⊿『ストンプ』~舞台全体がグルーヴになる

⊿『ストンプ』~舞台全体がグルーヴになる
【Rhythm Is Life, Rhythm Is Beat】
ストンプ。
ロンドンで始まったパフォーマンス・ステージ「ストンプ」。僕は2005年8月に見ていたので、約5年ぶり。実験的なパフォーマンスが始まったのが1990年とのことなので、もうすでに20年間、彼らは「物を叩き続けている」わけだ。初来日は1995年5月、以後、1996年9月(東京ライヴUFO、プレイヴェント出演)、1997年3月、2002年8月、2003年8月、2005年4月(愛知万博特別出演)、2005年8月、2008年7月以来。今回でツアー・ライヴ公演としては約1年ぶり7回目の来日公演。
いったい、どんなパフォーマンスかというと、ありとあらゆるものを叩いたり、振ったりして、音を出し、それをひたすら見せるというもの。これが1人から2人、そして、4人、8人と大勢になって、しかも、みんなが揃って同じことをすると、これが実にグルーヴ感のあふれる楽しいエンタテインメントになる。
一言で言えば、「物を叩いているのを見せる出し物」。こんな単純なものが、実に楽しい。これを見終わる頃には、みんな何かを叩きながら、会場を出てくる、そこら辺にあるものをみな叩きたくなる、そんなライヴだ。
今回、なんとセットリストがあった。前回のライヴ評をみたら、しっかりメモ書きから作ったセットリストがあったが、けっこう出し物も同じものがあることを発見した。
オープニング、いきなりほうき(モップのような)で床を叩きながら、メンバーが登場。1人、2人、最後には8人になる。叩き、振り回し、躍動感あふれるパフォーマンス。途中でほうきの先が取れた。しかも、2人のほうきが壊れた。すると、舞台袖からすぐに新しいほうきが投げられた。1週間に30本以上のほうきを消費するそうだ。
たぶん、セットリストを見ると、これをごらんになった方はどういう出し物だったか思い出されると思う。たとえば2の「マッチ箱」は、マッチ箱をパーカッション代わりに使ったり、「ポール」は2メートル近くの棒をみんなで振り回す。まるで殺陣のよう。一番おおがかりなのが、「サスペンション」。3メートル以上あるステージ正面の壁に演者が一本のワイアーでつながれ、そこについているいろいろなフライパンなどの物を叩く。一番スペースを使うのと音が大きいので、ひじょうに印象に残る。メロディーは、ほぼない(一部で音階が違うものを叩くシーンがあり、ちょっとしたメロディー的なものがでるところがある)が、リズムと演技だけでもたせるところがすごい。
コミカルな「ニューズペイパー」もおもしろい。日本人ストンパー、宮本やこも登場、かっこいい。もちろん、さまざまな人種がいて、おもしろいのだが、もしこれをタップのプロとか、黒人ばかりでやったら、ものすごいグルーヴとファンクが炸裂するかもしれない、とも思った。これがイギリスから出た、というのがおもしろい。
大きな動作から、小さな動きまで、さまざまな音が出される。叩き、動き、飛び跳ね、体全体がパーカッションとなり、80分の舞台全体がグルーヴの塊になる。リズムが命、リズムがビートを刻む、とてもユニークなパフォーマンスだ。
日曜までやっている。
■2010年6月1日(火曜)から6日(日)まで。JCBホール。
問い合わせ=キョードー東京 03-3498-9999
www.ntv.co.jp/stomp
SS席9500円、S席8500円、A席7000円。土日は昼・夜2回公演。
■過去記事
August 17, 2005
Musical “Stomp”: Hitting Everything And Became Hit Worldwide
【『ストンプ』、あらゆる物を叩いて世界的ヒットへ】 
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200508/2005_08_17.html
(ここにドラム、パーカッション関係の記事一覧)
■セットリスト
Setlist: Stomp @ JCB Hall, June 3, 2010
Show started 19:06
01. Brooms (ほうき)
02. Matches (マッチ箱をパーカッションのように)
03. Hands & Feet (足を踏み鳴らし[stomp]、手を叩く)
04. Brush Off, Dustpan & Brush, Pedal Bin (ほうき、ゴミ箱、塵取り、フライパンなど)
05. Pipes (水道管のようなパイプ)
06. Bucket Laying (バケツ)
07. Sinks (キッチンのシンクを叩く。水が入っている)
08. Mops (水を拭くモップ)
09. Paint Cans (ペンキ缶)
10. Poles (8本のポールを演者が自在に操る)
11. Suspension (壁にぶる下がて叩くパフォーマンス)
12. Chairs (5つの椅子に座って)
13. Zippos (ライターのジッポを使った小ネタ)
14. Newspapers (新聞紙を使って)
15. Basketballs (バスケットボールを使って)
16. Donuts (ドーナッツ風の大きなタイヤをフラフープのように使って)
17. Bags (ヴィニール・バッグに小物をいれていて、そこからいろいろ取り出して音を出す)
18. Bins (巨大な竹馬のようなドラム缶で登場)
Encore Encore (全員集合)
Encore Beers (ビール缶をあける)
Show ended 20:44
(2010年6月3日木曜、JCBホール=ストンプ・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Stomp
2010-83

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