・グループ・ブーム」になっていた。「セルフ・コンテインド・グループ」とは、自分たちで曲を書き、プロデュースし、演奏、歌も歌うというすべてを「自給自足」するグループのこと。だが、大人数を養うのは経済的にだんだん難しくなり、70年代以降はそうしたグループも人数を減らしたりしてサヴァイヴァルの道を模索している。つい最近11年ぶりに来日したキャメオも一時期は12-3人になったこともあるが、現在は4人程度。あとは、サポート・メンバーでライヴをまかなう。アースも4人程度がメイン。そんな中、日本を代表するセルフ・コンテインド・グループ、オーサカ=モノレールも大人数の運営は大変だという話になった。
中田。「やはり10人近くいると、(運営は)大変になりますよね。1曲でもヒット曲とかあればいいんでしょうけれどね。いい曲書いたら売れるはずだし。僕たちがお金持ちじゃないというのを、世の中のせいにするのは間違いだと思います。そういう才能がなくて、それだけのものをまだ出してない、というだけのことと思ってるんですよ。クール&ザ・ギャングも、「セレブレーション」はどうかわかりませんが(笑)、ほかにもいい曲、かっこいい曲たくさんあるし、アース・ウィンド&ファイアーなんか、(音楽的な内容と商業的な成功が)両立してると思うんですよ。かっこええもんわ、かっこええ。
中田。「年に何回か、仕事もなんもせずに、これからどうしたらいいかっていうのを喫茶店でずっと考えるっていう日を作るんですけど、なかなかいいこと思いつかないんですよ。(笑) 日本で(人数多いバンドは)かなり大変ですね。エグザイルも人数多いけど、次元が違いますからね。(笑)」
松尾。「素人が聞いてもわかるような突出した普遍性を持った万人向けのヴォーカリストをいれるっていうのは一番現実的かもしれないですよね。だって、ハロルド・メルヴィンだって、テディー・ペンダグラスに会ってなければ、あくまでローカルなグループで終わったわけだし」
吉岡。「クルギャン(クール&ザ・ギャング)も、JTテイラーいれたから、あれだけブレイクしたわけだもんね。っていうことは、オーサカ=モノレールに強烈なヴォーカリストをいれるっていうのはどうなの?」
中田。「それは、誰かいて『やりたい』っていったら、ぜんぜんOKですよ。僕は今年38(歳)なんですけど、いままでにある程度やりたいことはやりつくしたという気持ちもあります。もちろん、できてないことはいろいろありますけど。だから、ヴォーカリストをいれることに抵抗はないですね」
吉岡。「ということは、クルギャンのJTみたいなものをいれるのか、アースのフィリップ・ベイリーなのか、強烈なコマーシャルなファンク曲、インストでもね、出すか。『ピック・アップ・ザ・ピーセス』(AWBのヒット)みたいのか、『ソウル・パワー』(ジェームス・ブラウンのヒット)みたいなのか、そういうのがあれば、オーサカもブレイクできる」
中田。「そうですね。人生1回きりだから、売れる曲をがんばって作るっていうのは挑戦しがいがあることだとは思います。ジェームス・ブラウンなんかとびきりコマーシャルだし。クインシーの『ミュージック&ビジネス』っていうのはもっともだし。ただ、1曲でお金を生むっていうのは、だんだん(時代の流れで)なくなってきましたよね。今だと、ただヒット曲がそのまますぐにお金を生み出さないでしょう。その人のキャラクターなどが大事で、キャラクター・ビジネスみたいのは成り立つのかとは思いますけど」
吉岡。「いや、でも、ヒットがあれば、ライヴにお客さんが来るようになるよ。これからは、だからCDがダウンロードだろうが、CDそのもの(フィジカル)だろうが、ライヴが出来るアーティストっていうのが一番強いと思うよ。最初は100人の会場かもしれないけど、(ヒットがあって)力があれば500人、1000人って増えてくわけだしね。最終的に1万人のところで出来るようになるかもしれない。ヒット曲があれば、そういうことが可能になる。ライヴが出来ることのベースになるよね。オーサカの場合、もうライヴはできるわけだから、ヒット曲が出る出ないはきっかけひとつだと思いますよ」
中田。「がんばります(笑)」
松尾。「日本語で歌ったりとかは考えたりします?」
中田。「いやあ、考えたことないんですよ」
■強力なリード・シンガーを探す
吉岡。「日本語のファンクもあったらおもしろいかもしれないですね。で、(日本の音楽界で)新しいジャンルを作るとかね」
中田。「うーん、(日本語は)考えたことないし、(歌うのが)恥ずかしいなあ。(笑) 基本的には無理だろうなって思う。たとえば誰かシンガーが入ったりとか、そういうのはぜひやってみたいし」
松尾。「じゃあ、若くてイケメンの男の子を探すってことですかね。(笑)」
吉岡。「むははは」
松尾。「いま僕はTBSでやってるEXILE(エグザイル)主催のオーディションに関わっているんですが、落選者3万人の中にも十分可能性がある人いるんですよ。顔は100点、歌は60点の人とか、顔も歌も70点とか、そういう人、たくさんいるんです。でも、すべてのバランスがきれいな六角形を描くような人材となると、これがなかなかいないものですよ。六角形でも小ぶりだったり、ある角だけ異様に突出してたりとかね」
吉岡。「ということはどういうのがいいの? やっぱり、六角形が一番大きいのがいいのかな、あたりまえか(笑)」
松尾。「そりゃあ、そうですよね。理想ですよね」
中田。「でも、たとえば、歌めちゃくちゃうまいけど、顔いまひとつみたいのをいれて、引き立て役にするなんていうのも、方法のひとつですよね。ありはありですよね」
吉岡。「オーサカ=モノレール、ヴォーカリスト募集か?(笑)」
中田。「ただ、ソウル&ファンクというジャンルについて言えば、昔のレア・グルーヴとかアシッド・ジャズなんかの盛り上がりが(90年代に)あって、それが現在までずっとつながってきたのだと思うんですが、この数年ヨーロッパ行って感じるのは、だいぶしぼんできたんじゃないか?ということなんですよ。90年代には、クラブに行ってる連中もソウル&ファンクに対してリスペクトしているなあという感じはあったんですが、今はそういうのをあんまり感じない。たとえば、ミュージシャンでマーヴィン・ゲイを知らなくても、別に恥ずかしいことではなくなってきてるんじゃないか? いま聴かれる音楽との関係性が薄れてきているんじゃないか、と思うんです。ソウル&ファンクっていうのが、基本、ベイシックではなくなってるような気がするんですよ。たとえば、下世話なクラブ行くと、90ズ(ナインティーズ)・ナイトってやっています。90ズ・ナイトとか、シャニースとか、ヒップホップとR&B、メアリー・J・ブライジとか、かかる。そこにおいてはソウル&ファンクとかはあんまり関係ないんですよね。メアリー・Jのほうがクラシックっていう感じ。まあ、そんなこと危惧しても意味ないのかなあ。僕としてはヨーロッパでもがんばってやり続けるつもりです。それでいろんな思い出が作れたらいいかなと思ってます(笑)」
吉岡。「でも、年1回ヨーロッパを演奏旅行できるっていうのは、幸せだよねえ」
中田。「幸せですよ。しぼんでいっても、ヨーロッパなんかで、なんか小さな幸せをもてればいいかな、と。(笑)」
松尾。「まあ、だけど、継続してやってれば、魅力ある新ヴォーカリストが入ってくることはありますからね」
(この項つづく)
◎ オーサカ=モノレール ルンブルン・ストラッグル (2001年作品)

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◎ オーサカ=モノレール Thankful (2004年作品)

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One Response to ○YMN参集~松尾潔・中田亮・吉岡正晴~YMN納涼ソウル放談(パート7)

  1. as-one.roco says:

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    お手数ですが…  NHKの『SONGS』、ディヴイドフォスターの 再放送がいつ あるか、わかったらブログにアップしてください。まだ 未定らしいです。