⊿フィリップ・ウー・ライヴ: フィリップとブレンダのマイケル

⊿フィリップ・ウー・ライヴ: フィリップとブレンダのマイケル
【One Of A Kind Keyboard Player Philip Woo Live】
ファンキー。
「フィリップ、いいですよねえ」とブルース・アレイの高橋さんが声をかけてきた。ちょうどセカンド2曲目のジョー・サンプルの作品をプレイ中のことだった。「そうなんですよ、フィリップはアコースティックのピアノも、ハモンドもどっちもいいんですよねえ。この2つを両方うまく弾けるっていうところがすごい」と僕。日本最強のキーボード奏者フィリップ・ウーのソウル・セッション・ライヴ。
けっこう、この日、フィリップはよくしゃべった。2曲目の前に、こう話した。「最近、僕はけっこう若いアーティストに(ピアノを)教えることが多い。若くない人にも教えますが。グルーヴを教えたりするんだけど、これが僕の専門なんでね。(笑) 木下航志は、そんな生徒のひとりです。僕のところに来るミュージシャンはみんなグッド・ミュージシャンです。でも、僕はそうした人たちのレヴェルをもう一歩高いところに上げてあげたい。グレイト・ミュージシャンにしたい。若い人には、たとえば、スティーヴィーやダニー、ハービー・ハンコック、そういった人たちのキーボード・プレイを教えたりします。僕も若かった頃は、そうした人たちから多くを学びました」
「そして僕は若いときにロイ・エヤーズに教わりました。僕が19か18くらいのとき、ロイが僕をステージに上げてくれ、『さあ、弾いてみろ』とチャンスを与えてくれたんです。そのステージには本当に素晴らしいミュージシャンがいて、一緒にプレイできて感激しました。以来、僕はプロになってこうして演奏しています。だから、僕も何かそのお返しをしたい。新しく、若いミュージシャンがプレイしたいと思えば、ぜひそんなチャンスを与えたいと思っています。ということで、みなさんに、若く新しいサックス奏者アユミ海野(ウンノ)をご紹介しましょう」 
$吉岡正晴のソウル・サーチン
3曲目の「シャム・タイム」は、オルガン・ジャズの逸品。クラレンス・ウィーラー&エンフォーサーズがやっているものをカヴァーした。クラレンス・ウィーラーはシカゴを本拠とするサックス奏者で1960年代からこの自らのバンドで活躍していた。そしてこのバンドにいたのが、ソニー・バークというキーボード、オルガン奏者。フィリップはこのソニーのパフォーマンスが好きだそうだ。彼は後にモータウンでアレンジャーとなり、スモーキー・ロビンソンなどの作品やツアーをてがける。この曲自体はエディー・ハリスが書いたもの。フィリップのこういう選曲は実に勉強になる。調べたらこれは1970年にリリースされたアルバム『Doin’ What We Wanna』(Atlantic)からの曲だった。コーラスにはジュディ・クレイも入っているとある。これは、アトランティックから出たが、2006年に日本のインディから再発されている。 いやあ、いつもながらこのバンドは最高にかっこよかった。
この日は最初モーションにいたので、フィリップ・ライヴはセカンドからの観戦。マイケル・ジャクソンのトリビュートで「アイ・キャント・ヘルプ・イット」をブレンダが歌う。フィリップが言う。「もちろん、彼は僕たちみんなの心の中にいます。初めて『アイル・ビー・ゼア』を聴いたときの日のことをよく覚えています。小さなハンバーガーショップのジュークボックスでした。たぶん15歳くらいの小さな子が、こんなに大きなアフロヘアをして(手でジェスチャー)、その曲を歌っていたんです。初めて聴いたときのあの光景は決して忘れられません。それから、キャンプに行ったときのことも覚えています。みんな小さなテープレコーダーを持ってきていて、それがみんなジャクソン・ファイヴのテープをいれてかけていたんです。一日中昼も夜も、ジャクソン・ファイヴ、ジャクソン・ファイヴでした。マイケルは僕たちの心の中にいます。そして彼は僕たちの音楽にも宿っています。(ブレンダから『イエー』の掛け声) 僕たちは彼のことを愛しています、そして、I miss him、彼に捧げたいと思います」(拍手)
ブレンダはブレンダで、ティーンの頃、マイケルのような踊りをしようと真似したことを、実際にやってみて、おもしろおかしく話してくれた。アメリカのミュージシャンは、マイケルについては誰でもいくらでも話ができるようだ。
この日一番よかったのは、ブレンダが歌った「アット・ラスト」。圧巻だ。「みんな、『キャデラック・レコード』は見た? ビヨンセは、マイケル亡き後、もっとも素晴らしいエンタテイナーになっていると思うわ。映画の中で、ビヨンセは素晴らしい仕事をしました。その1曲『アット・ラスト』をお送りします」こうして歌われた「アット・ラスト」。歌に情感がこもり、見事な歌唱になった。
$吉岡正晴のソウル・サーチン
最後ジェームス・ブラウンの「スーパー・バッド」のギターの繰り返しをファンキーに決めたハンコ屋さんは、「腕が腱鞘炎になりそう」と笑いながらこぼした。
$吉岡正晴のソウル・サーチン
(セットリストは一番下にあります)
■「シャム・タイム」収録のクラレンス・ウィーラー&エンフォーサーズのアルバム

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■ ジョー・サンプル『虹の楽園Rainbow Seeker』(3曲目がフィリップが好きでよくプレイする「There Are Many…」)(通常盤) (ジョーの最高傑作の呼び声も高い名盤)(1653円)

虹の楽園
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■ 同アルバムのSHM-CD盤 (2800円)

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■ ジョー・サンプル再び来日決定
2009年10月29日(木)~30日(金) コットン・クラブ
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/index.html
2009年11月1日(日曜)~11月5日(木) ブルーノート東京
http://www.bluenote.co.jp/jp/index.html
■ エタ・ジェームスのベスト (ブレンダが熱唱した「アット・ラスト」は1曲目に収録)

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■ ブレンダ・ヴォーンは、2009年9月19日の『マイケル・ジャクソン・トリビュート』(@ブルース・アレイ)にも参加。
We Love “Michael Jackson” 『A Tribute to M.J.』
出演 (Pf/Key)秋谷えりこ (Key/Vo)Kaleb James (B/Vo)日野JINO賢二
(Ds)Jay Stixx (Sax/Vo)ピエール・アンドレ (G)マサ小浜 (Vo)Brenda Vaughn、David king and more
会場 目黒ブルース・アレイ
http://www.bluesalley.co.jp/index.html
■ フィリップ・ウーは、2009年9月22日からのメイズ・ライヴ@コットン・クラブに参加。
http://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/index.html
■ 過去記事・フィリップ・ウー関連 (『ソウル・サーチン』は、日本で一番フィリップ・ウーの記事が読めるウェッブサイトです)
May 02, 2009
フィリップ・ウー・ライヴ(パート1)~東京1ソウルなバンド
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20090502.html
(前回ブルース・アレイ・ライヴ評)
May 05, 2009
フィリップはハモンド・オルガンが大好き
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20090505.html
(前回ブルース・アレイ・ライヴ評)
(2008年)
March 07, 2008 03:40:06
フィリップ・ウー・ライヴ
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080307.html
March 29, 2008 04:33:18
フィリップ・ウー&ブレンダ・ヴォーン@コットン・クラブ
テーマ:ブログ
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20080329.html
October 11, 2008
フィリップ・ウー・セッション
http://ameblo.jp/soulsearchin/day-20081011.html
(2007年以前)
November 10, 2007
Philip Woo With Maxyan: Philip Dedicates Show To His Father
http://blog.soulsearchin.com/archives/002140.html
October 02, 2007
Philip Woo Live At Blues Alley
【フィリップ・ウー・ライヴ】
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_10_02.html
June 06, 2007
Philip Woo: A Tribute To Billy Preston Live
【フィリップ・ウー、ビリー・プレストンへ捧げる】
http://blog.soulsearchin.com/archives/001815.html
June 04, 2007
Philip Woo Promotes His Own Gig
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_06_04.html
May 24, 2007
Philip Woo’s Billy Preston Tribute Again; Jino’s Funky Gig Will Be On Next Week
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_05_24.html
May 23, 2007
Philip & Hank, Yuri Kamino : Mind To Mind Communication
http://blog.soulsearchin.com/archives/001786.html
April 04, 2007
Philip Woo: Tribute To Billy Preston (Part 1)
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_04_04.html
April 05, 2007
Philip Woo: Tribute To Billy Preston (Part 2)
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_04_05.html
February 16, 2007
Philip Woo & Friends @ Cha Cha House
http://blog.soulsearchin.com/archives/2007_02_16.html
(ここにフィリップ関連過去記事一覧があります)
■ メンバー
Philip Woo Band presents ~“Indian Summer” Soul Session~ 残暑Live!
(HAMMOND B-3 & Leslie122 / N.Y. STEINWAY/ Fender Rhodes1970 / Harp) Philip Woo (Vo)Brenda Vaughn (B)Cliff Archer (G)Hank Nishiyama (Ds)Jay Stixx (Sax)Ayumi Unno 海野あゆみ
Guest (Vo)Miz
■ セットリスト フィリップ・ウー・ライヴ@ブルース・アレイ 2009年9月10日
Setlist : Philip Woo
1st set
01. Solo Piano (Improvisation)
02. Black Frost
03. Freedom Jazz Dance
04. Come To Mama
05. Muddy Water
06. Rainy Night In Georgia
07. Holding back the Years
2nd set
show started 21:15
01. In The Highest Place (Brenda & Philip)
02. There Are Many Stops Along The Way [Joe Sample]
03. Sham Time [Clarence Wheeler & The Enforcers, Eddie Harris song]
04. I Can’t Help It (Brenda) [Michael Jackson]
05. At Last (Brenda) [Etta James, Beyonce]
06. Will You Still Love Me Tomorrow (Miz) [Carol King, Roberta Flack]
07. Clean Up Woman (Brenda) [Betty Wright]
08. Super Bad (Brenda) [James Brown]
Enc. Them Changes (Brenda) [Buddy Miles]
show ended 22:54
(2009年9月10日木曜、目黒ブルース・アレイ=フィリップ・ウー・ライヴ)
ENT>LIVE>Woo, Philip
2009-105

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