■『キャプテンEO』ついに再開~驚異の4Dエクスペリエンス

■『キャプテンEO』ついに再開~驚異の4Dエクスペリエンス
【Captain EO Reopened: It’s 4D Experience】
エクスペリエンス。
1986年9月にディズニーランドで公開されたマイケル・ジャクソンの本格的3D映画『キャプテンEO(イーオー)』が、2010年7月1日から、東京ディズニーランドでも再度公開が始まった。『キャプテンEO』は、東京ディズニーランドでは1996年9月1日に終了していたので、約14年ぶりの再開となる。
ディズニーといえば、最近ディズニーのソウル・コンピレーション『メロー・ディズニー』をプロデュースした松尾潔さんのおさそいで、6月30日に一足先に再開された『キャプテンEO』を見た。松尾さん、ありがとうございます。
$吉岡正晴のソウル・サーチン
僕自身、この『キャプテンEO』は、1986年秋にロスアンジェルスのディズニーランドで何度も並んで見て、その後東京でも何回か見て以来なので、おそらく20年余ぶりの再会となった。それにしても、まさかこういう形で再見できるとは思ってもいなかった。
すでにこの約17分におよぶ映像、ストーリーや内容・キャラクターなどは、10年以上公開されていたこと、またユーチューブなどにも平面映像が出ていたり、ここで流れる2曲はCDにもなっているので多くの人が知っているものとみられる。しかし、昨年のマイケル死後ファンになった人にとっては実際の3Dは初めて見る機会となる。
改めて感じたのが、やはりこの『キャプテンEO』のような3D映像はこの劇場で経験・体験しないとその魅力を100%理解できないということだ。3D映像だけではない。これは、座席が動き、光が後方から差し、様々な体験ができる、まさに「アトラクション」。3D映像にさらに劇場内効果を伴うため、3Dより一歩上の4D作品と呼ばれる。CDやネットなどで、文字情報・音情報は誰でも世界中から、ほぼ無料でアクセスできる。だが、この『キャプテンEO』を経験、体験するのは、ここに来ないとできない。これだけは、どれだけデジタル情報が、光速で流れても、アナログに実体験するしかない。逆に、そうした他では味わえない体験(エクスペリエンス)をアトラクションとして昇華しているところがマイケルのクリエイティヴ・アーティストとしてのすごさだ。
本作初公開時28歳だったマイケル・ジャクソンというアーティストは、本当に、その時点で誰もが考えつかないような、最高級のエンタテインメントを全知全能を傾けて作っているのだということを再確認する。それだけ完成度の高いものを作っておけば、たとえ、四半世紀というときが流れても、その本質的な魅力は衰えることなく、依然魅力あふれる作品として残っているということになる。まさか、1986年公開時に、24年後もまた狂喜乱舞してこれを見ることになるなど夢にも思わなかった。本人さえ思わなかっただろう。
「これからみなさんをアドヴェンチャーにお連れしよう」というメイキングのナレーションから、すでにこのわくわくするようなアトラクションは始まっている。
なお、以降は若干ネタばれになるので、これから初めてごらんになる方は、ご注意ください。
事前の情報では、今回の再公開では、椅子がぶるぶる動いたり、細かいネタ(後方からの照明、水の噴射)などがないとのことだったが、それは事実ではなく、全部以前の通り、あった。
マイケルがすぐ目の前まで登場したり、マイケルの肩に乗る「ファズボール」が、手の届くところまで近づいたり(みなつかもうと手を伸ばす)、象のような鼻をもつ「フーター」が、鼻を鳴らすときに水を吹きかけたり、宇宙船が激しく進行し、不時着するところでがくんがくん椅子から衝撃を受けたり、また、悪の女王(アンジェリカ・ヒューストン)のシザーハンズのような指とつめが目前に迫ってくるところなど、現場での臨場感こそが、このアトラクションの大きな魅力だ。10年も同じことが繰り返されるということは、それだけ完成度が高いということに他ならない。
熱狂的ファンは、本編が始まる前の、メイキングの映像から歓声をあげる。そして、本編では、マイケルの足が映し出されただけで、大歓声が会場を覆いつくす。最後はスタンディング・オヴェーションだ。
今から思えば、何かのきっかけで悪の仮面を被ってしまった女王も、マイケルの音楽の力で、本当は美しい女性に戻れる、変化をさせることができる、という「ウィ・アー・ヒアー・トゥ・チェンジ・ザ・ワールド」や、もうひとつの顔を持つという「アナザー・パート・オブ・ミー」に込められたメッセージは、「マン・イン・ザ・ミラー」や「ヒール・ザ・ワールド」にも通じるものだ。
3D映画としては、最近の『アヴァター』の超強力なスケール感とは、ひとまわり違うが、『アヴァター』から23年も前にこれほどの3D映画ができていたこと自体に驚きを隠せない。『アヴァター』は3D、この『キャプテンEO』は4D。『アヴァター』も『キャプテンEO』があったからこそ、完成が可能になったと言ってもいいだろう。
この不景気の時代CDは売れないが、ライヴのチケットは売れる。それは、みな「体験(エクスペリエンス)」を求めているからだ。この『キャプテンEO』ももちろん体験してこそ魅力が味わえるアトラクションだ。エンタテインメントとしてこの「エクスペリエンス」を売りにするところが、まさにすべてがデジタルになっていながら、人々が結局求めるものが、アナログの実体験に戻っているという点がきわめて21世紀的だ。
マイケル・ジャクソンは、2009年6月25日、星のかなたに飛んでいった。本編最後、キャプテンEOも、星のかなたに飛んでいった。
$吉岡正晴のソウル・サーチン
■ 『キャプテンEO』いくつかのデータ
製作総指揮:ジョージ・ルーカス
製作: ラスティー・レモランド
監督:フランシス・フォード・コッポラ
脚本:レモランド、ルーカス、コッポラ
音楽:ジェームス・ホーナー
楽曲:「ウイ・アー・ヒア・トゥ・チェンジ・ザ・ワールド」、「アナザー・パート・オブ・ミー」、ともにマイケル・ジャクソン作品
出演: マイケル・ジャクソン(EO)、アンジェリカ・ヒューストン(スプリーム・リーダー)ほか
総予算:3000万ドル(当時のレート1ドル165円で約49億5千万円。当時1分あたりでもっと多くのお金がかかった映像といわれた)
EOの意味は、ギリシア語で「夜明け」。
LAのディズニーランドで2010年2月23日から再開。当初は1986年9月18日~1997年4月7日の公開。
ディズニー・パリで2010年6月12日から再開。当初は1992年4月12日~1998年8月17日の公開。
フロリダ・ディズニーワールドで2010年7月2日から再開。当初は1986年9月12日~1994年7月6日の公開。
東京ディズニーランドで2010年7月1日から再開。当初は1987年3月20日~1996年9月1日の公開。
(『キャプテンEO』については、続く)
■過去関連記事
2009年11月18日(水)
キャプテンEO、2010年1月米ディズニーで再公開へ
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10390896932.html
2010年04月28日(水)
3D映画『キャプテンEO』、東京ディズニーランドで7月1日から再公開
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10519548213.html

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One Response to ■『キャプテンEO』ついに再開~驚異の4Dエクスペリエンス

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    「キャプテンEO」楽しみです。昔あのアトラクションのど迫力で自分の子供を泣かせてしまったことがあり、、、退散しました。(ご迷惑かけた私は非常に恥ずかしい)ですが・・・こんどこそ心置きなく楽しめる!!