DJ Spinna(Part 1): The Future Of DJ

【DJの未来図~セラート・スクラッチ・ミックス】

未来図。

日曜日(25日)に『ソウル・ブレンズ』にゲストでやってきたDJスピナ。ニューヨークを本拠にDJとして活躍すると同時に、多くのアーティストのリミックスをてがけている人物だ。1月2日に西麻布イエローで行われるイヴェントの告知にやってきた。

DJをするというので、では何枚くらいレコードを持ってきたのかと尋ねた。すると、驚くべき答えが。もはや、彼はアナログのヴァイナル・レコードを使わない。なんと、ハード・ディスクにすべてかける曲をいれておいて、そこから自由自在にミックスするという。

最近、アイポッドを2台使用してDJをする人がでてきた、という。同じように、ラップトップのパソコンを2台持ってきて、それをミキサーにつないでDJする人もいるそうだ。アナログからCDへ、アイポッドへ、そして、コンピューターへ、という時代になっているわけだ。ところが、スピナが使っているその機材はプロDJ用のもので、レーン社のセラート・スクラッチ・ライヴという機材。説明によると、そこにはいっている曲のピッチなども自由自在に変化させることができ、しかも、スクラッチもでき、言ってみれば通常のターンテーブル同様に使える、という。BPMも自動的に読み込み、テンポもあわせるられる。まさに未来のDJの図だ。

その話を聞いて、これはすごい、と思った。しかも、アメリカでは約550ドル程度。ここにDJスピナは8000曲ほどいれている、という。2台買う必要はない。1台で、その中に入っている曲をすべて自由自在にミックスできる、というのだ。ただ、まだ機材が新しく、アメリカでも使いこなせるDJがそれほどいないらしい。

モービルDJにとって、レコードやCDをいかにたくさん持っていくかが勝負のひとつだとは思うが、それでもやはり限界はある。12インチ、アナログ・アルバムだったら、せいぜい4箱くらい、3-400枚くらいが持っていく限度だろう。それがこの新兵器があれば、8000曲が自由自在になるのだ。アイポッド、パソコンでのDJも曲数に関して言えば、かなり無限大に近くなったが・・・。

これなら、またDJやろうかな、とも思った。(笑) CDJを買うより、こっちだ。

日本のディスコDJの歴史で言えば、最初はジュークボックス、次に普通のレコードプレイヤー、2台のレコードプレイヤー、2台のレコードプレイヤーにミキサー、CDプレイヤーの登場、などと進歩してきた。79年にニューヨークのディスコDJ、リッチー・リヴェラが来日し、いわゆる「つなぎのDJ」の技を見せていった。以来、日本のディスコでもDJが、それまでのしゃべり主体のDJスタイルから、つなぎスタイルへ劇的に変化していった。ひょっとすると、このセラート・スクラッチ・ライヴの登場は、それ以来の革命になるかもしれない。

DJスピナ、1月2日西麻布イエローで「プリンスVSマイケル・ジャクソン」というイヴェントを行う。マイケルとプリンス関連の曲しかかけないイヴェントだ。その新機材をどのように使うのか、じっくりと見てみたいと思う。

(DJスピナの項、明日に続く)

■DJスピナの公式ウェッブ
http://www.djspinna.com/

■西麻布イエローのウェッブにある告知
http://www.club-yellow.com/flyer/06html/0102.html
(イヴェントは午後10時から、DJスピナは12時くらいからまわす予定。イエローはIDチェックがあります。20歳未満は入れません)

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