●クリスマスにスタイリスティックス~継続アーティストだけがもてる特権

●クリスマスにスタイリスティックス~継続アーティストだけがもてる特権
【Stylistics For Christmas: So Many Hits, So Many Memories: That’s Their Privilege】
特権。
毎年12月の定例と言えば、スタイリスティックスのライヴ。もうここまで来ると、完全無比、完璧な、理屈ぬきに最高な「通常の」エンタテインメント(褒め言葉です)だ。そのパターンは、世界ソウル遺産とも言える水戸黄門のような超定番エンタテインメント。
次々と繰り出されるヒット曲の数々。そのどれにもきちっとした振り付けがなされていて、一時(ひととき)たりとも飽きさせない。アンコールのクリスマス・ソングにまで、ちょっとした振りをつけてしまう。何にでも振りがつくところが最高だ。コーラスで歌ってない3人もスローで踊っている。まさに3人がエグザイル状態。逆に「イッツ・ア・ミラクル」と「誓い」あたりは、直立不動でみなマイクの前に立つ。クールファイヴ状態だ。そして、おじぎが長い。
MC低音の魅力ハーブ・マレルが言う。「私たちは今年で結成41周年。みなさんのご支援があるからこそ、心から感謝いたします。メンバーを紹介しましょう」。(去年は40周年と言っていた。きっと、来年は42周年とMCで言うのだろう。素晴らしき継続)
アンコールでクリスマス・シーズンなので、「サイレント・ナイト」と「ハヴ・ユアセルフ・ア・メリー・クリスマス」。後者では珍しくヴァン・フィールズがリードを取る。なかなかいい声だ。そして最後は、これまたお約束の「愛がすべて」。メンバーが去って、バンドだけが残ると、なんとバンドがドラムス・ソロから「ビリー・ジーン」を演奏し始めた。しばらくやって、「愛がすべて」のエンディングに戻る。
音楽監督のハーヴィーによれば、「バンド・メンバーもマイケルを好きで、もちろん僕も彼をリスペクトしている。だから、トリビュートしたんだ」とのこと。ひょっとして、このリフがなり始めて、またスタイリスティックスが戻ってくるかと思いきや、それはなく、ハーブ・マレルによれば「いやあ、僕たちはマイケルの曲は今まで歌ったことはないんだ。今、みんな誰でもマイケルの曲をやっているだろう。彼は素晴らしい。だけど、誤解してもらっては困るけど、いわゆるちょっとした『マイケル・ブーム』には乗りたくないって気持ちなんだ。それまでマイケルの曲をやっていたなら話は別だけど。ムーンウォーク? 僕たちはできないよ。(爆笑) 練習しないと。(笑)」という。
スタイリスティックスは、東京の後、名古屋でやってその後ハワイ。そしてホームに戻り2週間ほど休み、フロリダに。いつもクリスマス時期は日本にいるので、家族には電話をする、という。ハーブは「そうだな、今年も200本近くライヴをやったんじゃないかな。ここ(ビルボード)では1日2ショーを6日だろ。大変だよ。すぐホテルにもどって体を休めるよ(笑)」と言う。「ニュー・アルバムは、まあ、来年、いろいろまとめなければならないな。プロデューサーを見つけ、いい曲を見つけて。また、プレストン・グラスとやるんじゃないかな。まだ何も決まってないけどね。彼はロスアンジェルスでスタジオを持っているんで、やるとすればそこで録音すると思う」
彼らのステージにははっきり言って何も新しいものはない。だが、ステージのMCでハーブは言った。「今日もたくさんの曲を歌います。そのいくつかの曲がみなさんの思い出を呼び出せれば嬉しく思います」 彼らが「1975年、1974年」などと年号を言いながら、曲を歌い始めるたびに、僕もその頃のことを思い出す。それは、長く歌い続け、多くヒット曲を持つアーティストだけに出来る特権だ。
帰り際、リードのイヴァンが「hey, what’s up, man」と言ってきたので、「OK, I’m good. See you next year」というと、笑いながら 「see you next year」と返ってきた。また来年も見に行こう。
■スタイリスティックス公演は2009年12月26日(土)までビルボード東京で。
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=calendar&shop=1
■ スタイリスティックス過去記事
December 23, 2008
スタイリスティックス~ザット・セイム・ウェイ
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20081223.html
April 16, 2008
Stylistics : Magic Of The Song
【「愛がすべて」、その魔力のすべて】
http://blog.soulsearchin.com/archives/002457.html
December 22, 2007
Stylistics : Take Me Back To The 70s
【スタイリスティックス・ライヴ~70年代のあのころへフラッシュバック~】
http://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200712/2007_12_22.html
(ここに過去関連記事一覧)
December 24, 2007
Stylistics : They Love Japan, Japan Love Stylistics
【スタイリスティックス、日本を愛す、日本人、スタイリスティックスを愛す】
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_12_24.html
■ ベスト2枚組

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スタイリスティックス登場
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■ メンバー
スタイリスティックス:
エアリオン・ラヴ / Airrion Love(Vocals)
ハーブ・マレル / Herbert Murrell(Vocals)
ハロルド‘イーヴァン’ブラウン / Harold ‘Evan’ Brown(Vocals)
ヴァン・フィールズ / Van Fields(Vocals)
バンド・メンバー:
ハーヴィー・ペリー / Harvey Perry(Keyboards)
ジーノ・メイヤー / Jeno Meyer(Keyboards)
テディー・デイヴィス / Teddy Davis(Keyboards)
ラザフォード・ゲイ / Rutherford Gay(Guitar)
ロビン・J・レオナード / Robin J.Leonard(Bass)
ラッセル・ウィークリー / Russell Weekley(Drums)
■ セットリスト
Setlist : Stylistics @ Billboard Live Tokyo, December 24, 2009
show started 21:36
01. Intro
02. Rockin’ Roll Baby
03. You’ll Never Get To Heaven (If You Break My Heart)
04. I’m Stone In Love With You
05. Betcha By Golly, Wow (1971)
06. Heavy Fallin’ Out (1974)
07. Break Up To Make Up
08. Stop, Look, Listen (To Your Heart)
09. You’re Everything
10. Sixteen Bars
11. Disco Baby
12. It’s A Miracle
13. Mine Au Mine (1982)
14. Sing Baby Sing
15. Introducing members; on “Funky For Jamaica”
16. That Same Way
17. You Make Me Feel Brand New
18. Funky Weekend
Enc. Silent Night
Enc. Have Yourself A Merry Christmas
Enc. Can’t Give You Anything But My Love / including a riff of Billie Jean
show ended 23:02
(2009年12月24日木曜、ビルボードライブ東京=スタイリスティックス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Stylistics

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2 Responses to ●クリスマスにスタイリスティックス~継続アーティストだけがもてる特権

  1. ame says:

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    はじめまして。
    これは本当に行きたかったです!なので記事にしてくださって嬉しいです。
    21歳の若造には高過ぎました。ハードルも金額も雰囲気のレベルも。
    next year,next year, がいつまでも続くとも限らないので、次のチャンスにこそ勇気を出せるといいなぁと思っています。
    吉岡さんの仰る「長く歌い続け、多くヒット曲を持つアーティストだけに出来る特権
    」っていうのは、まさに音楽って色んな記憶と連動しているからこそだなぁと思います。
    先日のゴスペラーズの代々木でも、同じことがありました。slow luvや body callingや約束の季節などは特に多感な中高生のときによく聞いていたので、イントロだけでぶわーっと色んな気持ちがよみがえり、音楽の力を思い知りました。
    長くなりましたが、いつか スタイリスティックスのライブに行きたいなぁ。
    ブログトップの吉岡さんツイッターのURL、エラーが出てしまいます、ツイッターもフォローさせて頂きたいのですが…。

  2. 芽恋 says:

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    安心して観られる素敵なライヴでした…
    スーツ姿のビジネスマンが『さぁこれから会社戻ってがんばんべ~☆』と満足げに話している姿に、そんな楽しみ方もあるのかと、なんだか感激しました! やっぱり重鎮はファン層も大人ですね♪ これからも日本人ソウルマンを織り混ぜてレポートお願いしまぁす。 楽しみにしています!