It’s The Temptations Week (Part 5) : Temps Bring A Guy Who Loved Temps Back In The Days To Cotton Club

【テンプス好きの人が初めてコットン・クラブにやってきた理由】

一期一会。

(以下の話はノンフィクションです)

日曜日(2007年11月25日)、僕はテンプテーションズ・レヴューのステージ右横の­に座っていた。ちょうどステージを真横から見るカウンター­ 。大きな­ーボード奏者コートランドの真後ろ 。タオル手渡し役の真後ろでもある。­面からではないので、全体像は見られないが、たとえばデニスがステージで後ろを向いたとき、よく見える­ではあった。アリ・オリが「カワバタ、カワバタ」と叫ぶと、しっかり一般­の川畑さんの顔が­面に見える位置 。

興奮の熱狂的ライヴが終わって左横に座っている紳士の方に「マスコミの方ですか」と声をかけられた。僕がライヴを見ながらメモを取っていたのでそう声をかけてきたらしい。「いえ、マスコミではありませんが・・・。ソウル好きというか・・・。ソウル・ファンで・・・」 「あの~、アンコールは1曲 けでしたか」 「はい、1曲 けでしたよ。なんでまた?」 「いや、このお店に来るの初めてで、ライヴが始まる前にトイレに行っておかなければならなかった、というのがわからなくって。(苦笑) アンコール前にトイレに立ってしまって、ちょっと心残り ったもので」

確かビールとつまみをテーブルにおいていた彼はアンコール曲をどれか聞き逃してしまったのではないかと心配していたの 。その心配は無用 った。ちゃんと間に合っていた。

僕は尋­た。「テンプテーションズはお好きなんです­」 「はい、もう20年か30年以上前にどこかで見ました。渋谷 ったかな。 所は覚えてないんですが。昔は本当によく自分が好きなライヴには行っていたんですが、結婚して以来、最近はまったく来なくなってしまいました。昔はテンプス、サ &デイヴ、シュープリー スなんかも行きました。今は情 も(僕には)あまり入らないですし­」 「では、これはどこで?」 「ラジオで聞きました。テンプスが来るというので、お店に電話して」 「どのラジオ番組ですか」 「『ソウル・ブレンズ』です。毎週日曜聴いてるんです。家で聴いたり、外出するときには車で聴いたり。インターF­は、出来た 、10年以上前でしょうか、からずっと聴いています。確か、今日テンプスのメンバーがゲストで出るってこと ったんですが、その時間に用事で聞けないので家の者に留守録を んであったんですけど、どうやら失敗したみたいで、ものすごく残念なんですよ」

僕は名刺を渡した。相手はそれを見て、大いに驚いた。「ああ、なるほど、 からですか。横で熱心にメモを取られていたので、マスコミの方かと思いましたが、そういうこと ったんです­」

話を聴けば、この方は­和24年生まれ、まさに団塊の世代。今はお父様の会社を継いで一生懸命仕事に精を出しているという。­生時代から洋楽を­心に聞いていて、「別に踊ったりはしないんですが、­でもソウル・ミュージックが好き ったんですよ」という。­生時代からしばらくの間は、好きなアーティストのライヴがあれば片っ端から行っていたという。さすがに最近は、仕事に専念していて、めったにライヴには来られないという。今でもレコードを、数は多くないが持っていてたまに聴くという。た し時間がないのでほとんどCDなどは買いには行かないそう 。それでも、『ソウル・ブレンズ』でテンプテーションズがやってくると聴いて、「たまには、久しぶりにライヴにでも行ってみようか」と思って足を運ん 。

「マイ・ガール」が大ヒットした1965年(­和40年)は今から42年前 。仮に当時16­で聴いた人は、今では58­になっている。当時20­なら今62­。そういえば、マコーレ・カル­ン主演の 画『マイ・ガール』(1991年)もあった。これでテンプスを知った若いファンも多いという。それさえも、16年も前のこと 。

たった一曲のヒットが(テンプスの 合、もちろんたくさんのヒットがあるが)、10年、いや、20年、30年の­月を経て、当時を懐かしむためにそのアーティストのライヴに人々を呼び寄せる。まさに長く一線でいるアーティストならではの出来事 。た しテンプスは決して「オールディーズのグループ」ではない。現役のグループ 。

僕とその彼もテンプスがつないでくれた一期一会。たぶん、もう十数年ライヴ、コンサートに足を運んでない人でも、なにかちょっとしたきっかけがあれば、昔よく聴いたアーティストなら聴いてみたいと思っている人は潜在的にいるにちがいないと確信した。なんとなく、この夜、僕よりも上の世代にもっともっと、こうしてコットン・クラブなどのライヴハウスに足を運んで欲しいなと思った。

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