△バーブラ・ストライサンド最新作『ラヴ・イズ・ジ・アンサー』~全米1位初登場アルバム

△バーブラ・ストライサンド最新作『ラヴ・イズ・ジ・アンサー』~全米1位初登場アルバム
【Barbra Streisand Latest Album “Love Is The Answer”】
彩(いろどり)。
アメリカ・エンタテインメント界の超大物バーブラ・ストライサンドのニュー・アルバムが『ラヴ・イズ・ジ・アンサー』が日本では2009年11月25日にリリースされた。このアルバムがまた見事な出来になっているのでご紹介したい。
今回のアルバムは、バーブラがジャズのスタンダードに挑戦したもので、それも、全13曲をオーケストラ・ヴァージョンと、カルテット・ヴァージョンの2ヴァージョンで録音した。同じ曲をオーケストラとカルテットで、違いを見せたわけだ。カルテットは、かのダイアナ・クラールである。プロデュースもダイアナと巨匠トミー・リピューマ。
たとえば、プラターズなどで有名な「煙が目にしみる(Smoke Gets In Your Eyes)」。リッチーなオーケストラものはコンサート・ホールで聴いているかのようで、一方しっとりとしたカルテットものは小さなナイトクラブでお酒でも飲みながら流れているような気にさえなる。
このクラスのシンガーになると、もはや楽曲の解釈力は超ずば抜けていて、何を歌っても、その本人のものにしてしまう。バーブラのこの素晴らしさは、筆舌に尽くしがたい。単語ひとつひとつの意味を、噛み砕き、自分の栄養にして、そこに新たな息吹を与え、再び口から出す。単語へ命を込めるその術は群を抜く。だから、バーブラがSmoke gets in your eyes と歌うとき、そこの煙が目に染みるように聴こえてくる。
さて、この両方のヴァージョンでピアノを弾いているのは、フュージョン界の第一人者、タミール・ヘンデルマン。ダイアナ・クラールとも一緒にツアーをしたり、昨年のナタリー・コールのバックで来日にしていた。歌物の伴奏としては最高峰と言っていい。
これはまた来年のグラミーにノミネートされるかと思いきや、発売日が9月29日だったので、グラミー締め切り(8月末日)に間に合わず、入るとしても再来年ということになる。
バーブラはこのニュー・アルバムをプロモートするために、リリース時にニューヨークの小さなライヴ・ハウス、ヴィレッジ・ヴァンガードでカルテットでライヴを行った。9月26日のこと。彼女が同店に出演したのは、マイルス・デイヴィスのオープニングを担当した48年前(1961年)以来のことだという。滅多にライヴをやらないバーブラ、しかもたまにやったとしても、通常マジソン・スクエア・ガーデン級(2万人超)のところでやる彼女が300人も入らないであろうライヴ・ハウスでやるということで、大変な話題になった。アルバムは全米アルバム・チャートで1位初登場になり、すでにゴールド・ディスク(50万枚)を突破、彼女にとっては51枚目のゴールド・ディスク、9枚目の全米1位アルバムになった。彼女は、1960年代から5ディケード(60年代~00年代)にわたってナンバーワン・アルバムを出した初のアーティストとなっている。この時のチャート・バトルは、同日リリースのマライアのアルバムとの一騎打ちで、バーブラに軍配が上がった。
今回の1位初登場はアメリカの音楽業界関係者を驚かせたが、それはバーブラのアルバムが、従来のCDショップではなく、スターバックス、QVCというテレビ通販、また本人のウェッブサイトを通してよく売れたことが大きな要因らしい。
アルバムにはいつものようにバーブラ自身の詳細なライナーノーツ、そして今回はダイアナ・クラール、さらに制作担当のジェイ・ランダースのライナーノーツも読み応えたっぷりだ。
それによると、2008年9月のオバマの資金集めパーティーで、バーブラは6曲目の「メイク・サムワン・ハッピー」の歌詞の一部を変えて、オバマの応援歌にした。彼女は「オバマ上院議員の掲げる理想や、彼のより素晴らしい状態を目指す信念がアメリカン・ドリームという約束を立て直すのだという考えを伝えるため」と書いている。
全曲スローで、このアルバムをかけながらドライヴすれば、まさにモノトーンの景色が見事に彩られるかのようだ。
Track listing
1.”Here’s to Life” (Artie Butler, Phyllis Molinary) – 4:35
2.”In the Wee Small Hours of the Morning” (Bob Hilliard, David Mann) – 4:02
3.”Gentle Rain” (Luiz Bonfá, Matt Dubey) – 4:19
4.”If You Go Away (Ne me quitte pas)” (Jacques Brel, Rod McKuen) – 4:14
5.”Spring Can Really Hang You Up the Most” (Fran Landesman, Tommy Wolf) – 4:32
6.”Make Someone Happy” (Betty Comden, Adolph Green, Jule Styne) – 4:08
7.”Where Do You Start?” (Johnny Mandel, Alan Bergman, Marilyn Bergman) – 4:26
8.”A Time for Love” (Mandel, Paul Francis Webster) – 5:12
9.”Here’s That Rainy Day” (Johnny Burke, Jimmy Van Heusen) – 5:04
10.”Love Dance” (Ivan Lins, Gilson Peranzzetta, Paul Williams) – 4:43
11.”Smoke Gets in Your Eyes” (Jerome Kern, Otto Harbach) – 4:22
12.”Some Other Time” (Leonard Bernstein, Comden, Green) – 4:43
13.”You Must Believe in Spring” (Bergman, Bergman, Michel Legrand) – 4:04 [Bonus track]
The second disc of the deluxe package, featuring Streisand and quartet, includes:
1.”Here’s To Life” (Artie Butler/Phyllis Molinary) – 4:31
2.”In The Wee Small Hours Of The Morning” (Bob Hilliard/David Mann) – 3:58
3.”Gentle Rain” (Luiz Bonfa/Matt Dubey) – 4:20
4.”If You Go Away (Ne me quitte pas)” (Jacques Brel/Rod McKuen) – 4:12
5.”Spring Can Really Hang You Up The Most” (Tommy Wolf/Fran Landesman) – 4:34
6.”Make Someone Happy” (Jule Styne/Betty Comden/Adolph Green) – 4:02
7.”Where Do You Start?”(Johnny Mandel/Alan Bergman/Marilyn Bergman) – 4:26
8.”A Time For Love” (Johnny Mandel/Paul Francis Webster) – 5:14
9.”Here’s That Rainy Day” (Johnny Burke/Jimmy Van Heusen) – 5:03
10.”Love Dance” (Ivan Lins/Gilson Peranzzetta/English lyrics by Paul Williams) – 4:43
11.”Smoke Gets In Your Eyes” (Jerome Kern/Otto Harbach) – 4:17
12. “Some Other Time” (Leonard Bernstein/Betty Comden/Adolph Green) – 4:43
■『ラヴ・イズ・ジ・アンサー』バーブラ・ストライサンド(日本盤)3780円

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■ 同輸入盤 2765円

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◎今日のインターFM(76.1mhz=東京地区)『山野ミュージック・ジャム』(2009年11月29日午後4時半~4時50分)で、このアルバムをご紹介します。
ENT>MUSIC>ARTIST>Streisand, Barbra

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