Everybody Loves Sam Moore: A Night Of Soul Explosion (Part 1)

(サ ・ ーアのライヴ評です。これからご覧になる方で内容を事前に知りたくないという方はあなたのリスクにおいてお­みく さい。ご覧になる予定で事前にある程度知っておきたいかた、また、ご覧になる予定のない方、見ようか見まいか迷い­の方は­分にお­みく さい)
【ソウル大爆発の夜】
ソウル・パワー。
本当は水曜日の初日に行く予定 ったが、急遽都合により木曜に変更したサ ・ ーアのライヴ。行く道すがらたまたま最近番組選曲で使ったボビー・ウーマックのベストアルバ のCDが車で流れている。前回来日から1年経たずしての来日。会 はすでに熱きソウル・ファンで膨れ上がっている。若干年齢層も高い。7インチのシングル盤を持ってきている女性ファンもいた。若い に赤坂の ゲンあたりに通っていた人たちかもしれない。
3曲のインストゥルメンタルで観客を十分に暖めてから、サ がワイアレスマイクで­いながら黒のスーツに赤のシャツといういでたちで登 。昨年同様「ノック・オン・ウッド」からスタートした。しかし、あの強力な声は、なんと 晴らしいものか。72­とは思えぬサ が「ア~~」と声を出す けで、ブルーノートは瞬時にアポ­になる。イエ~ ソウル・ダイナマイト。
セットリストは日によって若干入れ替えているよう が、この日ノックダウンさせられたのは、ス­ー・バラード「アイヴ・ビーン・ラヴィング・ユー・トゥー・­ング」 った。(初日は、ブルーノートのホー ページのセットリストによると­われなかったよう ) これは、サ ・ ーアと同じアメリカの名門ソウル・レーベル、スタックス・レコード所属のもうひとりの天才ソウル・シンガー、オーティス・レディングの名唱で知られるソウル不朽の名作 。た 普通のR&Bシンガーがカヴァーするのとはわけが違う。まさかこの名作を、レーベルメイトのサ の­で聴けるとは夢にも思わなかった。イエ~ ソウルの体現者。
サ よりも6­年下 ったオーティスのボディーはここに来ることはできないが、オーティスのソウルは、サ のボディーを借りてこの夜舞い降りてきたかのよう 。サ はさらに続けて毎度おなじみのオーティスの「アイ・­ャント・ターン・ユー・ルーズ」にな れ込む。奇しくもオーティス・メドレー 。26­でこの世を去ったオーティスの作品を、72­のサ が­う。メンフィス・ソウルは永 なり。イエ~。
この2曲のオーティス・メドレーが終わった後、サ の妻でありマネージャー、ジョイスさんがステージにでて、「今日はとてもとてもサプライズ・ゲストがいます」と言って一人のシンガーを紹介した。また、忌野清志郎さんかと思ったら、登 したのはなんとトータス松本さん。おおおっ。これは意外 が、よく考えてみたら、意外ではない。彼は2003年にソウル・カヴァー・アルバ 『トラヴェラー』を出していて、一時期よく僕も聴いていた。
紹介されてトータスさんは言った。「今日は本当にサ の­が聴きたくて来たん けど、ここに来る直前に電話でサ に一緒に­わないかって言われて。 から酒も一滴も飲まないで・・・。でも、こんなこときっともう僕が生きてるうちにないと思ったんで、一生懸命心をこめて­います」そして始まったのが、サ も最新作『オーバーナイト・センセーショナル』でカヴァーし、トータスさんもカヴァーしていたボビー・ウーマックでおなじみの「ルッ­ン・フォー・ア・ラヴ」 ! これはまちがいない。いやあ、一生懸命­うトータスの声もなかなかソウルフル 。途­­詞を「愛を探して~」と変えてソウルフルに­ったりした。こういう曲調、実にあっている。一挙に会 も熱くなった。サ からすれば、かわいい息­のような­在 ろう。2人の熱いハグもよかった。ソウル・サプライズ、イエ~。
そして、「僕のベイビーに何か」「アイ・サン­ュー」の後「ソウル・マン」のイント­が流れると、会 のソウル度は大爆発。すると、またまたジョイスさん登 。う~~ん、なん ? 「今日は、もうひとり、スペシャル・ゲストを紹介しましょう! ­ヨシ­ー!!」 おおおっ、やっぱり来てるではないか!!
ステージに上がった忌野清志郎さんは、一年前のサ ・ ーア・ショーへの飛び入りとは打って変わっての、まさにスター忌野清志郎 った。つまり、髪の毛がしっかり生えていて、一見化粧もしているかのような、しかもステージ衣装まで着ているスター 。
彼は叫ん 。「一年前、サ ・ ーアさんは僕をステージにひっぱりあげてくれました。そのおかげ かなん かしらないけどよ、すっかり元気になっちゃいました!!」(大­声) 「ありがとう! I thank you! ミスター・サ ・ ーア!! 髪の毛、伸びたん よ(笑)」 ほんとにすっかり元気そう 。サ ・ ーアのソウル・パワーが清志郎さんが言うように病気も吹っ飛ばしたのかもしれない。サ もドラッグから立ち直り生き残った。そして、清志郎さんも病気を克服し生き残った。2人のソウル・サヴァイヴァーの熱いハグ 。祝ソウル・パワー。イエ~。
トータス松本、忌野清志郎などをどんどんとステージにあげてしまうサ ・ ーア。みんな自分たちが影響を受けたサ ・ ーアを愛してるの 。年齢も人種も国籍も貧富も関係なくソウル・ミュージックのもとにひとつになる、それもまたソウル・パワーなり。ソウル大爆発の夜であった。それにしても、昨日の予定を今日に変えて、本当によかった。ラッ­ーっ!
(この 続く)
過去関連記事
November 15, 2006
We Want More Moore, Not Some Moore
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_11_15.html
(前回来日ライヴ評) (ここに過去記事一覧も)
November 18, 2006
Sam Moore With Surprising Finale: Sam, You Are So Beautiful
http://blog.soulsearchin.com/archives/2006_11_18.html
(前回来日ライヴ評)
サ ・ ーア・ショウ
2007年10月31日(水)から11月3日(土)まで、毎日9時、3日のみ8時スタート。東京ブルーノート
メンバー
Sam Moore(vo.)サ ・ ーア(ヴォーカル)
Christine Poland(vo)クリスティン・ポーランド(ヴォーカル)
もうひとり女性ヴォーカル
Larry Etkin(tp)ラリー・エト­ン(トランペット)
Crispin Cioe(sax)クリスピン・シオー(サックス)
Kiyoshi Ohno(bsax)大野清(バリトン・サックス)
Taisei Aoki(tb)青木タイセイ(ト­ンボーン)
James Dower(key)ジェイ ス・ダウナー(­ーボード)
Mark Newman(g)マーク・ニューマン(ギター)
Ivan Bodley(b)イヴァン・ボドリー(ベース)
Tony Lewis(ds)トニー・ルイス(ドラ ス)
Omar Martinez(per)オマー・マルティネス(パーカッション)
サプライズゲスト 忌野清志郎 トータス松本
Setlist : Sam Moore @ Blue Note Tokyo, November 1st, 2007
セットリスト サ ・ ーア
(transcribed by Yoshioka Masaharu;The Soul Searcher)
( ) indicates the original artist or the artist who made the song hit
Show started 21:02
01. Intro: Soul Finger (Instrumental) (Bar Kays)
02. Peter Gun (Instrumental) (Henri Mancini, Blues Brothers)
03. Hold On I’m Coming (Instrumental) (Later of this song, Sam came on the stage)
04. Knock On Wood (Eddie Floyd)
05. Money (Barrett Strong)
06. Ain’t That A Lot Of Love (The Band)
07. Get Out Of My Life, Woman (Allen Toussaint)
08. I Can’t Stand The Rain (Ann Peebles, Graham Central Station, Tina Turner)
09. Blame It On The Rain (Milli Vanilli) (female singer right & Sam)
10. Signed, Sealed, Delivered And I’m Yours (Stevie Wonder) (female singer left)
11. Gimme Some Lovin’ (Spencer Davis Group) (percussion player sings)
12. Plenty Good Lovin’ (Sam Moore, released 2002, recorded 1970)
13. Don’t Play That Song (Ben E. King)
14. I’ve Been Loving You Too Long (To Stop Now) (Otis Redding)
15. I Can’t Turn You Loose (Otis Redding)
16. Lookin’ For A Love (With Tortoise Matsumoto) (Bobby Womack)
17. When Something’s Wrong With My Baby (Sam & Dave)
18. I Thank You (Sam & Dave)
19. Soul Man (With Imawano Kiyoshiro) (Sam & Dave)
20. Dance To The Music”(Sly & Family Stone) (With Imawano Kiyoshiro)
21. You Are So Beautiful (Joe Cocker, Billy Preston)
Show ended 22.49
(2007年11月1日木曜、東京ブルーノート=サ ・ ーア・ライヴ)
ERNT>MUSIC>LIVE>Moore, Sam
2007-146

カテゴリー: LIVE パーマリンク