Take 6 Live: We Want More

【もっと聴きたい】

ヴェテラン。

テイク6が今年の1月以来1年あけずに10ヶ月ぶり通算15回目の来日。ワーナーを離れ、自分たちのレーベル、テイク6レコードを始めて、その第一弾アルバム『フィールズ・グッド』を出してのライヴツアーになる。アカペラ・グループの最高峰として、日本でも最大級の人気を誇るテイク6は、いつもブルーノートが満員になる。

ステージ裁きはもうこなれたもの。毎回来日ごとに少しずつ手を変え品を変え、小ネタをはさみつつの約70分。うまさ、テクニック、構成なども安定してすばらしい。もうヴェテランだ。

それぞれの曲に見所はたくさんあるが、例えば、4曲目の「オール・ブルーズ」(ライヴ盤に収録)でのメンバーの楽器ソロなどは、いつ見ても楽しい。クロード・マクナイトのトランペット→ジョーイ・キブルのミュートしたトランペット→マーク・キブルのスキャット→デイヴィッド・トーマスのワウワウ・トランペット→ドクター・セドリックのピアノ→そして、再びクロードに戻る。この「マウス・トランペット」(口でやるトランペットの音)はラウル・ミドンが華々しくやっていたのが記憶に新しいが、これだけヴァリエーションがあると圧巻だ。

新作『フィールズ・グッド』は全編アカペラということで、彼らのファースト・アルバム、原点に戻った感がある。ショウは新作の幕を明ける「カモン」から始まった。同アルバムからは結局「フィールズ・グッド」、「ジャスト・イン・タイム」、「モア・ザン・エヴァー」、「ディス・イズ・アナザー・デイ」など6曲が次々と歌われる。CD盤の「モア・ザン・エヴァー」あたりは、どこかナチュラリー7を思わせるサウンド構成で興味深い。

1曲アンコールが歌われ、終りかと思ったら、もう一度戻ってきて2度目のアンコールとなった。そこで歌われたのがファーストアルバムからの「メリー」。後半では、ジョーイとマークの兄弟ヴォーカル・バトルが、楽しくおもしろかった。

まあ、それにしてもあの曲もやって欲しい、これも歌って欲しいというリクエストはたくさんあり、よって70分では短いなと感じる。もうちょっと長く聴きたいのだが・・・。個人的には、もう少しソウルフルな曲も聴きたい。たとえば、ライヴでやっている「ハウ・スイート・イット・イズ」とか、「ピープル・ゲット・レディー」やスティーヴィーの曲など。それから、やはりファーストアルバムからの曲をもう何曲か聴きたい。新しいファンだったら、一番ヒットした「ビッゲスト・パート・オブ・ミー」や「シング・ア・ソング」を聴きたいと思うだろう。なんかこのあたりは、もうメドレーにしてまとめる時期かもしれない。

Setlist(Second set) ()内は収録アルバム。

show started 21:37

01. Come On (“Feels Good”)
02. Feels Good (“Feels Good”)
03. Wade In The Water (“Beautiful World”)
04. All Blues (“Live”)
05. Just In Time (including riff of As Time Goes By) (“Feels Good”)
06. Lamb Of God (“Feels Good”)
07. Fly Away (“So Cool”)
08. We Don’t Have To Cry (“Brothers”)
09. More Than Ever (“Feels Good”)
10. Grandma’s Hand (“Beautiful World”)
11. This Is Another Day (“Feels Good”)
Enc. My Friend (“Join The Band”)
Enc. Mary (“Take 6”)

show ended 22:48

■過去のテイク6関連記事

2003/12/10 (Wed)
Take 6 Junkie: World’s Number One Groups’ Number One Fan
https://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20031210.html

テイク6・2002年5月来日時のライヴ評
2002年5月15日
https://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/take620020515.html

テイク6、レイラ・ハザウエイ、マーカス・ミラー2003年8月来日時のライヴ評
2003年8月19日
https://www.soulsearchin.com/entertainment/music/live/diary20030819.html

ブルーノートウエッブ
http://www.bluenote.co.jp/art/20051107.html

2004/12/07 (Tue)
Naturally 7: Live At AX: It’s The Art
テイク6のライヴァル、ナチュラリー7のライヴ評
https://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200412/diary20041207.html

2004/12/08 (Wed)
More Naturally 7: They Bless This House
https://www.soulsearchin.com/soul-diary/archive/200412/diary20041208.html

(2005年11月8日火曜、東京ブルーノート=テイク6・ライヴ)

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