◆ノーナ・リーヴス・ライヴ@クアトロ~80年代の申し子

◆ノーナ・リーヴス・ライヴ@クアトロ~80年代の申し子
【Nona Reeves Live At Quattro】
美声。
このところ、すっかりマイケル関連でトークしか聴いたことがなかった西寺郷太くん率いるJポップグループ、ノーナ・リーヴスのライヴを渋谷クアトロで見た。彼のライヴを見るのは実は初めて。クアトロは1週間前にダイアン・バーチで来てそのときも満員だったが、この日も超満員、ギューギュー、酸欠になりそう。ダイアンのときは、もう後ろでほとんど何も見えなかったが、この日はマネージャーの矢島さんがいい場所をキープしておいてくれたので、全体をきっちり見ることができた。感謝。
完全ポップにキャッチーな2時間14分。ドラムス、ギター、ベース、キーボード、パーカッションの強力な5人バンドに西寺郷太ヴォーカル。何より驚いたのが、郷太くんのきれいな声。普段の話し声とはまったく違う中性的な美声で、メロディアスな曲を次々と歌う。バンドはしっかりしており、最初、1980年代にヒットを放ったワン・チャン(1986年「エヴリボディー・ハヴ・ファン・トゥナイト」が大ヒット)のサウンドを思い起こさせた。他にもヒューイ・ルイス、レイ・パーカー、スタイル・カウンシル、ワム、アース、ハウスっぽいサウンドなどが散りばめられたリズムの強いJポップサウンドだ。渋谷系というのかな。観客は7-3で女性が多いか。年齢層は20代から30代。
「ノーナ・サイコー!」 郷太くんが叫ぶ。観客とのコール&レスポンスも。「1999年から10年ずっとここでやってきてます。人気があるんだか、ないんだか(観客爆笑)」 「これ終わったら、来年のも予約したりして(笑)」とギターの奥田さん。年に2回あるメインのライヴが、きっちりこうした観客を集め続けているところがたいしたもの。
「メモリーズ~ひと夏の記憶~」では、何度も「シャモーン」という掛け声が。マイケルだ。
そして、中盤、郷太くんが白いジャケットを着て、おもむろに始めたのが「スムース・クリミナル」。さすがに「ゼロ・グラヴィティー」はなかったが(笑)、ロック調のアレンジで、マイケル・トリビュート。終わって、ノーMCでつなげたのが、「シュクチョクシュクチョク」の声からキーボードのイントロも印象的な「ヒューマン・ネイチャー」。途中の「looking out」のあと、バ~ンと音を止め、時間をフリーズさせる。
なぜ、数あるマイケル曲の中から「スムース・クリミナル」と「ヒューマン・ネイチャー」を選んだのか。
ライヴ後、打ち上げ会場となった三茶「サンキング」で郷太くんが語った。「映画『ディス・イズ・イット』でやった曲から何かやりたかったというのがひとつですね。夏のイヴェントで、『マン・イン・ザ・ミラー』は、やっていたので、それ以外でと考えて。マイケルの曲は誰もがカヴァーしてるので、絶対誰にも負けないのをやりたかった。それから一味違うという曲を選びたかった。『スムース・クリミナル』はほとんど誰もやらない。一方、『ヒューマン・ネイチャー』は、けっこうカヴァーがある。それでも曲がめちゃくちゃよすぎて、マイケル入門の1曲でありながら、通ぶってる連中も一番褒めるような曲でもあるんで選んでみたんです」
「それと、僕は滅多に曲を聴いて泣いたりしないんですけど、今回唯一、曲を聴いて泣いたのが、この『ヒューマン・ネイチャー』だったんです。ちょうど6月26日の昼間(マイケル死去のニュースが日本中に駆け巡った日)、(マイケル特番に自分が出演するために)赤坂のTBSに車で向かっていたときです。東京FMで吉岡さんと湯川れい子さんが出ていろいろマイケルの話をしていて、その直後、『ヒューマン・ネイチャー』がかかった。ちょうど、246(青山通り)を通ってて、乃木坂のトンネルを抜けるために表参道の交差点を右折するところでした。マイケルが本当にうまくて。それ聴きながら、ただ涙が出てきたんです。同時に、(自分は)マイケルが好きでよかったなあ、まずマイケルに教わってからというもの、ポップ・ミュージックに人生の99%かけてきた。それは全然生き様として自分は間違ってなかった。そんな思いがこみ上げて涙が出てきたんです。だから、(この日のステージでは)無言で何もMCもなく、どーんと『ヒューマン・ネイチャー』を始めたんですよ」
何かマイケル曲を郷太くんが歌おうと思ったとき、マイケル楽曲の中で6月26日(日本時間)、初めてそれを聴きながら涙した曲、自分とマイケルの関係性を再確認した記念すべき1曲を、半年後の12月にステージで歌うことに迷いはなかった。ある意味、自分がマイケル・トリビュートするときもっともふさわしい楽曲ではないか。
「あのルッキング・アウト~の後、ジャーンとストップする瞬間、最高に気持ちいいんですよ。あれ、またやりたいなあ。(時間を止めて)、ボタンをとめたりして、じらしたりして。ほんと、マイケルの気持ちがわかりますよ(笑)」
ちなみに、郷太くんは、今回の一連のマイケル関連の中で、他に涙したことが2回ほどあったという。それは、マーロンの追悼スピーチのところと、同じくアル・シャープトンのスピーチを訳している、ときだ。
マイケル曲2曲をはさみ、その後一気にアップテンポで煽り、アンコールまで一気呵成。2時間余聴いて、見て、感じたことは、彼らはまさに「1980年代サウンドの申し子」だということだ。1980年代の洋楽ヒットのエッセンスを実に巧みに自分たちの音楽に吸収していた。
■ ノーナ・リーヴスのベスト・アルバムの1枚

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■メンバー
ノーナ・リーヴス:
西寺郷太 ヴォーカル
奥田健介 ギター
小松シゲル ドラムス
サポート・メンバー:
村田シゲ ベース (□□□=クチロロ、CG5)
トミタユズル キーボード (イン・タイム)
大森はじめ パーカッション (東京スカパラダイス・オーケストラ)
■セットリスト 2009年12月18日金曜渋谷クアトロ=ノーナ・リーヴス
show started 19:37
01. HiPPY CHRiSTMAS
02. トゥナイト~愛があった夕べ~
03. Bad Girl
04. Gimme Gimme
-MC-
05. リズムナイト
06. Love Together
07. Still
08. メモリーズ~ひと夏の記憶~
-MC-
09. Revolution
10. Daydream Park
-MC-
11. Smooth Criminal [Michael Jackson]
12. Human Nature [Michael Jackson]
13. Enjoyee! (Your Lifetime)
14. Hey, Everybody!
15. Love Alive
16. The Girlsick
Enc.1 ラスト・クリスマス(Wham)
Enc.2 Always On Your Side (新曲)
Enc.3 Hippopotamus
show ended 21:51
(2009年12月18日金曜、渋谷クアトロ=ノーナ・リーヴス・ライヴ)
ENT>MUSIC>LIVE>Nona Reeves
2009-

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One Response to ◆ノーナ・リーヴス・ライヴ@クアトロ~80年代の申し子

  1. みい says:

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    今晩は。
    ライブレポート有難うございます。
    ノーナのライブ、行きたかったです。
    ライブレポートの中で「郷太くんのきれいな声。普段の話し声とはまったく違う中性的な美声」とあったところ、心に残りました。
    夏のイヴェントの時の「マン・イン・ザ・ミラー」聞きました。 アップテンポなアレンジで、郷太さんに似合ってました。
    紹介されているCD「free soul」のジャクソン5メドレーもとてもステキです(もちろん他の曲も聞かせるのばっかりです!)
    「ヒューマン・ネイチャー」のフリーズのところ郷太さんがどんなだったか、見たかったなあ・・・
    明日のNHKFM、楽しみにしています!